ホビーカンナの替刃を使ったカンナを作ってしまおうという話。普通には作れないので、2分割したものを別々に作って貼り合わせる計画。また、ホビーカンナの替刃は刃の角度を変えたものを作って使う。
かんなを使っていると切口が開いてくるそうだが、最も弱いところということになる。その中央で2分割するのはいかがなものか? とは思うのだが、まずは作ってみたい。次作を作るようなことがあれば対策を検討する。
検討編
この動画の人は、小鉋押し。大きな鉋は大工でも使う機会が減っているが、小鉋はまだ使う機会が多いので 42mm とか 30mm をしっかりマスターしようというのが持論のようだ。私は、もっている 42mm とミニカンナを普通のレベルで使えるようになりたいだけなので、この動画は見る価値がありそうだ。ただ、長いのでまだ見ていない。台を自分で作ってしまう人なので、どんな話が出てくるのか?楽しみではある。
まぁ台を作るのはさすがに無理か。ナラの集成材で多分台の材料になる。だが、掘るのが無理。鑿のスキルが上がればあるいは・・・というところか。将来の課題にしておこう。あ、そうか。半分に割った形を作って後で接着すれば、のこぎりが結構使える。丸ノコも使えるかも知れない。
初心者のための鉋台製作講座 (1)、(2)、(3) なんてものがあった。初心者がそんなものを作れるものか。・・・とは思いつつ全部観た。素材はナラ。樫、けやきと比べれば削りやすいはずで初心者向けと言われればそうなのかも。で、全部鑿で掘っている。刃が入る溝は ダボとかを切るのこぎり。あと一枚刃で溝に嵌めるだけで止める種類。二枚刃とかは初心者向けではないのだろう。
鑿の練習用課題として、最初はやわらかい 2x4 などで掘る練習をするのも良いかも知れない。一応、42mm の刃だけ持ってるし。ちなみに、この刃を使う本体は、ネジで刃を固定するタイプ。ネジは台の頭に付いていて、溝に刃を押さえつける。
ミニカンナの刃を使ったものを作ってみたいが、おなじやりかたでは刃が曲がる。作れそうなのは溝にくさびを打って固定する方法。ただ、刃幅が 26mm しかないので 24mm の鑿の使いどころがない上に、手持ちの道具では溝を掘れない。そうなると、やはり割ったものを作って接着かな。そういう作り方であれば、穴を空けて本体の固定用金具を付けることも出来る。でも、ネジが邪魔でかんなくずが内部に溜まるという欠点がある。二枚刃のように金属の棒(釘)を差し込んで、裏刃の形をしたくさびを入れれば良いのではないか?
鑿の練習であれば、42mm が良い。替刃なので本体が売っていて、その本体のサイズは、148*54*20 。手持ちのものは、200*54*23 。刃が入る角度は、八分勾配とか七分五厘勾配とかそういう言い方をする。刃先が鋭角だから七分五厘ではないだろうか? (七分五厘とは、底面 1cm にづき 0.75 cm の高さになる角度。37°?)。手持ちの二枚刃のカンナの角度を測ってみたらきっかり 37° 七分五厘勾配だった。たぶん七分勾配までのものは、特殊で、一般的には八分勾配のようだ。七分五厘勾配は柔らかめの材料用で、堅いもの用は、八分五厘勾配。さらにほとんど直角の立刃勾配というのもある。鉋台直し専用。反対側(口裏)は 手持ちだと 刃と直角で 53°ぐらい。なんでも良いのだろうが、「木っ葉返しの勾配・高さ・刃口の大小は、鉋の調子に大きく作用する。」だそうだ。そして、一番傷みやすい場所で、真鍮板を仕込んでいるかんなや、修復で違う木を嵌めたかんながある。口裏の起点が重要なわけだが、刃の出口から、刃厚ぐらいの幅を離したところが起点のようだ。動画では寸法についての情報がなかったのだが、これで補完できた。
刃の仕込み勾配は、一般的な鉋と同じような勾配で、普通は8分勾配、硬い木には8分5厘勾配とか、サワラのような柔らかい木なら、7分5厘勾配などになっておりますが、一枚の鉋台でも同じ仕込み勾配で使います。
違うのは、普通の二枚刃の鉋のコッパ返しが斜めにかなり立っった角度になっているのに対し一枚台は、それより寝ていて、鉋の仕込み勾配と近い同じ角度になっています。(43〜45度)。
意味がはっきりとは分からないが、一枚刃の話で重要な情報に思えるのでメモ。
(追記)コッパ返しは、鉋の仕込み勾配+7°。二枚刃は裏刃の角度+7°とかそういうことらしい。
刃口が広がってくると鉋掛けが上手くできなくなります。特に薄く削りたいときや,鉋のかけ始めと終わりがうまくいかなくなります。 刃口の巾の目安は,仕上げ鉋で,0.3〜0.7ミリ,中しこで0.4〜1ミリ位でしょう。新しい台は,使っていると刃口が広がってきますので刃口の巾が上の巾より広くなったら,刃口調整板・・・
これも重要そうだ。
(追記)刃口が広がってくるのは、台直しをしていくと・・・という意味らしい。台が摩耗するとか、刃口だけが削れていくとか、そういうことではないようだ。
とりあえず材料を押さえておきたい。ナラの集成材の端材は沢山あるが手ごろなのは、 20mm 厚ばかり。42mm 用は 20mm 厚で決める。最も手ごろなやつは、この前直角に切る練習をしたもので 12cm 幅 13.5 cm 長。短いが2つ分にはなる。もうひとつ四角の板があるのだが、少し短い。集成材なので 27mm 幅ぐらいの棒を接着して板にしている。その棒もギザギザに加工したもの同士で繋いである。こういうところが重要なところにかからないように木取りしなければならず、よく考えないといけない。42mm 用はまだまだ先だが、使わないように押さえておく。あと 23mm 厚 56mm 幅 15cm 長の端材があった。ナラではない。軽く柔らかい感じ。上等な杉かな?まずは、最初の練習に使おう。あと刃を押さえるくさび用。探したら 35mm 厚のナラが見つかった。
動画を探すとくさびの作り方があった。角棒をくさびの長さで切ったものを沢山作り横に接着して長い棒を作る。角度を付けた定規で、表ー裏ー表と切っていけば、沢山作ることが出来る。集成材の場合、横に切れば似たようなものになる。これを角度を付けて切っていけば良いわけだ。残念なことに POPOMAN では一発では切りとれない。
他の動画では、角棒の端を丸ノコで角度を付けて沢山切れ込みを入れる。最後に横に切りとってバラバラと。全部フリーハンドです。10秒の仕事ですね。−これは無理。
他に、くさびの厚さの角棒を用意して、溝とナナメにセットした定規の治具を作る。角棒をずらしていけば菱形が沢山作れる。最後に菱形を半分に切って終了。この日は5000個作りました。−だと!それ以前の問題があるから、やっぱり無理。
「大工の正やん」は、「髪の毛1本分の微調整は、後ろから 矢 を打ってやって調整します」と言いながら、くさびにしか見えない 矢 なるものを 鑿を叩いてで板から打ち出していた。意味がわからない。
・・・となると最初の方法ベースか。角度を付けた定規と直角の定規で交互に切る。溝しか掘れないからあとは手ノコで切りとる。ダボ切りのこで、溝を定規に綺麗に切ることが出来ないと、そもそも話にならない。・・・これはクリアしなければならない。だが切った残りは、出っ張りが短いとかなり難しくなる。なので溝は2つ作る。出来そうだ・・・というより出来なければならない。
あと動画では、正確な角度で切った治具を使っている。これを定規にのみを当てて刃を入れるところを仕上げている。これを最初につくらねばならない。とりあえず 杉の 45mm の端材を切って 2枚張り合わせたのを2組作った。最近買った定規(通称 speed square)で多分墨は入れられる。丸ノコ POPOMAN は、垂直切りしか出来ないので手ノコでやらねばならない。さらにこれを定規にしてダボ切りのこでコピーを作る。ここまで出来なければ話にもならず先に進めない。
ミニカンナ刃 は 26mm 幅なので 34mm 幅あれば良さそうなのだが、20mm 厚では刃の頭が上にほとんど出ない。15〜17mm ぐらいが良い。ただ薄いと多分持ちにくい。刃の頭が叩きにくいのであれば、そこだけ削ることにして同じ 20mm 厚でいく。2分割で作るのであれば 17mm を切り取る。長さは 9〜10cm にしたい。2つ分の長さにして長いまま加工したいので 20cm ぐらい必要。つなぎ目にかからない棒が2つあり、17cm と 20cm 。この2つを候補にして、丸ノコを使うときに切りとっておこう。あと作るのなら八分勾配(39°)にしたい。これだと堅い木に一応対応できる。
ミニカンナ台 墨入れ
とりあえず、短い方の片面に墨を入れることにした。 20mm 厚だから 7分5厘だと 底辺は 26.66mm 。8分だと 25mm 。結局 7分5厘(37°) 目標とした。1mm ぐらいの誤差は出るだろうから結果はどうなるか分からない。このラインが刃の背を当てるところ。外側に超えて切ってはいけない。反対側(口裏)はこのラインから 90° で、底面からは 53°。起点は、最初のラインと底面が交わるところ。この線より外側をきらなければならない。次に底面(木裏)と上面(木表)に線を引く。これを基準に反対側の側面も三角形を描く。実際の口裏になる線をずらして書く。どれぐらいずらすべきかは分からないが、2.5mm とした。おそらく 2.5mm はずらしすぎ、ちょっと内側を切る。とにかく超えてはならない。このずらした線も木裏、木表にも引く。ここまで書いたのをもうひとつにも移していく。あとどこまで切るかのライン。刃は 26mm なので 溝は13mm, 他は11mm として、2本書く。溝の前にまずは三角形を切り取る。楽にできるように刃口から放射状にのこぎりをいれていく計画。垂直に1本、左右に1本づつ。もっと沢山でも良いが、刃口を傷つけないようにしなくてはならない。まずは、この三角形を綺麗に正確に掘れるかどうか?出来れば次の段階に行く。だが、出来るような気がしない。
(追記)寸法をどうするかについての動画があった。大きな鉋だが、木っ葉返しの幅は 4mm で設計している。そこを決めてから口裏のラインを引いている。また、刃が接する面のラインを引いたが、動画では刃の上側のラインを引いている。やり方が全然違う。
まずは、かんな台を固定する台を作ることにする。片手で押さえたのでは、精度が期待できない。5.5mm の合板2枚でかんな台を挟み込むように台に固定する。5.5mm はのこぎりを入れる目安にも使う。あと、切るときに角棒などを当てて定規にする。ダボ切りのこが食い込めばテンションをかけるだけなのだが、最初、材料と定規の両方固定しなければならないので、治具がないと厳しい。
初心者のための鉋台の作り方 その2 -- 別の動画もあった。2時間以上で説明なし、編集なし。作り方も前のと少し違う。ただ、この人も刃の勾配を決める定規を使っている。最終的にはこれに鑿を沿わせて仕上げている。また、台と同じしっかりした材質のようだ。多分最初の墨入れから、この定規が基準になっている。やはり作らなければならないのだろうか?あと、2つ線を引いて、刃と反対の口裏側をずらした平行線にしたが、やはり間違いのような。手持ちのかんなだと、口裏側から見てみると、刃側との隙間は 1.5mm ぐらい。しかし刃側は尖ったままではなくて、少しだけ先が丸められている。多分刃側は刃の裏になるから、多少削ってしまっても大丈夫。・・・ということで、ぴったりの線を口裏ラインにする。また木っ端返しは意外に面積があり、二枚刃では、刃側に少し角度が付いている。一枚刃では、もっと角度を付けるようだ(45°?)。
・・・まぁ、完成まで行けるとは思えないのだが、失敗したらどうするか考えておく。削っていった結果、刃口が広がりすぎたら、堅木もしくは真鍮板を接着して修正するようだ。もともと傷みやすく修正方法もいろいろとある。7mm 厚のアマゾンジャラなら持っているから、これでどうにかならないか。木っ端返しもカバーした厚み(2-3mm ?)を切り出してエポキシ接着剤で貼れば良いのだろう。また、刃の側の平面をどうしても出せない場合、エポキシパテでぴったりにする。刃が薄いからぴったりにすることは多分重要。刃との間にポリエチレンとか接着出来ないものを入れれば多分ぴったりになるはず。刃をいれる溝を切りすぎたり割れたら? これはお手上げのような気がする。その場合、溝で切断して定規にするとか再利用を考える。
ところで、アマゾンジャラは木工ランドで購入したのだが、今見てみると 最低送料が 4000円になっていて、とてもちょっとの量を注文できるようなものではなくなっていた。値段自体は、 12mmx105mmx1800mm (2.5kg) が 810円。喜んで買った杉の貫(13mmx90mmx2000mm ) の 3倍 ぐらいか。重量あたりだと多分安い。ただし、かんなのパーツ用であれば、ほんの少ししか必要ないので、無料サンプルが利用できる。
なお、最低送料 4000円分というのは、上記のサイズなら 31 本分。多いようにみえるがフェンスならば、わずか 3.25m 分。ウッドデッキを作るような場合なら、最低送料は気にならないのだろう。しかし、重量はなんと 77kg で 25000円分。送料半額セールなんてのを時々やってるので、その倍になることも。
なお、これ見てハードウッドが欲しいと思った場合、良く調べるべきである。樫なんかより堅く重い。はっきり言って手に負えない。
さらに鉋台制作の考え方 という動画。材質についての説明だけで終わっている。いきなり台は樫を使います。ほかのもの、ケヤキや楓、ナラについては言及なし。あと普通の平鉋では、年輪が平行になっている部分(板目)を使い、木の外側が下。また前後で木目が平行でない場合、動かす方向に逆らわないー順目?となるように。手持ちの安物も確かにそうなっている。集成材の場合、そんなに都合の良いものはない。では、2分割で作ったものを貼り合わせても、組み合わせを選べるだけマシだろう・・・とポジティブに考えよう。
ところで、定規を作ったり、くさびを作ったりするのであれば、スライド丸ノコが便利なようだ。いや買うのではなくて、似たようなものを持っているなと。それは、グラインダースタンド。丸ノコの刃が付けば角度を付けて切り下ろすだけならできる。そして、15mm 内径の 85mm 丸ノコ刃は買えるのである。実は切断砥石も持っていないのに、これを入手済み。(一方、丸ノコはコンクリート切断用のダイヤモンドカッターが付属品として持っている。) ちゃんと調整してないし、怖いから使ってないのだが、手ノコでは作成無理と判断したら検討してみる。
定規を作る。
材料は、ミニカンナ用に 17mm を切り出した残り。これをナナメに切って刃の方の角度にする。先に墨を入れてしまったので、それを基準に切る角度を写す。余ったもう一つを重ねてクランプで止め垂直に切るための定規にする。ダボ切りのこをぴたりとくっつけて切る。やって見れば意外と簡単で、綺麗に平面に切れた。司直にも切れたように見える。平面が出ているので、speed square で角度も測れる。測ってみたところ両側とも 38°だった。七分八厘。予定より立ったが墨がそうなんだからしょうがない。
さて、この定規は最後の仕上げで鑿を当てるもの。今は墨を確認するだけ。実際にのこぎりで切るのは、同じように角棒を当てて切る。刃を止めるくさびも同じように作れるはずだ。

自信が出てきたので、同じようにかんなの面を切っていく。
やってみたところ、まぁまぁ? 完璧とはほど遠いものの、こんなものかな。2つを合わせるとそれなりにずれている。のこぎりの面は綺麗で触りたくないが、ずれているならば、調整でけずらないといけない。最後に、定規を完成させる。52°で切りとるだけの話だが。やってみると、これまた綺麗な平面。だが、垂直かと言えば微妙。ぴったりと付けているつもりだったが、なにかくせがあるようだ。
ここで、しげしげと眺める。定規(ー38君)と呼ぼうは、すばらしい出来だ。手ノコでこんなに綺麗に切れたのは初めて。2分割の本体は、今見てもずれていることしか分からない。ただ、切り口は一直線なようだ。いまのところ致命的しっぱいはない。ところで、作った作業台は使わなかった。垂直に切る用の当て木をクランプで止めて片手に持って切った。次の段階では、鑿で叩くから2枚を小さいクランプで合わせて、大きなクランプで台に固定しなければならない。溝は三角形を切り取って整形した後、1mm 幅だから普通ののこぎりの方が良いかもー考え中。あと刃を固定するための金属棒だが、3mm のステンレス棒か 4mm の真鍮棒にすることにした。(4mm は調整で穴を広げすぎたときの保険)。もちろん切断砥石も。くぎで良いとは思ったのだが、金属棒を買った方が安かった。金属棒は、接着するときに嵌めてしまう。調整でどんなに汚くなっても外側からは分からない。
あと、並べてみたりしていると、4分割して接着するのが簡単では?と思えてきた。38君のようなのを作って側板に貼り付ければ精度の良いものが作れる。切り口の幅なども接着時に決められる。ハードウッドを切り口にすることも楽だろう。接着剤の強度は不安要素だからタイトボンドならVを使っても良いかも知れない。
三角を切り出す。

放射状にのこぎりで切ると書いたが、2本だけ入れた。底面と垂直に1本、それと刃を入れる面との間に1本。(写真の線は墨にしか見えないが切った後、また上のやつが写り込んでいるようにも見えるが2つ重ねている。)この後、半分 6mm の鑿で割り取った。・・・できるじゃぁないか。気を良くして、割り取れるところは割り取る。のこぎりで切った面が現れ良い感じに。後は少しづつサイドを削っていく。鑿は切れるか?というと切れない。ダイソーの彫刻刀なんかよりは全然切れるが、いまいち。研ぎあげたと思っていたが、かえしが取れていない。それでも、研ぎなおさないと仕上げられないところまでは来た。

刃を入れる面から、刃口を見ればおおよそ 1mm 。もし刃を差し込むことが出来れば、丁度刃口を塞ぐはず。刃先から刃口までの間は、粗削り用で 0.4 〜 1mm だそうだ。口裏側に、小さな木っ端返しを作ったら、もう削ってはならない。刃を入れる方は平面にしないといけないが、溝を作る位置はほぼ決まった。
ここからはもう良く切れる刃物が必要だ。鑿とあと薄刃のなにか。クラフトナイフを仕上げたら使えるか?出来れば片刃がいい。ダイソー彫刻刀しかないぞ。研いで使ってみようか。その前に 24mm を試す。2分割で片側オープンだから 24mm も使えるのであった。・・・やってみると切れる。6mm と同レベルのはずだから、刃が広いと安定するとかの理由なのだろう。とりあえずサイドを整形し、刃を入れる面もすこしやって終了。
薄い鑿(突き鑿?)が欲しくなってしまって aliexpress を物色。安いものは一種類しかない。しかもセット品。

平鑿を単品売りしていないかと思ったがない。あるかも知れないけれど、一本 $20 とか高いものばかり。このセット品は安めだが、$10 とかなら買う気がおこらない。だが・・・ $5.61 というものを見つけてしまった。材質は、carbon steel としか書いてない。長さは 16cm で金属部分が 9cm 。彫刻刀と違って、長いし、丈夫そうに見える。・・見えるだけで簡単に曲げられるような材質であれば、はずれ。嫌な予感はする。6本の内訳は良くわからなかったのだが、平刀とナナメのやつ(名前を知らない。切り出し?)と丸刀があれば十分かなと思いポチった。今調べるとあとのやつは、平刀の湾曲したもの、丸刀の湾曲したもの、底が丸いのに三角刀。どれも使うとは思えないが、そういうものがある以上使い道はあるのだろう。
・・・どうやら、木彫りノミ という種類らしい。平ノミ、丸ノミ、三角ノミ、平スクイノミ、丸スクイノミ そんな名称。切り出し型は、印刀(イスカ)という名称? あと、底丸三角刀は彫刻刀で実際にあった。
ついでなので、単品売りしている鑿はこんなやつ。

長さは 24cm で長い。穂の厚みは 4mm 。サイズが違っても厚みは同じように見える。持っている 9mm,15mm,24mm のセットは、18cm 長 (5mm 厚) なので随分と違う。
溝堀り
刃を入れる溝を掘る。最初ダボ切りのこで切った。0.6mm 幅とかで全然幅が狭い。これをどうやって広げていくか?普通は鑿なのだろうが、全く自信がない。ダイソーの金のこの刃があったので、やってみることに。最初は、切口にのこ刃が入らなかった。これは木っ端返しを作ってないため。とりあえずは口裏の方を削ってのこ刃ぐらいは入るようにする。これで広げることが出来たが、ミニカンナの刃はまだ入らなかった。どうしよかと考えたのだが、溝に薄いPP板を嵌めてそれを定規にダボ切りのこで切る。結果、広げすぎた。これは予定通りで問題ない。ただ、まだ深さが足りない。
もう一本 金のこの刃があった。SK11 フレックスブレード 32山とか書いてある。2枚合わせで、かなり厚い。刃口に入ったのでこれでやって見た。溝の幅はさらに広くなったが、綺麗に溝を掘れた。溝の幅はもう刃を2枚入れらそうな感じになっている。(実際は入らない)。分割していると微妙にずれるので、微調整が出来ない。もう接着してしまいたいのだが、金属棒をどうにかしないといけない。そして接着したときに金属棒を入れてしまうと、微調整の邪魔になる。悩ましい。あと悩ましい点は、木っ端返しの調整。直線にしようと頑張ると、切口が開きすぎるような。割とギリギリのところに来ている。
刃口に別の板を当てて調整することを「刃口埋め」という。それをやっている動画があったのだが、木っ端返しを付けるのに、例の定規を当ててやっている。それほど重要なのか。ちょっとまずいかも。
木っ端返しの角度に決まりはないが、一枚刃の場合 45°あたり、二枚刃の場合 71°(三寸勾配)とか。
あと、金属棒は「押さえ棒」という名称。名称を知ればググれる。この作業は位置決めが難しいとのこと。理由は、入れたい位置が内側で分かっても、外側から空けなくてはならない。ボール盤で穴をあけるが、かんな台の側面が垂直でなければならない。すでにある裏金に合わせないといけない。そういうことで、微妙にずれる。
どれもこれも関係ないね。あと、情報として、押さえ棒の位置は正解がない。概ね裏金の中央。あとクギでも良いとか、例として 5mm φだったり。
「押さえ棒」の穴あけ
先ずは位置決め。ああでもないこうでもないと悩んだんだが、平行でありさえすれば、と思い型紙で両側にマークすることにした。刃を入れる面の真ん中から、垂直にどれだけかを中心にする。垂直距離は自由度がある。溝から 2mm ぐらいは離そうと考え、溝 1.5mm + 2mm + 2mm (4mmφの半径) =5.5mm 中心目標でやったが、実際に3mmφの穴を空けてみれば、垂直距離は延びた。まぁくざびは角度ではなく、厚さで対応すれば良い。くさびはくさび、裏金の役目も兼ねようとか考えない。
実際の穴あけだが、ドリルを使うと、一発で致命傷になる気がする。なので、キリでグリグリとやって穴の状態を見ながら下穴をあけた。その後 3mmφの六角ドリルビットを手回しで底までさらう。うまく行ったような気がする。後は竹串で「押さえ棒」のプロトタイプを作る。これと同じ長さに金属棒を加工すれば良い。
最終調整
のつもりで、いろいろ削る。刃を入れる面や口裏は、ほぼ鋸で切ったまま。少しでも平面になるように僅かづつ削っていくのだが、やはり 24mm は切れて 6mm は切れない。6mm の裏面をよくよく見ると刃先に僅かに角度が付いている。裏面を当てて削ろうとしても全く引っかからないはずだ。そういえば、新たに買った木彫りノミはどうなってる?・・・平刀、平スクイと切り出しは、なんと両刃であった。全部刃を潰して片刃にするのかな?恐ろしいことだ。
大昔に買って使っていなかったグラインダーの付属品に 6mm 厚のオフセット砥石があった(多分粒度 #24〜36)。他に買ったと思われるもので、面の方に溝が切ってあるタイプもある。(3mm 厚で #120 細目)。普通の使い方は、面の端で磨くもののようだ。(切削角度 15〜30°)。そのうち砥石が削れて接触面積が増えてくると。そしてグラインダーは下に固定した材料を削るもの。刃物は3秒ぐらいで水で冷やすべき。ダイヤモンド砥石なら、グラインダーを上に向けて固定して刃物を押し付けるような使い方が出来るだろうか?こわごわやってみるか。
結合剤 BF のものは、湿気に弱い。水濡れ禁止とか書いてある。経年変化に耐えられるのだろうか。ちょっと不安。
あとは、金属棒と切断砥石まち。しばらく中断。眺めてみたのだが、「押さえ棒」の位置が高く、間に鑿をいれることが出来る。先のことは接着してから考えれば良さそうだ。


次作の構想
真ん中で分割するのはあまり良くないだろうということで、両サイドと中央前後の4分割版を作ってみようかと。今なら材料を押さえられている。特に中央部の幅が重要なのだが、42mm 幅と 22mm 幅がある。定規を作ることが出来たわけだから、中央部は問題なく作れる。サイドは 6mm 幅とかで切り取り、溝を1つと穴を1つ。それだけでは面白くないので、「刃口埋め」も付けてしまう。これの材料はアマゾンジャラ。7mm 厚を 3mm 程度切り出して中央部の端に嵌める。嵌める木の木口が下の面(下端)に出てくるわけだ。こういう「刃口埋め」もあり、耐久性重視なんだと思う。嵌めたアマゾンジャラで木っ端返しを作り、そこから口裏の面をのこぎりで切る。アマゾンジャラの加工性についてすっかり忘れてしまったが、堅すぎて木っ端返しの面をかんなで作れなかったら、紙やすりで研ぐ。下端に飛び出した部分も多分平面出しの要領で研ぐことになる。また、サイドもアマゾンジャラにしてみたい。溝や穴の強度が気になるのだ。

まずは、材料を揃える。7mm 厚 105mm 幅の アマゾンジャラ板から POPOMAN で 平行定規を使い 20mm 幅を切り取る。切り幅の調整は 20mm 厚の板をコピーする。実に簡単。結構綺麗に切り取れた。36T を買っておいて良かった。次に残った部分を speed square で直角に切り落とす。3mm にするつもりだったが、10mm 毎に印をして沢山作った。きりしろが 2.5mm ほどあり、平均 7.5mm ほど。適当にやったのでばらつきもある。
この時点ではなにも考えてなかったのだが、42mm 幅に アマゾンジャラを嵌めることにした。うまく出来たので、これを10.5cm 程度で切り落として下の部分のパーツにする。ここで、両側にアマゾンジャラを嵌めようと思い立った。ちゃんと台直しをした場合、切口のところと おしりの部分を高くする。そして、その2点で木と接触する。 ならば切口だけというのは、不均等だ。という考え。また、仕上げ用は、さらに頭の部分も高くする。頭にも付けてしまうかどうかは考え中。サイドのパーツをアマゾンジャラにするつもりで、デザイン的にどうか?というレベルで悩む。どうせ作るだけで、そう使わないのだ。一応、基本にはのっとって作るが、仕上げ用とはおこがましい・・・という面もある。

しかし、アマゾンジャラの堅さはまだ実感していない。以前切るだけで相当苦労した覚えがあるのだが、丸ノコやダボ切りのこでは、そう苦労しない。
次に頭のパーツも 42mm から切りとる。長さは 7cm -- 一般的には 前と後ろが 4:6だそうだ。38君を定規にして切ったのだが、内へ内へと食い込んでいって垂直にするべきところが、ナナメに。平面はしっかり出てるし、切り終わりの角度も狂っていない。これを鑿で少しづつ削って調整しなければならない。せっかく平面を出せて綺麗なのに残念。どうもくせが付いたようだ。他のものも、割とそんな感じになる。

口裏側もやってみた。はい、失敗。内側に切れ込まないように注意したら、今度は逆。また、今回は時間を測定してみた。約6分。その前に、刃物がちゃんと使えるかどうか確認。具体的には木っ端返し45°目標でミニカンナで面取り。削れることは削れる。音的には、なにか石を削っているような。刃がボロボロになっていくような気がする。
なぜ 45°なのかやっと分かった。かんなくずが通る道であり、刃の角度+7°。このルールが常に適用される。
よくよく見ると、見た目ほどひどくない。木っ端返しを適当に削ったのが原因のようだ。鉛筆に例えると、先が削れて、芯が短くなっている。そんな場所がある。たぶん木っ端返しは刃口のあたりがピシッとしているのが重要で上の方はそんなでもない。まずは、治具45君を作って紙やすりで研いでみる。
治具45君は5分以内で切ることが出来た。皮肉なことにちゃんと垂直に切れたようだ。

木っ端返しは一応平面らしきものが出た。もうこれで良いか。鑿が全然通用しない。
痛恨の
ミスをしてしまった。42mm 幅の板を使ったつもりが、明らかに幅が広い。42mm 幅の板は別にあった。なので、これを定規にして切ることにした。頭の方を切り終えて、尻の方も半分ほど切った時点で、42mm でも広すぎることに気が付いた。刃幅が 42mm であって、左右の溝に何mm かが入る。仮に 3mm づつだとすれば、36mm でなければならない。少しでも真面目にやってたら考えられないミスだ。途中で投げても仕方ないので、まずは 42mm にする。その後にあらためて 36mm 前後(今度はちゃんとチェックする)にすることに。で、36mm の定規が必要だ。あることはある。それは作成中のミニカンナ。17mm x2 にするつもりが 18mm (弱?)になっている。ミニカンナ用に用意した18mm は2セットあるので、未加工の方を使うことにする。しかし大分やる気を削がれた。
切断完了! 36mm 幅に切断した。木っ端返しを削りすぎたところは切りとったので少し目立たなく。また、切り出した部分は、5.5mm 厚ぐらいなので ミニカンナのくさびに使えそう。めでたしめでたし。
あと残っているのは、溝堀り。幅は約3mm深さも3mm程度。ただ刃の左右の形が違う。ダボ切りのこで溝の両端を切ることは決めているが、あとどうするのか?もう一本入れてあとは鑿で頑張るか。金切り鋸を使うか。金切り鋸は効率が悪いが、底を綺麗にできる。これが終われば金属棒まち。
3mm ステンはまだ届いていない。4mm 真鍮は届いたが、42mm カンナには使わない。むしろミニカンナに使おうかどうか悩み中。うまく穴を調整できれば、1mm くさびを薄くできる。5.5mm 厚のくさびは相当不格好で考えたいところ。悩み中と言えば接着剤。押さえ棒は、瞬間接着剤で穴を補強しておこうと思う。浸透することで強化できるはず。接着力や充填には期待しない。ミニカンナの溝もそうすべきか。悩んでいるのは パーツの張り付け。秘蔵しているタイトボンドVで十分だと思いたいが、どうなのだろう?
もしダメなら、そのときは、4mm 真鍮をダボとして使おうと思う。外側から穴を空けて差し込む。そして磨く。これだと内側から外への圧力には弱いが、刃の溝を深くして圧力がかからないようにしておく。
3mm ステンはまだ届いていない。一週間後に発送だそうだ。その間に熱が冷めてしまうぞ。どうしよう。
42mm 版溝堀り
予定通り、溝の両サイドをダボ切りのこで切る。アマゾンジャラは堅くぶれる。垂直に切るのを失敗・・・などなどで、かなりひどくなった。サイドの2枚を合わせてみると、もう全然だめで、3,4mm ずれていたり。修正不可能かと思ったが、いろいろとやって、なんとかなったような、ならないような。最終的に溝は広がったが、刃を入れられるようにはなった。しかし位置合わせが微妙で、どれが適正かよくわからない。接着してから調整したい。
釘採用
3mm ステンを待ってられないので、ダイソーで釘セットを買ってきた。一番長い 65mm が 2.8mmφ。これを切断して使う。グラインダースタンドにグラインダーをセットしてやってみた。まったく怖くない。42mm 用と ミニカンナ用の 30mm を作成。ナナメに切ってしまったりあまり上手く使えていない。で、6mm のオフセット砥石に変えて、修正。ちょっと触れるだけで、随分と削れてしまう。結果1本短くしすぎて、やり直し。ちなみに、釘の固定は、ロッキングプライヤーを使った。以前ダイソーで 200円 で買ったもの。なかなか便利。
接着開始
方法を考えていたのだが、一度に接着はしない。ミニカンナは釘の片方だけ。接着剤は ダイソーで買って使っていたタイルクラフト用(コニシ)。コンクリメントと同じく、酢酸ビニル系に石を混ぜている。乾くのに時間がかかるが、随分とカチコチになったはず。一回練習して、本番。釘のさきにちょっと付けて差し込む。差し込むときにグリグリやらない。粘度が高くはみ出した分は触れない。無理に成形しようとすると見苦しくなる。差し込むだけだとはみ出した分は綺麗に盛り上がって、それなりに見れる。これを取り除くかどうかは、ある程度乾いた後に考える。エポキシにするか迷ったのだが、結局これにした。堅い(堅そう)というのが決め手。反対側を嵌めて動かないようミニクランプ3つで固定。乾くまで相当時間がかかるので、このまま放置。
42mm の方は、中央頭側とサイド片側、あと釘を接着。木材同士は、無印タイトボンドにした。タイトボンドVを取ってくるのが面倒になったのだ。位置決めだが、溝を少し超えたところにした。これで刃が入るか入らないかギリギリのはず。中央尻側は、最後の最後。刃をちゃんと入れられるようになってからでないと位置が決められない。これもミニクランプ3つで固定。昔ダイソーで買ったやつが2本あったので使ってみる。2本440円で最近買ったものと比べれば、おなじように見えて実際は随分と華奢。使っているうちに壊れそう。
これも放置。1日そっとしておく。
研ぎ
ミニカンナが出来てしまうので、潰した刃を角度を変えて研いでるのを完遂する。刃先がスクレーバーになっていたので時間がかかると思っていたがそうでもなかった。・・・と言っても一時間ちょっと。#1000 でやっていたが、かえりが出たときは、大変うれしく、完遂してしまおうと #6000 もやった。ここからは、時間の流れが速い。次に 6mm のみも研ぐ。これも #1000 から。あっという間の2時間だった。6mm のみは後で眺めたら刃が少しナナメになっている。無理に修正する必要はないらしいが気になる。どうも表を研ぐときに左ばかり力がはいったようだ。あと、光を反射させてみれば、ムラがある。刃は付いているはずだから一回使ってみて、具合をみてからまた研ごうと思う。
接着つづき。
一日おいておくつもりだったが、タイルクラフト用ボンドが少し乾いてはみ出した部分が痩せてきた。動かないようなら、反対側も接着しようと。恐々クランプを外してみたが大丈夫。次からは最終調整。力がかかるので、今度こそ一日置く。
最終調整(1) ミニカンナ
ここからは、ミニカンナと 42mm カンナについて別々に書いていく。
2枚を接着した結果、少しずれた。押さえ棒を中心に少し回転している。要するにねじれている。まずは底面(と上面)を平面にする。鏡にサンドペーパーを貼るやり方だ。#240 を使う。あと頭と尻が最初から合ってない。ダボ切りのこで綺麗に切る。次にガタガタの刃口を綺麗に削る。木っ端返しを作るといった方が良いか。刃口が広がりすぎることになりそうだが、やむを得ない。刃を入れて溝の上面を調整。これはやすりでやる。刃が当たる下面は、もうしょうがない。エポキシパテを盛る。多めに盛って、ポリエチレンの袋を刃に巻いたのを入れて整形。数時間後にはみ出た部分をナイフで切りとる。あとくさびの調整。ベースになる分は用意してある。・・・ここまでが構想。その通りに出来るかどうかは分からない。
鏡を使うまでもないだろうと平坦な木を用意して、#240 で削った。台直しでも #240 を使うようだが、良く削れる。簡単に段差はなくなったが、正しい平面になったかどうかは分からない。
予定通り木っ端返しを作る。まずは墨入れ、ここだと思ったラインは、最初に引いたリミットのラインとおなじになった。で 45°で削っていくのだが、刃物は削りすぎが怖い。やすりで修正を試みるもあまり削れず埒が明かない。中途半端になったが、ちょっと刃をセットしてみることにした。刃の出し具合の調整は難しいが、くさびを打ち込むと一応固定できる。この状態で眺めると、刃先と刃口の隙間がナナメになっている。広いところで 1mm とちょっと。狭いところは 2/3 か 1/2 ぐらい。この原因は刃が水平になっていないためだった。まだ、刃があたる部分を修正していないし、そんなものだろう。とにかく、削ってみるぐらいは出来る状態になったので、杉の端材を削ってみる。まぁまぁなのか?削れることは削れる。面取りぐらいは現状でもいけそうだ。まずは刃があたる部分を削って刃口を平行にして試してみよう。また、刃に耳という部分を作らなくてはならない。溝の部分の刃を取るのだ。エポキシパテは先送り。現状では平行に刃を浮かすことが出来ない。溝の整形が意外と面倒で今はパスしたい。
いろいろといじってみた。台の頭を叩くと刃が引っ込むわけだが、くさびが先に抜ける。そのため微調整には使えず調整が難しくなっている。
刃の出方が左右で違う原因は、刃にあるかも。と考え、刃を交換してみたが、同じ傾向で問題は台にあることが確定。刃を 0.1mm 出して片側が 0mm だったら触ればはっきりわかる。基板の銅箔は 35μ(0.035mm)で、その段差でも触れば分かるのだ。だが、台の方は見ても分からない。0.1mm だけナナメにして平面に削るというのも難しい。なかなか調整に難航するわけだ。
完全ではないものの、大分修正できた。鉛筆を刃に塗ってでっぱりがあるところを取る。予想外のところが出っ張っていた。その後、少しづつ削っていった。この作業で 6mm 鑿が活躍。手持ちではこれしか使えない。薄くて長いので押さえ棒に干渉せずに刃口まで削れる。また、研いだ結果、一応削れるようになったようだ。
もうこれで良いかなと思い始めている。ほんのわずか刃をだした状態で、刃口の隙間は 1mm ぐらい。これより刃を出して使うつもりなので、隙間はもうちょっと狭くなる。一般的にもセーフの範囲。後、台直しをすべきかどうか? 引くより押して使うことが多いが、そういう使い方でもやった方が良いのか?こんな小さなものでやった効果が分かるのだろうか? という疑問があり平面出したまま使ってみようかと。
分かりやすい台直しの動画があった。なるほど、紙やすりだけで良いのか。そういえば、手持ちの鉋はどうなのか? 定規を当ててみると、両サイドが随分と高くなっている。これでは刃をいくら研いでも真ん中しか削れない。また、頭ー尻の方向も直線でないような。とにかく両サイドを削って平面にしなくては。刃を出さないレベルで入れて、砥石の面直しの要領でやってみる。削れたところは分かるので、全部削った跡になったところで終了。次に角棒に紙やすりを巻き付けて、尻の方の両端以外を削る。頭の方は全面。削りすぎは良くないとのことだが、0.2mm とか相当だ。そんなに削れた気はしないが、とりあえずやって終了。動画のやり方とは違うが、前より相当ましになったはず。
こんな風に削る理由だが、本来は平面で構わない。だが日々の天候で台は変形するので平面を維持できない。だから、膨らむと困る部分を凹ませておくのだ。−ということらしい。確かに薄く削るには必須だろうと思われる。あと、金属のミニカンナは天候で変形しないから、平面にするので十分ということだ。
金属のミニカンナと作ったやつで合板の面取りをしてみた。物置の棚で 1m と 1.2m 長もあるもの。金属のミニカンナは最初は調子よく削れていたのだが、途中で調子がわるく・・・。刃が引っ込んでしまうのはありがちだが、どうも違う。刃がダメになったのかも。鋭角の刃を寝かして削るのだからカッターみたいなもの。あり得るのかも。
作ったやつと交代したのだが、こちらは最初簡単に刃が引っ込んでしまった。くさびを強めに叩き入れて再開。なんかよく削れるような・・・甘いか? スクレーパーのようにガリガリやってるような気もする。で、途中で引っかかって表の一枚が剥離してきた。一番安い合板を買ってみたのだが、ひどい品質だ。ここで接着するため終了。なお、削りカスは細かいのが沢山出るが、次から次に押し込んで詰まるということはなかった。金属のミニカンナは全く詰まらないかわりに全部落ちてしまう。
最終調整(1) 42mm カンナ
中央尻側のパーツがちょっと幅が広い。無理に入れるとまずそうなので、僅かに幅を紙やすりで削って調整する。接着はずっと後だが、準備しておく。木っ端返しの整形は終わっているが、口裏はナナメに。ナナメでも問題ないと思うが、見栄えが悪い。あと、今は刃が入らない状態になっている。慎重に整形して刃が入るように。うまくやれば、くさびなしに出来るかも知れない。
甘い甘い。片側が入らないだけで、もう片側はゆるゆるだった。刃はなんとか入るようになったが、いろいろと狂っている。さらに尻側を嵌めてみると・・・どうやっても尻側のサイド片側が浮いてくる。さらに水平の面においてみるとサイド部分の端が 1mm 以上浮く。どうやら、最初の接着ですでに敗北していたらしい。
尻側のサイドを削って、浮きは少し収まった。サイド部分の端が浮くのは、ずれているということだが、左右のどちらが悪いのか分からない。もうダメなような気もするが、台直しでねじれたものでも直すと言う。
刃がどのあたりに来るか分かったし、もう尻側を接着することに。台の形にしないと修正も出来ない。
まずは、平面が出ていて丈夫な木を台にしてポリエチレン袋をかぶせる。頭と尻の底面が合うようにそれぞれF型クランプで締め上げる。ミニクランプ2本で接着面を押さえておいて、浮いたサイドをF型クランプで少し押さえつける。最後に接着面の中央をF型クランプで締め上げる。ねじれる要素をわざわざ作ってしまった気がするが、どうなるのか見てみよう。
ところで同じように4分割版を作っている動画があった。鑿スキルのない人間には、やはり鋸を使えるようにするのが、楽で正確に作る方策であるようだ。また穴だけあけて押さえ棒を入れて接着→溝堀りの手順が良かったようだ。今回はおなかいっぱいだが、いずれリベンジしてみたい。
もう失敗で諦めたような書きぶりだが、一応続けるつもり。だが、サイドを無理やり変形させた結果を見るのが怖い。しばらく放置してみる。
・・・とか書きながら、我慢できなくてクランプを外してみた。静かに台にした板から離れ、バネのように元の形に戻ろうとはしなかった。状態を裏から見ると割と良い。一番高いのは、台尻のパーツ。その中で、はめ込んだアマゾンジャラの部分が高くなっている。台頭のパーツは、高くてそれと同じか若干低い。台直しの目標の形に近い。問題のサイドのパーツだが、右は台頭ではちょっと低く、台尻に行くにつれ高くなっている。最後は台尻より僅かに高い。左は、押さえつけた方。左は台頭ではちょっと低いのは同じだが、台尻に行くにつれ低くなっている。僅かとは言えないが 1mm よりは差がない。もし元の形に戻れば、台頭の左が高くなっていくはず。そうなれば削るだけのことで致命傷にはならないようだ。
この見立てを確認するために、紙やすりでちょっと削る。確かに、アマゾンジャラを嵌めたところと、台尻右だけ削れる。確認したら、ここは極力触らないで、台頭のパーツと、台尻の中央部を角棒に巻き付けた紙やすりで削る。あとサイドのパーツは長くしてあるので、台尻に合わせて切りとる。台の整形はこれぐらいにしておいて次。
刃を入れてみたところ、刃口の隙間は、ゼロもしくはマイナス。無理に刃をだせば、刃先が痛む。いろいろやっているうちに実際にそうなってしまった。これから、刃が当たる面の調整をする。削れていくわけだから、0.5mm ぐらいは隙間ができるはず。万が一精度が良くて隙間がほとんどできなかったら、木っ端返しを削って調整。
えんぴつで刃を塗って、当たるところを削る。黒いところを削るだけなので、これは出来る。少しぐらい刃口の隙間が出来ると思ったのだが、全然。出っ張っているところを無くしているだけなので、ナナメ自体は直らない。思い切って刃の出が少ない部分を削り、またえんぴつ。でも、ほとんど何も変わらないようにしか見えない。なので、今度は、刃口と木っ端返しの調整をしてみる。木っ端返しが丸くなっているので、刃が当たるのではないか? 45君を当てて、正しい角度で平面になるようにやってみる。
交互にやってなんとか調整できた。刃口もだいぶ削ったので、木っ端返しの幅が 5mm 超に。おおきな鉋でも 4mm ぐらいのようなので、幅が大きすぎ。大きいと何が困るのか?よくわからないのである。使ってみた感じでは、つながったのが出るときは全く問題ないが、かんなくずが詰まると取りにくい。
金属ミニカンナ研ぎに失敗
金属ミニカンナの方、なんか削れなくなってきたので研いでみることに。最初の面と同じようになるよう鋭角に研いでかえりが出たら、刃裏にちょっと角度を付けて研ぐ。それを試したところ全く削れない。
理由を考えたのだが、もともとの刃の面はグラインダーで削ってあって凹になっている。見かけ以上に鋭角なわけだ。七分五厘の普通の鉋を考えると、仕込み38°で刃が 30°かそれ以下。8°以上の角度で材料と接するわけだ。金属ミニカンナの仕込みは 正確には分からないのだが、20°台前半。22°だとすれば 14°以下にしないと同等ではない。刃厚 1mm とすれば、刃の幅は 4mm 台でなくてはならない。2.5mm ぐらいだと多分上を向く。また、上から押し付けると圧力で刃先が上にそったりするはず。と、鈍角になっていって刃先が材料に当たらなくなる。材料に当たらなければ、いくら刃が付いたように見えても削れないという現象になる。
刃の仕込み角を概算してみる。底面から刃の高いところまでは垂直に 14mm ぐらい。刃先からの長さは 41mm ぐらい。14/41 に近い値は、sin 20°。包丁と同じ 15°で研ぐならば、5°の角度で材料と接する。一方、刃を裏返しに装着したとする。裏がまっ平ならば、20°で接するわけだが、角度が付いている。これもまた 15°だとしよう。同じく 5°の角度で材料と接することになる。驚いたことに、あながち出鱈目ではないのである。案外両刃にして裏表交互に使うのが良いのかも知れない。