2021年11月16日

木工ストーリー(6)

またオーバーしてしまった。テーマ別に小分けにしていこうと思う。

ここでは、砥石の面直しについて。

余程特殊な用途を除いて、砥石は平面を保たなくてはならない。そのためには、ダイヤモンド砥石で擦るのが一般的のようだ。他には砥石同士を共擦りするとか、コンクリートに擦りつけるとかいろいろな方法がある。

面直し専用のダイヤモンド砥石にはいろいろとグレードがあり、特に高価なものは、シャプトンの「空母」というネーミングのもので5万円ほど。他に研承でも 荒目(#140) 中目(#400) 細目(#600) の 3種類を出しているが、これもまた高価(8800円)。他には アトマというブランドが有名なようだ。これも研承より若干安い程度。Amazon で一般的なのは、2000-3000円のもの。厚めのアルミ板の両面にダイヤモンド砥石が貼られていたりする。

    Amazon では 例えば GOKEI 両面ダイヤモンド砥石 #400#1000 203×70×8mm が 2399円。持っていないので分からないが、写真を見る限り 7mm のアルミ台に 超薄ダイヤモンド砥石(0.4mm ?)を貼ってあると思われる。

    平面を出すのが目的なので、番手が高い #10000 などでもこれで面直しするようだ。硬い砥石であれば表面が荒れてしまうが、表面を慣らすべきかどうかは、また別の話で他の砥石と共擦りしたりするらしいのだが、いくつか動画を見た限りでは、そのようなことをしていない。

2000-3000円のものは平面精度が悪い可能性があって、それは入手してみないと分からない。ギャンブルに 2000-3000円を賭けるのは嫌である。どうしたものか。

    一般に押し出し材や平板の公差は、面直しに必要な平面度ではないようだ。フライス盤などで切削加工したものとは精度が違うと押し出し材メーカーも説明していたりする。ただし精度が高めの平板もあり、研承は YH-52 というブランドを使用している。そうなるとアルミ台だけで 2000円を超えてしまうので、2000-3000円のものでは高精度のものは採用できないと思われる。
とりあえず、アリエクで 1mm の薄いダイヤモンド砥石 #400 "diamond whetstone 65" を買ってみた。曲がってたりするのだろうと思ったが、弾力性のある金属(たぶんステンレス鋼)で曲がってはいなかった。

裏に貼ってある EVAスポンジを剥がして、裏を見れば像が写り意外と平面なのが分かった。当然ながら薄いので簡単に捩じることが出来て像も歪む。だが、平面が出ているものに貼り付ければ良いのではないか?

    研承では、ベースとなる 15mm 厚のアルミブロックと 替刃なる 1mm 程度のダイヤモンド砥石を別々に売っていたりするのが分かった。この方法で良いようだ。

まずは実験である。買ったのは 150mm x 65mm のサイズなのでダイソー砥石(150mm x50mm)に貼ってみることに。最初は両面テープでやってみたのだが、砥石には貼れない。それでエポキシ接着剤を使うことにした。なお、15mm 横にはみ出すわけだが、後で金のこで切ってしまった。

いろいろと使ってみたが良好である。面直しした砥石同士を合わせるとくっつく。・・・それは良いのだが、もっと大きなものが欲しい。

ali-04.jpg
最初に買ったのは、六角形の模様が並んでいるもので 150mm x 65mm 。他に無地というか模様がないもので 170mm x 75mm (70?) というのが安く売っている。他にチタンコーティングされた 230mm x80mm とか、さらに大きな 20*16cm まで。おそらく模様がないものが新しく #3000 までのものがある。

とりあえず 60mm 幅に150mm x 65mmが貼れたら良いかと思ったのだが・・・ダイソー砥石のように安いものはない。180mm x 60mm の砥石を使うとすれば、1000円ぐらいはする。なにか良い物はないかと御影石まで検討したが、御影石自体安いものの必要なサイズにするにはコストがかかりそうだ。

    近場のコメリでは扱っていないが、30cm 角 1cm 厚が 428円。もし1枚単位で買えて切断することが出来れば・・・取り寄せだと10枚単位になるし、切断方法が悩ましい。POPOMAN 丸ノコには、石切り用の刃が付属していてやったら切れるのではないかと思えるのだが、石の粉塵が内部に入り込んだらと考えるととてもやる気がしない。グラインダーで実演している動画なんかもあることにはあるのだが・・・普通は集塵機とセットである。またぶれや振動で割ってしまうリスクもありスキルも必要そうだ。石材屋に頼むのが無難だろうと思うのだが、今度は加工費用が高そう。

で、エヌアイシ・オートテック(NIC) のフラットバーやベーシックフレーム ヘビー級 に思い至った。好きなサイズにカットしてくれるので幅や厚みが合えば欲しいものが手に入る。中空部がないフラットバーが望ましいわけだが、まぁまぁ高い。例えば 80mm幅 15mm厚の AFFB-08015 210mm だと 1451円。60mm 幅 12mm 厚の AFFB-06012 180mm だと 746 円。このために砥石を買うよりは安いのだが・・・
あとフラットバーの材質が一部違う。A6063S-T5 が普通だが、A6063S-T5(205)のものがあり、AFFB-06012 は、AFFB-06015 より強度が高いようだ。

AFS1060.jpg
安くて使えそうなものはベーシックフレームの AFS-1060 。60mm幅 10mm厚で 150mm だと 207円しかしない。これは片面にスリットが3つ並んでいて弱そうなのだが、スリットの方に貼り付けてしまえば、強度が確保できる(だろう)。また弱そうなわけだが、AFFB-06010 に対して 50〜60% 程度の強度はあるようだ。
接着剤はダイソーのエポキシを使う予定だが剥がれてしまうおそれはある。だが、弾力性のあるタイプは嫌だし、水分で硬化するタイプは隙間のない金属同士に向いていると思えない。エポキシがダメならばアクリル系両面テープが良いらしい、中でも3Mのものが強力だとか。でも、修正のチャンスがあるエポキシをまずは使いたい。剥がれるのであれば、それはそれで構わない。

あと10mmと薄いのでおそらく持ちにくい。その場合はヒノキの板でも貼り付けてみようかと。両面テープでも良さそうだし、スリットの底(3mm 厚)に穴をあけてネジ止めでも良いだろう。スリットには専用の四角ナットを使える。

・・・というわけで、いくつか買ってみることにした。沢山買うと 高くなってしまうのだが・・・いろいろやりたいこともあるし、それは許容することにした。

    まずダイヤモンド砥石のサイズから。aliexpress を見ていると、15cm x 6.5cm のものがお安い。しかしおそらくは古いものなのだ。なくなって行くのかも知れない。次に安いのは、17cm x 7.5cm のもの。#3000 まであるので新しいはず。これが $3 。23cm x8cm になると $5 と高くなる。本当はこれぐらいが良さそうなのだが、アルミ台も高くなっていく。17cm x 7.5cm をターゲットに AFFB-08015 175mm をひとつ。税別で 1210円。エポキシで接着しても張り替えできるのであれば使いまわしできるので、23cm にしておけば良かったと思わないでもない。あとは AFS-1060 の 15cm をいくつかと 18cm をひとつ。15cm で良いわけだが、なんとなく。さらに AFS-1560 15cm も。これは別の用途だがアルミ台として使うかも。

ところでこれは過去にいくつか買っている。サイズ自体はきっちりしていて正確なのだが、平面精度となるとどうもイマイチ。長辺方向に反ってはいないのだが、定規を当てると所々光が漏れる。短辺方向は、それぞれの端が反りあがっている感じ。さてどうしようか。

    Q&A があって説明はある。JIS H4100 準拠だが、規格よりはかなり良いとのこと。良いとは言っても 規格自体が甘々で 80mm 幅ブロックだと公差 0.32mm 以下。手持ちがひとつあるのだが、そのまま使えるのかどうか?ちょっと心もとない感じ。ついでだが、平板を切り売りしてくれるところもある。なお、研承のアルミ台に YH-52 というシートが貼ってあるが、アルミ板自体の商品名で板厚公差は ±0.08mm ?

平面精度がイマイチといっても、今まで全く気にしたことがないレベルではある。砥石の方も弾力性があると言っても僅かに曲がっていてしっかり押さえつけないといけない。押さえつける方の平面度が重要かもしれない。
精度が良かろうと悪かろうと、表面をざらざらにしたい。方法としては、鏡に #240 を貼って擦る。耐水ペーパーは用意した。風呂場の垂直の鏡でやるので、ちょっとやりにくい。

    試しに瑪瑙の天然砥石の面直しをやってみた。乾かしてから擦った方が削れたところが良く分かり具合が良い。耐水ペーパーに沢山粉末が付くが、霧吹きで水を吹くだけで下に落ちていく。それを受け止めようと「洗えるキッチンタオル」も下に貼ったが溢れてくる。それの処分がちょっと困る。あと粉末は石英のためガラスを傷つけるので気をつけないと。
    それはともかく、天然砥石は随分と削ってしまった。15mm 厚のところ 13mm ぐらい。もうちょっとだが完了していない。あと端で 11.5mm になっている所がある。さすがにここまではやらないつもり。(11.5mm はもともとではなく、調子に乗って削ってしまった所。全体が凹だったので端を削ったらやりすぎた)

    面直しは完了!というか鉛筆でのマークがすぐ消えるようになったので止めたのだが、定規で確認すると・・・縁が低くなっている。あまり期待通りの結果ではなかったのだが・・・薄いダイヤモンド砥石を当ててみるとちゃんと端が浮く。ダイヤモンド砥石の方が平面なのでは?これで軽く擦れば良さそう。
    軽く軽く擦ってみたところ、びっしりと粉が付いた・・・のだがサイドばかりで中央部は付かない。)( こんな感じ。どうやらダイヤモンド砥石の方も短辺方向に反っている。十字になるようにして少し削ってヤメ。やはり押さえつけて接着しないとダメそうだ。

      先に作ったダイソー砥石版はどうだろう?やってみたら同じだった。これはもう修正は出来ない。これでもまぁ面直しは出来るのだが、気を付けないといけないことがはっきりと分かった。十字に当てて長辺方向に削ると筋が付いてしまう。また、端を丹念にやると必要以上に端が低くなってしまう。

    今度は水を付けて天然砥石に貼ってみた。短辺と縦中央ー工の字の分は定規を当てて光がほぼ漏れない。ほぼと言うのは #400 だからギザギザしていてその分は光が漏れる。中央のサイド2か所を指で押さえると水が漏れ出てくる。この状態で定規を当てるとまっすぐになるようだ。こんな感じであれば、クランプで回りを押さえていけば良さそう。

    ちょっと練習。小さいクイックリリースのクランプで押さえてみたが、弱めだとダメで、壊れるかもというぐらいだと定規で隙間がないレベルになる。バネ式のクランプも固定するには良いが曲がり修正には心もとない感じ。本番では大きいクイックリリースで中央2本、4つ角を小さいやつで押さえることにしよう。
    固定する時間はできるだけ長く。数時間では完全に硬化しない。一日ぐらいは放置しておきたい。出来れば2日。でも、たぶん我慢できない。

この天然砥石は柔らかすぎて砂を固めたもののような印象がある。ダイヤモンド砥石の裏で簡単に傷が付く。名倉として使うしかないかなと思っているのだが、ダイヤモンド砥石の平面度を見るためのツールになるとは意外だった。当面はそういう使い方をして長期的には積んでおくだけになりそうだ。

両面テープで貼る場合は、おそらく台と砥石の双方が平面でないとならない。押さえつければなんとかなるという気はしない。そして気泡が入らないように貼るとか困難なのではないか?
エポキシだと台が平面であるかどうかより、貼るときに押さえつけて平面にできるかどうか?そのために砥石がどのように曲がっているかの把握が重要そうだ。そして水でも付けて練習してから貼ることにしよう。

あと、表面をザラザラにするよりは、ダイヤモンドやすりで溝を付ける勢いでキズを付ける方が良いのではないか? 確かナイフ?小刀?の「なかご」などもそんな加工をする。

到着。まずは定規で見てみる。

    60x150 2つ、80x175 をチェック。
    60x150の短辺方向は、両端が高い。長辺方向はうねっている。あと捩じれはないようだ。両方そんな感じ。ダイヤモンド砥石も凹なので両端が高いのは具合が悪い。だが、あまり削りたくない。どうしようか考えたのだが、まずは中央部にエポキシを塗って盛ったら良いのでは?無論ガタガタでは困るので、ポリエチレンを挟んで平坦なものに押し付ける。
    ただし、両端が高いと言ってもかなり微妙。2枚を合わせると隙間があるのかないのか分からない。これなら削っても良いかなという気もする。

    削ってみて分かったのだが、中央部も全部が全部低いわけではない。高いところがあれば、そこが支えになって凹になるのを防ぐ。中央部が擦れだして、削れたところが 3-4mm 出てきたところで終了。あと、気が付いたのは油が付いている。切断しているわけだから当然か。一応洗剤で洗った。接着前に IPA でも拭くつもり。
    あと、切断面のところが少々歪んで盛り上がっていた。これも削ることで判明。

    さて、もう一枚と 80x175 も削ってみる。もう一枚も同じ傾向。 こちらは 20mm 幅のピンク砥石を3枚ならべて貼るつもりで頑張っても仕方がないので適当にやってヤメ。80x175 だが、長辺サイドと切断面が盛り上がっている。軽く削ると角丸四角形の線があらわれた。この線の両脇が削れている。また中央は全然。ちょっと時間がかかりそう。すぐに貼るわけではないので、ひとまずヤメ。

      長辺方向にうねっている所の調整を忘れていた。今はどうも端が高いようだ。端は低くなっても構わないのでちょっと削った。これでOK. あと80x175 も。中央部に傷が入るまでやる。アルマイトだけ削れると白くなり、地まで行くと銀色になる。だんだんとダイヤモンド砥石が張り付いてやりくくなってくる。中央部まで白か銀色になったところでヤメ。 なお、60x150 は最薄部が1mm 厚なのでそこまではやらない。

    次、クランプで押さえるテスト。どうも小さいクイックリリースでは押さえ切れないようだ。中央部はF型愚ランプでガチガチに押さえ、角あたりの4か所をクイックリリースで。本番で手間取らないように手順を確認しておく。

    接着! 手順のとおり出来たが、うまく行ったのかどうか? もう放置するしかないので触らない。
    ・・・定規で見たところなかなか良い感じ。まずは天然砥石の粉テスト。完璧ではなかったが、悪くない。次にいろいろと面直し。すぐに張り付くようになるから十分なのだろう。これで自信をもって面直しできるようになった。

    なおハンドル用の穴はあけてない。10mm は薄くて持ちにくいかと思ったがそうでもなかった。

ピンク砥石x3を貼る。

    ダイヤモンド砥石の前にピンク砥石を貼ってみた。ピンク砥石は面直しが困難なほど硬いので 5mm 厚しかなくてもすり減ってしまうことがなさそう。また幅が広いものはないのだ。それで3枚を貼って 60mm 幅にする。
    面直しが困難と言っても出来ないわけではないので気楽にやってみたところ・・・ちょっと段差が出来た。爪が引っかかる程度だから 0.1mm ないはずだが、これを馴らすのは非常に大変。表をテープで貼って平坦なところに置いて上からアルミブロックを置けばよかった。

    ちょっと穂の長いのみを使って擦ってみたところ、長辺の両サイドのみ黒い跡が付く。幅は5mm ほど。なるほど砥石が傾いて付いているのか。エポキシで補填できるのだから、やはり平面に置いて台を乗せる方法でやるべきか。しょうがないから頑張って面直し。黒い跡が 10mm〜15mm に広がった。中央にも跡が付くところがある。頑張ったがまだまだだ。

    他に RUIXIN #600 が硬そうな気がするのだが、もし期待通りなら作ってもよいかな。どうも 20mm 幅しかないものは、硬く焼結されているような気がする。焼結したときに体積が減るとのことなので、小さく薄いもののほうが作りやすいのかも知れない。
    RUIXIN #600 が硬いと思う理由だが、筋が付くような研ぎ方をしても面崩れをあまりしないようなのだ。面直ししてさえ元々の凸凹がなかなか取れない。また緻密で黒い削りカスがしみこんで行かない。面直ししても綺麗になる。ピンク砥石ほでではないにしても、似たような性質に思える。RUIXIN #1500 もまぁそんな感じだが、早々とスベスベになったので、#600 ほどではない印象。

    ・・・ちょっと調べてみると base なしは RUIXIN セット品ばかり。4枚セット x3 というのが $9.6 であった。買ってみるか。ピンク砥石の裏に #600 を貼って #1500 と #320 で一枚作る。#120 はあぶれるがまぁいい。$3.2 で 60mm 幅がひとつ手に入ると思えば安いものか。

ダイヤモンド砥石到着!

    17cm x 7.5cm のものが届いた。これを 175mm x 80mm のアルミ台に貼ろうかと思っていたのだが、水だけで砥石が張り付く。定規で見てみるとほぼ平面。これだったら乗せるだけで良いかと思い直した。
    #240 で、ピンク砥石の面直しをしてみた。これでも相当時間がかかったのだが、完遂!#240 が使えることは分かったがそんなに出番はないはず。
    同時に届いた #800 を試してみる。これは面直しで荒れたのを馴らす目的。RUIXIN #1500 をちょっと擦ると、あれ? 真っ白だったやつが黒く。#800 も擦った場所がなんか黒くなっている。あっという間に剥げて下の金属を擦ってしまったのだろうか?ちゃんと調べないと。
posted by すz at 11:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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