2010年04月25日

TN-8102BC

aitendo の 特売 LCDモジュール TN-8102BCを買ってみた。詳細不明なわけだが、なんとなくピンアサインは分かるに違いないとタカをくくって買ってみたわけだ。

なぜこれが使いたいかと言うと、消費電力がケタ違いに少ないから。普通のキャラクタ液晶だと カタログスペックで 1mA ほどありバッテリ駆動で 常時 ON にするのには厳しい。ストロベリー・リナックスの I2C液晶が その 1/4 の 250uA だが、さらにその数分の一が期待できる。

    データシートには、80 uA という記載があった。もも さんのコメントでは、CPU 込み 実測 550 uA なので 200 uA 以下にはなっているだろうとのこと。



来たモジュールは、透明なプラスチックの枠に入っていた。上部にはスピーカーが入るように見える。PHS とかで使うためのものは明らか。PHS 用の 白黒液晶? ... となると大分昔に作られたように思う。

液晶面には、保護用のフィルム。中古と書いてあるが 新品ではないかと思う。



内部のモジュールを取り外してみた。モジュールはかなり薄い。裏をみると チップが見える。COG -- Chip on glass の液晶モジュールだ。chip があるだけで他の部品は一切ない。もちろんバックライトなし。あと、光にかざすと透ける。

ピン配置の調査1


さて、液晶モジュールにはコンデンサが普通必要で TFTカラー液晶などは、フレキに載っていたりする。... がこれは一切ない。

ということは コンデンサを接続する線も出ているということで白黒なのにピン数が多いのはそれが理由のはず。

例えば上のリンクのメーカの製品だと 30pin もあって いくつかのコンデンサ用の線があり、さらに V1-V5 という線(出力?)もある。

COG のチップの種類もたくさんあるようだ。ただ PHS 用ならグラフィックだろうし それなりの解像度のはず。縦 32dot とかは除外して良さそう。

で、いろいろ探してみたのだが、26 pin で両脇が NC というものは見つけられていない。最近の TFT は共通なピンアサインのものが割と多かったのだが、結構バラバラ。18 pin や 20 pin のものが多い印象。

どうやって探せば良いものか途方にくれた訳だが幸い チップそのものは見える。



写真は 上がフレキ側。チップのサイズは 横 8mm 弱 / 縦 3mm 前後。大きめのパッド が 16 個あるのが特徴的。あと全体のパッドの数は 200 個もありそうになく少ないように思う。

HD66741が近いかもしれない。ちゃんと突き合わせてみよう。ただ、これだと分かったとしても、ピンアサインまでは分からない。チップの順番に並べているのだとは思うが、間引いているはずで、どれが間引かれているのか見当が付かない。VDD と GND さえ分かれば試行錯誤できそうだが、現時点ではそれもわからない。

HD66741 で必要そうな信号線。

    IM1 IM2 IM0
    OPOFF
    DB7-DB0
    RESET
    CS
    RS
    E/WR/SCL
    RW/RD/SDA
    GND
    VCC
    C4+ C4- (昇圧チャージポンプ用)
    C3+ C3- (昇圧チャージポンプ用)
    C2+ C2- (昇圧チャージポンプ用)
    C1+ C1- (昇圧チャージポンプ用)
    VLCD

これで 28pin 分。24 pin だと 4 pin も間引かないといけない。あと OSC1/OSC2 は既に省いているが、抵抗を外付けしないといけないのかも。ちなみにデータバスが 8bit とは限らない。例によって 4bit モードも存在する。I2C はないがシリアルもある。その場合 データバスも不要。あと、昇圧チャージポンプ用コンデンサは 5倍昇圧しなければ C4 は不要だったりする。

突き合わせてみた。

データシートには、チップのサイズが載っているのだが、8mm x 3mm ぐらいのチップは見つけることもできなかった。大概は 10mm 以上 あって 逆に幅が狭い。

チップを見つけることが第一歩だと思ったのだが ... 全然だめ。困った。

ピン配置の調査2


あれ... ひょっとしてこれ?



サイズは 7.70 x 2.77 かつ大きなパッドが 16 個。かつ トータルPAD 数が 200 以下。

ちなみに、これを見つけるまでにチェックしたチップのリスト -- 近いものすらなかった。

    HD66705U 9.69 2.73
    HD66717 10.88 2.89
    HD66727 11.39 2.89
    HD66724 10.34 2.51
    HD66725 11.97 2.51
    HD66726 13.13 2.51
    HD66728 13.67 2.78
    HD66729 12.23 2.52
    HD66741 14.30 2.78
    HD66750 10.97 4.13
    HD66751 10.97 4.13
    HD66751S 8.42 3.18
    HD66750S 8.44 2.95
    HD66752 12.68 4.31
    HD66753 15.90 2.02
    HD66732 12.68 4.31
    SED1520 7.04 4.80
    SED1526 5.92 4.68
    SED1530 6.65 4.57
    SED1560 8.08 5.28
    SED1565 10.82 2.81
    SED1570 8.04 3.51
    S6A0093 7.02 1.62
    S6B0721 9.64 2.02
    S6B0724 9.68 2.03
    ST7533 7.24 1.00
    ST7541 12.575 1.22
    ST7545T 8.20 1.02
    ST7548T 8.20 1.02
    ST7565R 5.90 1.00
    PCF8811 12.409 2.271
    PCF8813 10.845 1.845
    ML9042 7.8 1.8
    ST7575 5.57 0.77
    SSD1815 10.977 1.912
    S1D12200 7.70 2.77
    S1D12205 7.85 1.97
    S1D12300 10.23 3.11
    S1D12304 10.23 3.11
    S1D12400 8.70 2.80
    S1D15300 6.65 4.57
    S1D15200 7.04 4.80
    S1D15210 7.04 4.80
    S1D15400D 7.04 4.80
    S1D15600 8.08 5.28
    S1D15605 10.82 2.81
    S1D15700 8.04 3.51
    S1D15705 13.30 2.81
    S1D15710 16.65 2.90
    S1D15A06 9.93 2.15
    S1D15801 10.82 2.81
    NJU6636 5.33 2.08
    NJU6676 8.72 2.37


データシートは、openpdf.com でサーチ。

チップの型番は、S1D12202D(SED1222D) 。データシートの日付は 2001年(1998年) で相当に古い感じ。

これでないとしたら、同じぐらいの数をチェックしないと見つからないだろうし ... これだと決めることにする。違っていたら諦めることにしよう。

さて、これはどんな機能なのだろう?

  • 供給電圧(ロジック) 2.4v - 3.6V
  • 供給電圧(LCD) 4.0v - 7.0V
  • 消費電流 80uA
  • Duty 1/18
  • インターフェイス 8bit/4bit/シリアル
  • segment 60 common 18


ガーン。12 桁 2 行の キャラクタディスプレーだった。--- 消費電力が極端に少ない表示器が欲しかったので、表現力はまぁいいや。

気をとりなおして、チップの PIN アサイン

    x2 昇圧 x3 昇圧
    1 A0   
    2 /WR(E)
    3 CS
    4 D7(SI)
    5 D6(SCL)
    6 D5
    7 D4
    8 D3
    9 D2
    10 D1
    11 D0
    12 VDD     
    13 VSS
    14 V5 o o
    16 V4 o o
    16 V3 o o
    17 V2 o o
    18 V1 o o
    19 V0 o o
    20 VR o o
    21 VOUT o o
    22 CAP2- o
    23 CAP2+ o
    24 CAP1- o o
    25 CAP1+ o o
    26 VSS
    27 VDD
    28 /CK
    29 VS1 o o
    30 P/S
    31 I/F
    32 RES
    34 VDD


1番ピンから A0(RS ?) で 必要そうな感じ。... で並べていくと 34 ピンにもなってしまう。10 ピンも間引かなければ 24 ピンにならない。あと 12- 27 は大パッドなので間引かないのではないか .. と想像できる。V1-V5 などはコンデンサを接続することになっていて間引けなさそう。

さぁピンを確定するにはどうしたら良いのだろう?

VDD/VSS が分かればあるいは ... だいたい決まりそうな気がするが .... VDD や VSS が 二ヶ所にあるならば、抵抗値を測定することで VDD や VDD の位置を決められるかも。

ちなみに、透明電極の配線自体が見えれば分かりそうなものなのだが、残念ながら全然わからない。

追記:

透明電極の配線がなんとか見えた。1-11 の間で 7 本。... ということは D0-D3 が配線されていない。12-27 は、均等に配線されているが 15 本のみ。たぶん 12/13 のどちらかが配線されていない。28 - 34 で 2 本。VS1 が必須だとすれば残りは何? RES だとは思うが、P/S だったりするかも(願望)。

    追記: コメントでももさんから情報を得たので訂正。

文字が入っているほうを1番ピンとして、まとめるとこう。

    1 NC
    2 RES (0: 68 interface 1: 80 interface)
    3 IF
    4 VS1 ( -- 1u -- VDD )
    5 CAP1+ ( --- 1u -- CAP2-)
    6 CAP1-
    7 CAP2+ ( --- 1u -- CAP2-)
    8 CAP2-
    9 VOUT ( -- 1u -- VDD )
    10 VR ( VDD --- Ra -- VR -- Rb -- V5 )
    11 V0 (= VDD )
    12 V1 (1/5 x V5, -- 0.1u -- VDD)
    13 V2 (2/5 x V5, -- 0.1u -- VDD)
    14 V3 (3/5 x V5, -- 0.1u -- VDD)
    15 V4 (4/5 x V5, -- 0.1u -- VDD)
    16 V5 ( -- 0.1u -- VDD)
    17 VSS
    18 VDD
    19 D4
    20 D5
    21 D6
    22 D7
    23 CS
    24 /WR(E)
    25 A0 (RS 0:CMD 1:DATA)
    26 NC

  • 1u と書いてあるのは、0.1uF - 4.7uF の範囲。
  • Ra/Rb は コントラスト調整用。レジスタによって調整できるので 固定抵抗でも可。Ra + Rb の目安は 1MΩ前後。Ra:Rb は、1:1 か 1:2 か ? よくわからないが そのあたりで試してみるのが良さそう。
  • V1-V4 は無接続でも良さそうな気がする。(追記: 無接続で良いらしい)

ちょっとメモ。



0.8mm ピッチの変換基板IFB-ZY-FGD1442701V1に貼り付けるとすると ..

    -- [0] [9] --
    NC [8] [7] A0
    WR [6] [5] CS
    D7 [4] [3] D6
    D5 [2] [1] D4
    VDD [0] [9] VSS
    VDD -0.1u- V5 [8] [7] V4 -0.1u- VDD
    VDD -0.1u- V3 [6] [5] V2 -0.1u- VDD
    VDD -0.1u- V1 [4] [3] V0 ------ VDD
    VR [2] [1] VOUT-0.1u- VDD
    CAP2- [0] [9] CAP2
    CAP1- [8] [7] CAP1
    VDD -1u- VS1 [6] [5] IF
    RES [4] [3] NC
    -- [2] [1] --

    ( VDD --- Ra -- VR -- Rb -- V5 )

こんな配置か。2mm のところを使って必要な 部品を付けるのも良いかも。CAP1/CAP2 は問題ない。
VDD - VSS もいける。V1-V5 , VS1 のコンデンサはなくても OK 。他の VOUT/VR は厳しいか。

追記: 電子工作マスターへの歩み:液晶モジュールの解析(TN-8102BC) なんて記事を発見。配線がわかりそうな(?)写真も載っている

私の解析は、中途半端なまま中断しているが、是非動かすところまで行って欲しい

追記: 50円カラー液晶 LCD018-05P28P の解析

    (ももさんのコメントから) LCD018-05P28P まで解析できたそうだ。

    コントローラは、HD66766 で、STN 128RGB*160 だそうだ。

    ピンの配置は、

    1 LED(+)
    2 LED(-)
    3 GND
    4 D15
    : :
    19 D0
    20 /RD
    21 /WR
    22 /RS(A0)
    23 /CD
    24 VDD
    25 GND
    26 /RES
    27 VREF
    28 GND

    だそうだ。

    それにしても、どうやって解析したのだろう? コントローラの目星が付けられば、コンデンサの位置とかから、かなり絞れるものの ... 相当に大変な作業だ。

    さて こいつのコネクタは、0.5mm ピッチ 28P 。新品を購入して基板を起こす... なんてことをするなら、デジキーの FH33-28S あたりを使う? コネクタの単価は 167 円で 結構する。10 個買っても 単価 139 円であまり下がらない。

    手配線でなんとかするなら、aitendo の 26P の変換ボード を使うしかないかも知れない。液晶側は LED の部分をカットする ... とか。

    ただ、接続をクリアしても 16bit パラレルでしかアクセスできない。 AVR で扱うにはちょっと厳しい。
posted by すz at 20:47| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
ももと言います。
こちらの情報を元に表示に成功しましたのでお知らせします。

CHIP=S1D12200D(3行12文字) [PHS用]
PIN=NC,/RES,IF,VS1,CAP1+,CAP1-,CAP2+,CAP2-,VOUT,VR,V0,V1,V2,V3,V4,V5,VSS,VDD,D4,D5,D6,D7,/CS,/WR,A0,NC
接続(最低限)
/RES,/WR+/CS,A0,D4-D7 => PORT
/RES:100K Pullup
VOUT=4.7u(-Vdd)
CAP1,CAP2=0.2u
Vdd=3V,IF=GND,Vss=GND,V0=Vdd
VR: Vdd-560K-300KVR-300K-V5

Program
/RES=H,/CSWR=H,A0=L,100uS,/RES=L,100uS,/RES=H,100uS
0x00(A0=0),0x65(0),0xa8(0),0x00(1),0x42(0),0x57(0)
0xb0(0),0x20(1)*12
0xc0(0),0x20(1)*12
0xd0(0),0x20(1)*12
0xe0(0),0x00(1)*12
0xf0(0),0x00(1)*12
20mS,0x31(0),10mS

1行目はシンボルでアンテナ等12以上あります。
2-4行目が文字領域です。

秋月の56PinSOP変換基板を割って使っていますが、LCDより基板が高価&でかいので、もう一つです。
Posted by もも at 2011年10月15日 09:22
おお、成功しましたか。正しい情報をありがとう。
私の解析は、結構ピンがずれてますね。試しに Fusion PCB で基板を作ってみたけど使えない ...
ところで、消費電流はどれぐらいでしょう? 0.1 〜 0.2 mA で済むなら 結構なメリットなんで興味があります。

Posted by すz at 2011年10月15日 15:37
測定してみました。

PIC16F628A(4MHz)で、約0.55mA/3V。
PIC16F628A単体で430uA(3V,typ)とのことなので0.2mAには収まっていると思われます。

本当はLCD単体で測定すべきなのでしょうが、困難なので、この程度でご容赦ください。
Posted by もも at 2011年10月15日 18:08
CPUだけで動かし、電流を測定してみました。(早く気づくべきでした。1分もかからなかった・・・)
結果は430uAぴったし。
よってLCDは、550-430=120uAと計算されます。

ところでこのLCD、価格が\9→\150に!
庶民には、高値の花になってしまいました。
Posted by もも at 2011年10月22日 09:21
120uA ですか。なにか電池で長時間動かすものを作ってみたくなりますね。
値上げは、笑ってしまいました。まるで、ももさんが解析したのがきっかけになったようなタイミングですね。
でもまぁ、3 個で 150円なので 元の価格に戻ったっだけ。残り個数がすくないので、必要ない人に買われてなくなるのも困るし、良いんじゃないでしょうか。
Posted by すz at 2011年10月22日 18:24
久々に触ってみると表示されませんでした。
調べてみると、300Kと560Kが逆になっていました。正しくは、
Vdd-300K-300KVR-560K-V5
です。
試された方、申し訳ありませんです。

お詫び(?)にaitendoの50円LCD 018-05P28Pの情報をお知らせします。

STN 128RGB*160
CHIP=HD66766
PIN=LED+,LED-,GND,D15-D0,/RD,/WR,RS(A0),/CS,VDD,GND,/RES,VREF,GND

VREFはVDD(3.0V前後)でよさそうです。
主なパラメータは下記で表示できました。
02=0000、04=0060、0c=0002、03=7e6c、01=0013、05=0030、07=0003

STNで0.5mmFPCをどうするかが問題ですが、50円でカラーグラフィックLCDが入手できるのですから良しとしましょう。
Posted by もも at 2012年02月05日 18:09
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