
正確には、ウッドデッキではなく、勝手口の手すりつき階段なのだが、パーゴラの前に、そしてパーゴラ用の材料を流用して作ることにした。野地板を2枚貼り合わせたものを多数作ったのだが、それをそのまま流用する。他に 45mm 角材も。その他の材料は使わない(かも)。
パーゴラの木材は別に確保した。決して作らないわけではないのだ。
基本的には以前研究したウッドデッキキットに似せた縁台をベースに 踏み段と手すりを追加したデザインにする。踏み段は一体型。手すりも脚を上に延長して支柱にする。

縁台部の右側手前の脚は、こんな風に作る。45mm 角に 24mm 厚にした野地板を貼るのだ。そうすることで、69mm 角の脚になる。形もウッドデッキキットの脚とほぼ同じ。段差のところの上に幕板が乗っかるわけだ。このパーツは、腰掛アリの刻みを入れて、T字に 45mm 角を付けて踏板を付けるようにする。腰掛アリの刻みは貼る前に作っておく。こうすることで鋸メインで加工が出来る。

実際に1本作ってみたのがこれ。接着するのに時間がかかるのが難点だが、難易度は低い。左右2本は対称なものを作るが後ろ側の2本は貼るだけ。段差の上に幕板を貼って、日の字に桟を入れてすのこの床板を貼る。角の支柱があるところの刻みをどうするかは検討中。支柱を少し刻んで食い込ませたいような。。。
手前の2本も同様だが、少し刻んで腰掛相欠きというべき形状にする。そこまでは良いのだが、踏み台の中央に支えが必要。ここをどうするかも未定。
ジオメトリ
縁台部 90cm x 90cm ・・・としたが 横幅をもう少し取れる。変更するかも。
踏み板 90cm x40cm (-12mm)
高さ 33cm , 踏み板は 16.5mm ・・・キットだと 36cm,18cm だが、階段なので入り口の高低差を考えてこうした。
手すり角度 8.5° ・・・玄関の手すりがそれぐらいなので。
手すり長 145cm ・・・ これはもう作ってしまったので確定。
幕板、すのこ床板 ・・・105mm 幅の野地板を使っているが 100mm にまで削る。厚みも 24mm のはずがいろいろなものがあって 27mm とかのものがある。こういうのは全部削り 100mm 幅 24mm 厚に統一・・・としたいところだが、幕板は幅で、すのこ板は厚みだけ調整。
これ、時間がかかるパーツを作ってしまったら、組むのは早いような気がして来た。
材料費
野地板 105mm 幅 x 12mm 厚 x 2000mm 14本+脚用に 2本 9枚束 1080円(税別) x2
45mm 角 杉垂木KD 2000mm 4本 4本束 1380円(税別)
接着剤 床いちばん UM650 898円
小計 4792円(税込み)
その外 防腐剤、屋外用ニス、ビス多数 +金物
接着剤は、1液性ウレタン接着剤を使っている。水には強い、また柔らかいので接着後も加工できる。接着力は強くないが、面積が大きければ問題ない。
金物は補強に使い、出来次第で使うところを決める。また、組み立てには、ビスだけでなく接着剤も併用する。接着するというよりは水対策。パーツは今のところ接着しているだけだが、不安に思えばビスも使う。
屋外用ニスは手すりの棒だけ。防腐剤をステイン代わりに塗って、ニスを何度か塗り重ねる。
アサヒペン 超耐久屋外用ニス
50% に薄めたものを2日以上間隔を空けて塗り重ね。このニスはなかなか乾かないので薄く何度も塗る。
防腐剤 は、クレオパワー(けやき)に墨を混ぜたもの。ほぼウォルナット。
ビスは、コメリの錆に強いシリーズ。51mm と 65mm をメインにする予定。24mm + 45mm のところが多いから 65mm だけでも良いような気もするが、すのことか沢山使うので。

右側の脚パーツ製作中。ほぼ鋸だけで、結構複雑な刻みが作れる。
なお、左の接着中の脚は、貼り付けた 24mm が飛び出ているが、3〜5mm 程わざと出しておいて、ダボ切り用ののこで切り落とす。1.5mm 以下になるとダボ切り用ののこでは上手く切れない。実は右の下側は 1mm 程なので無理だった。こうなるとかんなで削ることになる。ちなみに、ダボ切り用ののこというのは、
ゼットソー ライフソークラフト 145
切るのに全部これを使っている。あまりに使うので、1つ目は中央部の刃がすり減ってしまった。これは、おろしたて、実によく切れる。あさりが付いていないので、正確に切りたい場合はこれ以外考えられない。逆にまっすぐ切るのに失敗して曲がってしまった場合、抵抗が大きくなって刃を動かし辛くなってくる。
さて、右側の短い方を間違えて作ってしまった。手すりの支柱に貼り付けるべきだったのに、短い角材にしてしまった。しょうがない、中央の支えに使おう。これでこの部分の設計も確定。

脚のパーツはこう。(一部 45mm 角を見えなくしている)

支柱の刻みはこう。上はホゾ。床板が入るところは 10mm だけ切り欠いて嵌める(首切りというらしい)

床板も刻む。下の踏板の端が割れてしまいそうだが、ここは飾り。接着するので大丈夫。
そういえば、実は横を 98cm にしたのだった。
これで FIX (のつもり)
支柱の長さは、845mm, 906.5mm, 1027mm 。これを 8.5°で斜め加工をする。20.3mm 下に斜めと平行線を引いてホゾを切る。手すりの棒側のホゾ穴の間隔は、416.6mm と 815.9mm 。
作成の進捗。
まずは脚のパーツから。右手前の分から始めて、脚+支柱を全部作ってしまおう。貼る 24mm の部分の切り出しは完了! 接着も 4/8 まで終わった。
接着したら完成ではない。はみ出した部分を切り取ったり、面取りしたりして綺麗にしていく。接着している間に、右の桟?を調整して接着→ビス打ち→塗装。中央の支える部分も独立しているので塗装まで行ける。これと並行して支柱の刻み。ボトルネックは接着で一日クランプを付けたままにする。クランプの数が無限ではないので、すぐには終わらない。
あとは・・・幕板とかの作成・・・という手順を予定。
支柱の木取り。3本とも既定の長さに切り出した。これに 24mm を貼っていくのだが、貼る方は L字に接着中。クランプをかけるときにずれたりするので、全部一度にやるのはむずかしい。次はL字を支柱に貼る。正確に90°にはなっていないので、貼るときに剥がれたりしないか心配だが、やってみよう。なお、L字の刻みは完了している。L字を貼るだけで2回に分けて2日かかる。その間に幕板を整形してしまおう。それが出来てしまうと、両サイドのパーツと脚が揃う。それだけ組み上げて塗装し保管。後は、すのこ板の整形と塗装でパーツが全部揃う。

配色も決めた。これで行く。

なお、上で保管と書いたのは、この状態まで。組み始めると最後まで一気に作る必要がある。また、ここから先は分解することを考えてビスのみにしたい。
進捗:脚に貼る 24mm をすべて貼った。クランプ4本掛けx3 +1つだけ3本掛けで 15本全部使った。1日待つ必要があるが、それだけで済む。次は 幕板の幅調整。貼り合わせたものを2本まとめて削る。やってみないと分からないが、100mm 取れないかも。
やってみたところ、木が横方向に曲がっていたりするので、中央部がおおむね100mm 端はすこし狭いという結果になった。980 + 852 は取れないかも。
大丈夫だった。真ん中が少し広いようだ。とりあえず中央で切って 4枚を並べ、端の幅が狭い方を切り落として 852mm にする。反対側は 980mm 。幕板の作成もひとまず終了。後で調整する。
さて、接着が終わったので、いろいろ。はみだした 24mm を切り落とし、面取り。切断面がますぐでないのを鑿で修正したり、あと「首切り」の切り欠きとか。
最後に、右側踏板の桟と中央の支えを接着。踏板の桟の腰掛アリは調整しながら。上手く出来たように思えるが、一日たってクランプを外してみないことには、はっきりしない。
後は手すり棒の2度目の塗り。また2日以上間を空ける。
次の手順。もう 中央の支えは組み立てが終わった。あとサンダーかけたり、して塗装。右側は幕板と後ろ側の脚を接着して組み立て完了。左側は一日ずれて進行。一通り終わってしまうと、すのこ板の用意。10 枚も作るのはなかなか大変。
左側の腰掛アリの寸法が分からなくなったのでメモ。厚みは 24mm ホゾの長さは 32mm で広い方が 42mm, 狭い方が 26mm 。全体の長さは 432mm で 反対側は相欠き。厚みは 24mm で長さは 45mm 。
これが正しく、ホゾ穴の方が大分小さくなっていた。広いところが 40mm で長さが 29mm 〜 30mm 。これを鑿で修正しないといけない。
鑿を新調して調整してみたが、うまく削れた。別記事に書くが完璧とは程遠い状態に見えたが、手持ちの 24mm とは全然違う。
さて、次。左側の幕板を貼り付け。作業台が 90x180cm なので、それを定規代わりにして、作業台に固定して幕板を貼り付けクランプでガチガチに。1日おいて補強のパーツも貼り付け。これらは最終的にビスで固定するが、それは後回し。次に右側も幕板を貼り付け中。また一日待たないといけないが、その間に手すり棒のホゾ穴を掘ることにした。鑿を新調したのでどんな切れ味なのか? ただ、手すり棒は2回目を塗って2日たつのにちょっとベタつく感じ。これでは3回目は塗れない。次の塗りの合間にやれば良い作業なので途中でやめるかも。
- 手すりの棒側のホゾ穴の間隔は、416.6mm と 815.9mm (合計 1232.5mm)。位置は下から 145mm としよう。
ホゾ穴完了! 鑿は 36mm と 12mm と 手持ちの 12mm 。どれだけ違うのか比べてみる。36mm は側を整形するだけでメインではない。繊維方向に切るだけなので切れ味も関係ない。
まずは、手持ちの 12mm 。一応研いでから。研ぎたてだけあってちゃんと切れる。ホゾ穴を荒堀りしたあと、整形するのに、繊維と直交する面を削るのだが、一応問題なく出来た。出来はしたが、刃先が痛んでいるのが光の反射で見て取れる。裏から触ってみてもバリのようなものが。
1つで交代。あとは新調した方。これは買ったまま。
荒堀りでは大して違いが分からないが、繊維と直交する面を削るのに、幾分気持ちよく削れる。ジョリジョリという音も心地よい。2つ削り終わっても刃先は傷んでないようだ。プロ仕様ではないが、丸一日使えないと話にならないから、当然の品質なのだろう。とは言え、手持ちの 12mm は、自転車小屋で 36個もホゾ穴を空けたことがある。連続では 10個ぐらいは空けたような覚えがある。刃先が多少傷もうとも使えるものだ。
ところで、36mm は繊維に沿って切るだけだが、これはもうバターのように切れた。この作業で評価はしないが、使えるという気はする。
とは言え、手持ちの鑿はお役御免かと言うと、まだまだ使おうかと。研げば切れるというのも事実であった。2段刃で構わないということだから、研ぎはすぐ終わる。すぐダメになるのだから、#600 あたりで研いで適当にやる。しのぎ面も、裏面も基本触らない。バリを取るために #1500 とかで擦るだけにしておく。新調した鑿は、これではダメだと感じたときに出して来る。これで良いのだ。
さて、手すり棒だが、そんなにはベタつかなかったので、3回目を塗ることにした。いくらでも塗り重ねるのだ。今回からホゾ穴があるので、木片を差し込んで、それに釘を打ってつるす。
一旦休止までの予定の工程はあとわずか。左側の踏み板の脚を接着し塗装。ここまで出来たらしまい込んで、すのこ板の製作に移る。2枚貼り合わせた野地板の厚みがまちまちなのをどうしようか悩んでいたのだが、厚さの順にソートしたら、問題ないのではないか? やってみないと分からないが、そういう方向で考える。
使う枚数は、10枚。5本を半分に切って、端を切り落とす。2cm だけ切って 98cm にするつもりだが、無理なら短く揃える。この判断も並べてみて。幅は均一でなくとも問題ないはずだ。隙間が一定なら多分気にならない。隙間をどれだけにするか?これも並べないと決まらない。
ここまで作ってきて、野地板を2枚あるいはそれ以上貼り合わせるのは、問題が多いということが分かった。
まず貼り合わせ自体。気を抜くとずれるのだ。しっかりクランプで止めたつもりでも、接着面と平行にずれる。さらに膨らむのでクランプでガチガチにしたところは良いのだが、クランプから離れたところは厚みが増す。電気かんなで削ってみると、クランプ回りだけ低いので、なかなか削るところまで行かない。
また生木の野地板なので曲がる。板の面に対して横にも曲がる。両端をクランプで止めて中央を見ると 1cm 程度ずれている場合がある。これはなんとか修正できるものの、なかなか厄介。
こういうのは、まぁ面倒だがしょうがないと思っていた。が、困ったことが新たに見つかった。それは、厚みのばらつき。普通に使う分にはそう困らないのだが、腰掛アリとか刻みをすると不正確なのが困る。さらに予定しているパーゴラの柱。4枚貼り合わせるのだが、中心の2枚は正確な厚みでないと困るのだ。桁や補強を挟み込むので、厚かったりすると隙間が出来る。それが 2mm,3mm ともなると見栄えも悪い。それで、コメリの
杉ADプレーナー破風板 約24×210×4000 2,180円
を 4つに切ってパーゴラの柱に使おうかと思い始めた。2m なら車に積み込めるので、道具を持って行って店の外で切って持ち帰るつもり。後は丸ノコで縦に切る。ずれて切ってさえ、多分野地板より精度が高い。基準となる面があるので、電気かんなでの整形はむしろ楽なはずだ。
決定ではないが、貼り合わせるのもいい加減嫌になって来たし、設計を変える必要がないので、こうするかも。
左の手すり側の手前を接着。これで接着する所はほぼ終わり。右側と中央は、組み立て完了なので、サンダーをかけて塗装。・・・一日たったので、整形して、左の手すり側も塗装。
ここで手じまいの予定だったのだが、すのこ板の分を電気かんな掛けした。表裏のどちらが上になるかを決めて 上側を大きく面取り。そして切断する線を引いた。こうなると進めたくなってくる。

とりあえず、記念撮影。予定ではここまで。手すり棒は4回塗った。まだまだ塗り重ねるつもり。

そして、先に進んでしまった。すのこ板を切って、並べてみて位置を決めた。面取りもしたので塗装に入る。
並べて幅を測定。下の3枚は 左右 30.0cm 。上の7枚は、左 70.0cm 右 69.5cm 。上は 90cm なので隙間は 3.3cm 。下は 38.8cm なので、ぴったりにすると隙間は 4.4cm 。後ろ側をあける設計なので合わせることは出来る。・・・しかし 3.3cm というのは広すぎではないか? あと1枚追加すれば 1.65cm で丁度良さそうだ。そうなると下はどうする? 幅を狭くしてもしょうがないので、切り欠いて奥に延ばすか。
下は4枚入らない。ちょっと無理。別に奥まで板がなくとも良いので隙間だけ検討して位置を決める。上は 1枚増やしたい。横側にスロープを付けて車椅子対応にした場合、隙間が大きいと車輪が嵌ってしまう。そうするかどうかは分からないが、1枚ケチって後で困るよりは良いはずだ。
組み立て開始。ー完成!

縁台部分の奥行は 90cm なので作業台を定規代わりにして骨組みと縁台のすのこを組む。横は98cm だが、ギリ作業台に乗るので 90°回転してステップも組む。組んだ後この写真を見てステップの隙間が広すぎなのに気付いた。杖を使う人間が利用するので杖が嵌るとまずいのだ。30mm 間隔を 15mm に変更し、奥に 30mm角材を付けることにした。この隙間も 15mm 。