思い返せばかなり乱暴な使い方をしていたのだと思う。下糸がジャムっているのに無理に縫おうとしたり。そしてそんなときは、割と布抑えを降ろし忘れていたりしていた。
また、針を上に上げるときになにか異音がする。
いろいろと調べると「釜ずれ」が起きているようだ。縫うのが楽しくなって来たところなので、2台めを買ってしまった。そして修理できるかもと思い、1台めを分解してみた。
型番は、amazon で買ったのが SM-202 。2台めは楽天で 1980円のもので SM-202A 。なにか改善されているのかも知れないが、ネジの数が違うだけで他は違いが分からない。
また、返し縫いのできないタイプはほぼ同じ仕組みだと思う。メーカーは1社かも知れないし、コピー製品があったとしてもゼロから設計するのは大変で仕組みじたいは丸ごとコピーすると思うのだ。

本体裏のネジを外すと2つに割れた。前の部分はカバーであって外しても動作できるようである。
動作は全部ギアだけで駆動。何がどうなって「釜ずれ」が起きたのかは分からないのだが、動かしてみると・・針が曲がって引き上げるときに元に戻りパチンと音がする。この「釜ずれ」を直すには、下釜のギアの横のギアを外して付け直せば良さそうなのだが・・・タイミングが分からない。それで2台めも分解し正しいタイミングを見てみることにした。


上のアームとカムが一直線になるところで写真を撮影。ちょっと分かりにくいのだが、下釜の切り欠きと針の位置の関係はこれでないといけない。これと比べると1台めは 45度ほども遅れていた。
下のネジを外せば、ギアは下に抜くことが出来るのでやってみた。外したギアを付け直すのに少々苦労したが、タイミングを直すことが出来た。動かしてみると針は下釜に当たらない。大丈夫そうなので元に戻してテスト。
なお、そのままではドライバーを垂直に当てられないので、私は下に 6mm の穴を空けた。必須ではないと思うが、一応記しておく。
結果は大丈夫で直すことが出来たのだが、ちょっとトラブル。糸調子の調整を忘れていて上糸が切れてしまった。この原因だが、上糸のボビンを止めるところのコイルばねがきつすぎて動きが渋くなっている。それでバネを 1/3 ほど切ってみた。これで様子を見てみるが今のところ問題なさそう。
さて、下釜が遅れるということは、下糸側の駆動系にストレスがかかったということであり、やっぱり無理はしてはいけないということ。そしてまた遅れるだろうとも思う。でも直し方が分かったのでだましだまし使っていけると思う。2台めは保管。いずれは修理不可能な壊れ方をしそうなので、予備にしておく。他にジャンクを買っても良さそうなのだが、思いのほか高い。特に送料。まだ新品のほうが安い。
ところで、異音がしなくなったが、ジャーというギアが噛み合う音に交じってキーキーという音が。まだやっていないが、油をさそうと思う。
たぶんだが、ギアが噛み合うところはグリースで、回転軸はミシン油(万能油)が良いと思う。
・・・とか書いたものの、ダイソーのグリーススプレーは粘度が低いようなので、全部に使った。
結果は、動きがスムーズになったようには思えるが、そんなに効果があったかどうか?はちょっと分からない。