そんな状態でありながら、QFN など足のないパッケージにまで手を出して、積んでたり。一応 サイドに電極があるタイプのみを選択しているが、0.65mm ピッチぐらいがなんとか。0.5mm ピッチになると 無理そうなかんじ。しかし、0.4mm ピッチなんてのも 積んでる中にはある。あと サイドに電極がないタイプのクリスタルも苦手。
リフローなら簡単なのだろうか? なんて常々思ったりして。ただ、クリームはんだが厄介。まず管理がめんどうそう。フラックスが蒸発したりするので、すぐ使わないといけない。あと、ステンシルで刷り込むとか 相当に面倒な話に思える。
それ以上にリフロー炉をどうやって用意するのか? ホットプレート やら オーブントースターやら 食品用のものを使うわけだが、食品用と共用にするわけにもいかず、専用のものを用意しないといけない。だが、買ったところで1回やって失敗してヤメとなると目もあてられない。
というわけで、あきらめていたわけだが、やはり1回ぐらいはトライしてみたい。検討だけはしてみようかと。
リフロー炉について
かつては、オーブントースターを改造するというのが流行したように思う。改造キットがあったりもした。が、温度ムラができたりして難しいものらしい。今では、熱風を循環させる コンベクション・オーブンが出回っているので、これをベースにすると改善されるらしい。
その他、熱風の方がメインになるノンオイルフライヤーというものもある。ひとつ持っているが、このタイプは温度管理がすばらしい。しかし、プラスチック筐体のものは、最大温度が 200度あたりで、ちょっと低い。また、扉でないものは、出し入れの際ショックを与えて部品がずれる心配がある。
泉精機製作所 CA-OT56-K
コンベクション・オーブンで最も安価なもの。 温度設定は、230度まで可能。空気は循環させるのだから、ヒーターの熱を直接当てないようにするだけで、使えそうな印象。
安価なものには、シロカ crossline SCO-XXX というものもある。こちらは、中古も。
本格的にやるなら、こういうのをベースに 温度・時間管理をするコントローラを付けて改造するのが良いと思われる。しかし、やってみたいだけなのである。他の方法はないのだろうか?
ホットプレートでも可能である。ググれば記事が見つかる。しかし買ってまでやるなら、コンベクション・オーブンの方が成功する確率は高そうだ。
さて温度管理ができるものとして、他に卓上IHコンロがある。揚げ物用の温度設定が普通あるが、一般に最高温度は 200℃とかで低め。だが持っているものは、250℃までの「焼肉モード」設定がある。これにフライパン+蓋で良いのでは? とか思っていたところに、ダイソーで スクエアスキレットというものを見つけた。長方形で 長辺(内寸)は 100mm ちょっと。短辺は、80mm 弱で 最近作った DUO-DISK がぎりぎり収まらない。が、だいたいの基板は収まる大きさである。蓋はないが、2つ重ねることで蓋にできるとのこと。
値段も安いが、場所を取らないので 1回限りになっても困らない。これでようやく試してみる気になってきた。
さて、次の問題。クリームはんだ。あんまり使いたくないと思っていたのだが、ひとつ記事をみつけた。
予備はんだをしてリフローするというものである。見つけた記事では、ハンダを盛った後、部品を置きフラックスを塗っている。他の方法としては、適当でも とにかく手はんだして、リフローで綺麗にするみたいなことが出来るかも知れない。フラックスをどういう風にするのか --- なんかコツはありそうだが、敷居は低そうである。
また、クリームはんだを使うにしても、ステンシルなしという方法も考えられる。注射器タイプのクリームはんだも販売されていて、先の部分も様々な太さの針と交換出来るものがある。これは、直接 盛るということだろうか? これまたコツがいりそうだが、2012,1608 の CR 程度ならば 苦もなく出来るかも知れない。ピッチが狭い LSI などは、チップを載せるのに苦労するはずで、ステンシルを使ったからといって必ずうまく出来るというものではないだろう。 予備はんだ作戦の次に試すのは、この方法にしよう。
サンハヤト「表面実装部品取付キット SMX-21」を使った 記事を見つけた。
注射器(シリンジ)タイプで、手はんだ用? どうやら手はんだでも クリームはんだが有用らしい。それはそうと、注射器でうまく行くようだ。
保存だが、冷蔵庫や冷凍庫で保存する。注意点は、室温に戻してから蓋をあけること。注射器の場合は、使ったまま冷蔵庫や冷凍庫に入れる。針の中のクリームはんだは数週間で固まってしまうらしいが、次に使うときに針を交換すれば良さそう。
aliexpress だと このショップにいろいろとある。


50Pcs SMT SMD PCB Solder Paste Adhesive Glue Liquid Dispenser+Dispensing Needle
注射器と針一式。針は、細すぎるのと太すぎるのは使わない。使った後は捨てるように書いてあるのだが ...

XG-50
35g で 注射器 3本に見合いそうな分量。使い切れるような気がしない。保管は、0-10℃ で 製造から 1年 ?
最初から 注射器に入っている XG-Z40 という製品がある。これが 10cc 25g みたいな。... ということは、XG-50 は 14cc 程度。3本には全然見合わない。

10ml というのは、多すぎなのかも。3ml のタイプもあるようだ。付けるチップは互換性があるのだろうか?とか思ったんだが、3ml はダイソーで売っていた。チップも互換性があるように見える。--- これで良いのではないか?
サイズをメモ
Olive B1.55 2.1
Amber 1.36 1.8
Green 0.84 1.27
Pink 0.6 0.92
Purple 0.51 0.82
Blue 0.41 0.72
Orange 0.34 0.64
Red 0.26 0.52
Clear 0.21 0.42
Lavender 0.16 0.3
Olive の B1.55 というのは、穴がなく蓋になっている。Amber で吸い上げて、0.5mm 前後を使う作戦でいこう。で、これらは、ダイソーの注射器にフィットする。10ml はいかにも多いので 3ml でやってみる。
0.5mm が使えるなら、ここで買っておくと良いかも。どう使うにせよ、針だけは使い捨てそうだし。あと細すぎるのは、フタがわりに使えるかも。
さて、これを注射器にうまく入れることが出来るのだろうか? 粘度が高そう。 吸い上げるしかないだろうから、心配しても仕方がなさそうなんだが、
やはり・・というか、粘度高すぎで、吸い上げるのが厳しい。3ml の方は、1ml 弱がようやく。そして、クリームはんだが、随分と無駄になった。注射器作戦がうまく行けばの話だが、次回はもうちょっと考えたい。
シリンジ充填機 だって。へぇー。
基板から部品を外してみる
リフロー可能であれば、外すことも出来るだろう。油で揚げて叩くと部品が外れるというのは聞いたことがある。熱した後、ショックを与えれば良いはずだ。
PAM8403 ボード と MINI-360 から、メインの部品を外す。後で、自作 PCB に乗せ換えてリフローするのだ。
PAM8403 は、チップを買う気にならないので、外して使う。MINI-360 の方は パーツが欲しいわけではなく、MINI-360 が何故出来が悪いのか探るべく組みなおすのだ。
さて、熱する前に、スクエアスキレットの底に 耐熱の アライミドテープを張る。最初 シリコン加工されたアルミ箔でも敷こうかと思ったのだが、良いものを持ってることに気が付いた。
蓋をせず、スクエアスキレットにおいて、210 ℃に設定し加熱。3 分ほどで 温度に達してピーとなった。
ラジオペンチで部品をつまんだところ簡単に外れた。

MINI-360 だが、IC の下ちゃんとパッドがある。10uH インダクタは、本来の性能なら余裕があるはずだがどうか?
とにかく、蓋をしなくても簡単にハンダが溶ける温度に達するのは確認できた。リフローでは、120℃とかに一旦予熱し、そこから一気に温度を上げるそうである。少し間をおいて冷却。スキレットは蓄熱するから、冷却が速やかに出来るか怪しい。普通の金属容器で良かったのではないかと思ったり。ステンレスのトレーで良いのかも。
小基板をリフローしてみる

すず 63% 鉛 37%の「共晶はんだ」の融点は 183℃ 。今度は揚げ物モードで試す。揚げ物モードは、160℃〜 200℃。まず温度を 160℃に設定し、しばらく余熱。その後 200℃ に設定しなおす予定。
ちなみに、鉛フリーハンダ(無鉛ハンダ)の 融点は、217℃ とかになる。リフローの温度は 240℃とかのようなので、鉛ハンダのみ揚げ物モードでいけるように思う。
実施
2枚の基板を手はんだで組んだのを 「揚げ物モード」で試してみたのだが、温度がどんどん上がって止まらない。最初に試した「焼肉モード」とは、制御のロジックが違う! はんだが溶けている状態でオフ。




左が before 右が after なのだが、写真では違いがほとんど分からない。
基板から浮いていたパーツが、基板に密着したように思う。あとはんだブリッジでかろうじて繋がっていたところが切れた感じ。ついでに言えば、全体に黄色くなっている。あとで無水アルコールで拭いておこう。
よおく見ると、部品が 綺麗に収まったところがいくつか。( ダメなのはダメだが。)。次回やるときは、位置をちょいと動かせるなにか --- ピンセットはダメ 、竹串とか? を用意しておこう。
まぁ失敗かな。無駄に熱を加えて壊すリスクを増やしただけかも知れない。しかし得るものはあった。次は、クリームはんだ注射器作戦。注文したものが届かないことには、なにも出来ないが。
QFN に挑戦


外すことは簡単に出来ることが分かったので、PAM8610 モジュールからチップを外して、自作PCB に乗せ換えてみることにした。ダメもとである。
まず PAM8610 モジュールだが、裏のパッドがちゃんとハンダ付けされていないような。すごい適当な設計。
PAM8610 は、チップも購入可能なのだが、このモジュールの方がチップより安く入手できる。そういえば、MINI-360 も チップとインダクタを買うより安いような。
さて、まずは、PAM8610 だけ載せてみる。ランドは一応予備ハンダをした。あまりハンダが載ったという感じではないのだが、ベタベタとフラックスを塗って置いてみた。目測だがちゃんと載ったように気がしたので、リフロー。
今回は、こげつくようになって使わなくなったフライパン。アライミド・テープを貼って使用。だいたい、3分で 210℃ --- 全然予定どおりではないのだが、それしか出来ない。その後 30 秒ぐらいおいて、オフ。
USB 顕微鏡で見ても、それらしい感じなので、他のパーツを手はんだで付けて、同様に加熱。加熱時間が短いのか、ハンダがうまくなじんでいない。
これが動くかどうかの確認は、ちょっと先になりそうだが、QFN も出来る! という気がしてきた。
通電する前に、テスト環境を作らないといけない。テスト用のメインのボードを組み立てて、仮組。あとスマホと接続するケーブルの用意。動作が確認できたら、メインのボードに接着剤で張り付けるつもりで、そっちの準備も。
そろそろ、DUO-DISK のパネルに挑戦しようと思う。QFP なので難易度は低いはず。といっても動かせるような気は未だしない。
はじめてのクリームはんだ


(上) 注射器でクリームはんだを盛っていき、部品を配置した。QFP のところは、うまく塗れなかった。拭き取る自信もないし、どうなるか見ておきたいのでこれで行く。
(下) そのままリフロー。210℃に設定し、はんだが溶ける様子をみながら、停止。一見しただけだと、思いのほか綺麗に付いた。QFP の部分だが、きれいにまとまってダマになった。あちこちにツブが残ることを危惧したのだが、こんな感じだと、あのままチップを載せても良かったのかも知れない。
注射器ではんだを盛るのは、CR に関しては難しくはなかった。QFP は見てのとおり。リフローだと綺麗に仕上がるのが嬉しい。
注射器は 3ml の方に、紫のチップを付けたもの。1ml しか入れられていないが、使用した量は、0.1ml 程度。どうもクリームはんだの粘度が高い。注射器に入れるのも苦労するが、基板に盛っていくのも、ちょっとやりにくい。最初から、注射器に入ったタイプ -- XG-Z40 というのがあるので、次は、これを使ってみたい。
さらにリフロー



調子に乗って、DUO-CLOUD のリフローもやってみた。HUB のチップは後回しで、電源をまず確認しないといけない。インダクタも手はんだのつもりなので付けていない。ちょっと IC のほう盛りすぎてブリッジが出来てしまっている。これでも控えめにしたつもりだったのだが、なかなか加減が難しい。
今回もフライパン。スキレットには入らないのだ。やってみたところ、均一には熱が伝わらず、時間差ではんだが溶けていった。加熱時間は全体で 4分ほど。最初に溶け出して、全部がとけるまでは 1分ぐらいだったろうか。
電源は、OK であった。5V x2 と、3.3V , 1.8V を確認。ところで、3.3V,1.8V の PMIC だが、SY8089A を使った。2A 品というオーバースペックだが、10個 $1.60 で結構安いのだ。もっと安いのは、SY8008C (1.2A) 10個 $1.35。 あと、SY8008B (1.0A) 10個 $1.88 SY8009A (1.5A) 10個 $2.00 も互換性がある。
写真
次に、HUB IC を 付けてみた。クリームはんだを付けておいて、位置決めが決まったら、はんだごてで、熱して固定する作戦。作戦自体は良いと思うのだが、位置が決まってない上に、足が曲がってるところが。
2本連続で曲がってるところがあって、使っていない1本を取ってしまった。使っていないピンも多数あるので、なんとかなるような気もするのだが、通電するのが怖い。
卓上 IH コンロについて。
普段つかってるのだが、IH は温度管理が優秀だと思う。また、食品調理用と共用できるので、お勧めだと思うのだが、「揚げ物モード」がうまくいかなかったので、なんでも良いというわけではなさそうなのが難点。
一応持っているものを紹介しておくと、機種は、ツインバード IH焼肉グリル 味わい亭 IH-D935B 。7000円弱だったか安価に買えたのだが、生産終了モデルで、もう入手すらできないかも知れない。
現行品で、250℃まで設定可能なのは、パナソニックの IHホットプレート ぐらいで、KZ-HP1100 あたりが安価。といっても 14000円ぐらい。
他に興味深いのは、ドリテック 卓上IHクッキングヒーター ブラック DI-213BKDI。200℃までだが、1℃単位の温度設定が可能。... というか 温度設定だけが出来る。続きを読む