2017年07月15日

ロボットアームの構想

CNC のコントローラを自作したいのであるが、テスト用にこんなものを作ろうかと。

ステッピングモータ、モータドライバ



A4988 モジュールと、CNC SHIELD V3 -- A4988 モジュールを使うためのマザーボード。最新の GRBL で使うには古くて非互換になってるので安価。自作するのであるから、使えさえすればいい。これらは、試作だけじゃなくて、完成品でも使う予定。




テスト用に使うステッピングモータ。5V で使えて安価なタイプ。軸は 5mm φで、ギアード。1回転 64 ステップ x64 = 4096 ステップ。トルクは、34.3 mN/m = 0.3kg/cm x64 = 19.2 kg/cm ?。現物が手に入ったが確かに指では回せない。周波数 100 Hz とか書いてあるから、1回転させるのに、40 秒! 無負荷では 1000 Hz までいけるそうだから、最大で 4秒。


2GTベルトとプーリー







プーリーは自作したいと考えているのだが、どんなものがあるか紹介。ベルトは 6mm 幅で 2mm ピッチで突起が付いているタイプ(2GT/ GT2?)が安価に売られている。クローズド・ループのもの 158mm と 400mm を使おうと思っている。他には、オープン・ループのものもある。ブーリについては、駆動側は 20 teeth のものが良く使われるようだ。これは自作しないのだが、アーム側は自作したい。60 teeth よりもっと大径のものが良いと思っている。テンションをかけるための アイドル・プーリーというものもある。これは使うかどうか分からない。



さて、どんなものを作りたいかというと、あくまでテストなので、ちゃんとなにかを動かして、効果が目で見えるもの。しかも、シンプルなもの --- これが条件である。よくよく考えたのだが、水平方向にのみ動かすロボットアーム(のようなもの)が良さそうだということになった。
となると、ペンを持たせて字を描かせる -- これが効果である。それさえできれば良いが、工作精度というものは、追及しない。ガタガタの字になってしまうと悲しいが、論理的に問題なければ、それもやむなし。
ペンの上げ下げも必要ない。が、楽しくなってくれば、サーボかなにか使うことを考えたい。精度についても、追及すると楽しい結果が得られるのであれば、2号機というものを考えたい。



イメージを形にしてみた。18mm 厚の板に 51mm の蝶番を付ける。根本の板はベースに固定。これは、高さがいるので縦。ステッピングモータのブラケットは 25mm のアルミアングルで自作(46mm 長)。プーリーは 20:60 。最初にイメージしたものであるが、問題が。

そもそも、ステッピングモータについて誤解していたのである。1回転 64 ステップとなっていたが、モーター部の話で、ギアが 1:64 だったのだ。トルクも 0.3 kg/cm しかないと思っていたのだが、64倍! ロスがなければ、20kg/cm に近い。これなら、直接アームを動かせる。

で、アームなのだが、硬い木材が入手できたのである。直接ステッピングモータの軸に付ければ良いのではないかと。 .... というわけで、随分と話が変わってしまった。

    カバ 硬さ 14 GPa 比重 0.7 重さ当たりの硬さ 21
    ジュラルミン 硬さ 70 GPa 比重 2.7 重さ当たりの硬さ 26

    こんなデータを見つけてしまった。一般のアルミはもっと弱いわけだから、3mm 厚のアルミを使いたいようなところで、6mm 〜 9mm ぐらいの厚みにすれば十分な強度ではないか? 入手した硬木には、カバ(マカバ・カバ桜)もあるし、同じクラスで衝撃にも強そうな ウォールナットやタモ、ナラもある。

    ちなみに、硬い木材に期待するのは、ステッピングモータの軸穴。5mm φ の軸の両側が 1mm づつ削ってあるのだが、この形に削るだけで、がたなくアームを回せるのかどうか? プラスチックなんかでは良くあるが、硬木なら大丈夫なのかどうか? ダメなら硬木を使う理由はあまりない。普通の木材ベースで、プラリペア(または、その代用品)を使って、軸穴部分だけアクリルにする手が使えるはず。

アームの設計



2の腕をどうするか考えておけば、他は、その応用でいける。
とりあえず、板のサイズは 147mm 以下。先端にモーターを付けるが、太さは、46mm ぐらい必要。そこに取り付ける腕は ひとまず、135° 動けば良しと考える。モーターは M4 でマウントするが、腕にタップしてみる。( 無理なら貫通させてナット止め。) 。取付穴の周囲は、木材を残すわけだが φ10 の円と考えてみる。その円をモーター軸を中心に 67.5°回転させた位置に置いて、干渉しないように考える。そうすると、取り付ける側の 腕は、太さ 20mm 以下ぐらい。無駄に面積を取ってもしょうがないので、Y 字型になりそう。
回転部分の軸だが、片側はモーターの軸をはめる。片持ちでは安定しないだろうから、腕をそれぞれ削って、軸と軸受けにする。板厚は 25mm として、軸、軸受けに 8mm ほど使う。軸の太さは 10mm ぐらい?



その他の部分。根本は取り付け穴を付けられる大きさ。これをベースの板に直接取り付けると、アームが下と接触してしまうのでスペーサーを入れる。ひょっとしたら縦にして普通のロボットアームっぽくできるかも。それは、後で考えよう。

で、肘から先の部分。稼働範囲は、± 67.5° なのだが、135° - 0°になるように、曲げる。手首の先はまだ考えていない。



プーリーとベルトは使わなくなったが、せっかくなのでメモは残しておく。

入手したプーリーは、20T と 60T 。16T というタイプもあったが、open loop 用みたいなことが書いてあった。2GT のベルトにも、使える最小の径というのがあって、16T では、小径すぎるのかも知れない。大径の方は、径が大きくなると随分と値段が高くなる。送料もかさむ。80T とか 100T は、ちょっと買ってみようという気にはならなかった。

で、ベルトなのだが、close loop のものを使う。本来、設計してから目的にあった長さのものを買うべきなのだが、どんなものかいくつか買ってみた。158mm , 200mm , 400mm 。買ったのは良いが、軸間を後で計算するのは、めんどくさい。調べたものを記しておく。

 ・ http://gijyutsu-keisan.com/calc/mech/calc_belt_len/calc.php?sel_graph=beltlen

ベルト長を計算してくれるサイトが見つかったので、カット&トライで軸間を計算。最初に直径を求める必要があるが、20T なら 円周 40mm のはず。12.732 60T : 38.197 , 80T : 50.930

20T-60T 158mm : 36.8 200mm : 58.6 400mm : 159.5
20T-80T 200mm : 46.0 400mm : 148.8

20T-80T で 200mm は割とギリギリ。軸間 46mm だと、プーリーの内径どうしの距離が 14.17mm 。

80T のプーリーは、51mm + 鍔 のサイズがあって、存在感がある。これは作ってみたいとは思っている。

材料は、10mm 厚 と 5mm 厚 の PE(ポリエチレン)まな板。一面しか加工できないので、 鍔だけのを 5mm 厚で作ってはめこむ。言うは簡単だが、精度が出てないと無理。まずこれをクリアした後ということになる。また、1mm (以下)のエンドミルが必要。経験を積んで自信が出来た後でないと無理。



ところで、木材にタップとか今まで考えたこともなかったのだが、いけるのだろうか? そもそも、タップ自体あまりしたことはない。下穴のサイズすら知らない。ちょっと調べておこう。
 M2 1.6mm
 M2.5 2.1mm
 M3 2.5mm
 M4 3.3mm
 M5 4.2mm
 M6 5.0mm

0.1mm 径が小さくても、ごまかせるのだろう。1.5mm, 2.0mm, 3.2mm は手持ちにある。が、4.2mm を 4.0mm では厳しいような。。。見つけたら買っておこう。

さて、木材にタップだが、1X4 などでは出来るような気がしない。一応 硬木を想定。アルミだと 3mm 厚でタップするような強度をイメージ。 硬木で 2〜3倍の 6mm 〜 9mm ぐらいで。一度実験してみないと。

とりあえず、M3 のテスト

材料は、カバ桜、ウォールナット、1x4 (ホワイトウッド )。

下穴開けも、タップも軽い。どれも同じような感じで頼りない印象。金属製スペーサ(ねじ 5mm長)を取り付けて見ると ... 意外なことにどれもしっかり止まる。スペーサ程度なら 1x4 でも十分。耐久性が重要なのだが、よく分からない。どこまでトルクをかけたらネジ山がつぶれるか ... というのとは関係なさそうだし。スペーサーも痛みそうで嫌だったり。

M5 のテスト

4mm のキリしかないのだが、タップしてみる。貫通穴をあけたときに、失敗して 1x4 は裏側がだいぶささくれた。カバ桜も少々。ウォールナットは全然 --- 粘りがあるとは、こういうことだったのか。タップは少々重くなった。当然といえば当然だが、力が必要という感じでもない。ネジを付けてみたが、ちょっと失敗して、カバ桜のネジ山を少々つぶした。途中で回すのに力がいるようになって付け直すことに。どれも同じだが、全然力が必要でなく、頼りなく締まっていく。で、最後にしっかり止まる感じ。それは良いのだが、現時点ではタップしてみましたというだけ。どう評価したら良いのだろう?

ところで、ウォールナットは 厚いので全部はネジ切れなかった。長いボルトをねじ込んでいくと、ネジが切れてないところで、随分とかたくなる。が、ちゃんと入っていく。問題ない。。というより全部はネジ切らない方が良いのかも。
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2017年06月25日

ステッピングモーター・ドライバ


コントローラには、ステッピングモーターを制御する A4988 というIC を載せたモジュールが搭載されている。これがどういうものなのか、調べてみることに。使うだけでもある程度は知っておかないとならないが、コントローラを自作したいと思っているわけで、まじめに調べておかないとならない。

    基本的なことを書くと、STEP , DIR の2つの信号で制御する。DIR で方向を指定して STEP で最小単位回す。
    最小単位は、1/1 フルステップ 〜 1/16 マイクロステップ で設定が出来るようになっている。
    仮に 1/16 マイクロステップで 100 RPM で回すとすると CNC2418 では 200mm/分の速度。 5k Hz で STEP を ON/OFF しないといけない。また物体には質量があるので、いきなり 100 RPM で回すことはできない。加速度に上限があるわけだ。

    A4988 モジュールと互換性があるものとして、DRV8825 を採用したものがある。こちらの方が高機能で 1/32 マイクロステップが使え、より電流を流せる。が、それだけであるようだ。ここでは、言及しないことにする。

まずは、電源関係。コントローラ本体に電源回路が載っていて、XL4015 というDC/DCコンICで 12V 5A までの電力を連続して供給可能。 IC自体 の電流制限は 7A --- 瞬間的には 7A になるのだったか?忘れてしまった。

    ちなみに、aliexpress などで XL4005 のモジュールが安く手に入る。これも 5A なので、自作する場合に使えそう。 後で調べたら XL4015 のモジュールも 安い -- $1 ちょっと。違いは入力電圧範囲が少し。スイッチング周波数が少し。

使う上で、個々のステッピングモーターに供給する電流は、どうなるのか? まずはそこから。

A4988 というのは、ステッピングモーターにある2つのコイルを ON/OFF するだけのものではなく、PWM によって流す電流を制御している。それによって 1/16 マイクロステップでの動作をサポートしているのだ。データシートを見ると、最大電流を設定することが出来て、モジュール上では半固定抵抗で調整する。2個コイルがあるわけで、ステッピングモーター1つあたり 最大電流x2 ということになるのだが、実際は 100% + 100% という状態にはならない。ステップによってどれぐらい電流を流すか データシートに記載されている。

どうやら、フルステップの 70.701 % + 70.701 % = 141.42 % が最大。マイクロステップもフルステップの状態は通るので、最大は 141.42 % ということに。また、フルステップでは、常に 141.42 % であり、マイクロステップでは、100% 〜 141.42 % ということになるようだ。

    マイクロステップなどのモードの設定については、CNC SHILD などでは普通、ジャンパで行う。だが、付属のコントローラにはジャンパがない。どう設定しているのか要確認。

ステッピングモーターを動かしていない時でもこれだけの電流を流すのだ。5A しか供給できないのだから、電流制限は 1.18A 以下にしなければならない。余裕を見て 1A にしておく方が無難かも。

    ステッピングモーターは、17HS1352-P4130 というモデル。モーター厚みは 34mm で、あまりパワーがありそうな感じではない。
    ・Step Angle: 1.8 Degree
    ・Rated Current 1.33A
    ・Rated Voltage: 12V - 24V DC
    ・Holding Torque: 1.26N.m
    ・Shaft Radial force: 2.2Kg/cm

    必要なトルクさえあれば良いわけだし、別に定格まで電流を流さなくとも良いだろう。とりあえず 1A ということに。

    具体的な電流制限だが、Vref に入力する電圧と、電流値を検出する抵抗の組み合わせで行う。計算式は、
     Vref = 8 x 最大電流 x 抵抗値
    なのだが、 モジュールの抵抗値には 50 mΩ と 68 mΩ の 2 通りがあるそうだ。めんどくさいが確かめておいた方が良さそうだ。--- USB 顕微鏡で見てみたところ 付属のもの、別途入手したもの共に R10 - 100mΩであった。
    0.1 Ωで 1A であれば、Vref が 0.8V になるように調整すれば良い。

    そして新たな発見。片方に URL が記載されていた。
     ・http://reprap.org/wiki/StepStick
    これでパターンの詳細と回路図が入手できた。以下がオリジナルである。



さて、動かさなくても 1A x 1.4142 x 3 = 4.25A -- 51W も必要なのか? 静止状態では、そこまでは必要ないらしい。だが、制御可能なのかどうか?

データーシートを見ると ENABLE という信号線がある。これは、FET のみの制御で FET を OFF にしてモーターに電流を流さないというもの。モジュールにも信号線が出ていて、OR 接続で Arduino の D8 -- Stepper Enable/Disable に接続されている。OFF にしてしまうわけで CNC としてはどうなんだろう? トルクがかかっていなくて、動いてしまう可能性があるわけで、使えないんじゃないか?

    GRBL 1.1 ではじめて sleep mode が付いた。スピンドルを止めて、EN を OFF にしてしまう。0.9 では、この機能が使えないわけだが、使えたとして、ちゃんと再開できるのか? 

ドライバICによっては、自動カレントダウン機能を持っているものがある。
 ・https://www.orientalmotor.co.jp/tech/glossary/sa06/
たとえば、静止状態では、50% 電力を減らすというものがある。

もし使えるポートがあるならば、抵抗を1本通して Vref に接続し、Vrefの電圧を上げ下げすることで、カレントダウン機能を実現できるのだが... 残念ながら、Arduino のポートは余っていない。そのうえ A4988 モジュールにも Vref ピンは出ていない。モジュールを改造すれば、対応可能かも知れない。

    入手した回路図を見ると SLEEP は、プルアップされている。パターンカットして SLEEP の端子を別目的に使えそうだ。おそらく、 Vref を接続するのが良さそう。Vref は、半固定抵抗に接続されているので、そこからジャンパ可能。ただし、CNC SHELD などでは、RESET と SLEEP が接続されている。これもパターンカットしたうえで、RESET もプルアップする。これで Vref が外に引き出せたことになった。ポートを 抵抗を介して Vref に接続するとして、Z で通常、L で カレントダウンになるが、抵抗値がまた微妙。モジュールによって変わる上に、5V 系と 3.3V 系で共用できない。なかなかにめんどくさい。DAC を直接接続してしまいたいような ...

    あと気が付いたのだが、ROSC というピン。後で入手したものは 0Ωで GND に接続されているが、付属のものは、153 -- 15kΩである。さらに、入手したオリジナルの回路図では、10kΩ。この設定の違いで動作が微妙に違うらしい。



ところで、常時 50W 〜 60W で発熱するようなものであることが分かったわけである。スピンドルは、もっと発熱するが止めるという手立てがある。常時というのは、やはり厳しい。

こんなものを、密閉した空間に置いても良いのかどうか? しかも、切りくずと共にである。切りくずが宙に舞うってのも普通にあるらしいし。

ちょっと怖くなってきた。防音箱で動作させるのは、考え直さないといけないようだ。



付属 コントローラについて。



全体はこんな正方形。裏のレールに取り付けるのだが、どの方向で取り付けても良いようだ。電源回路は XL4015 を採用した 12V 5A が右下。A4988 モジュールの下に 3端子レギュレータによる 5V 電源がある。



コントローラには、WOODPEKER CNC GRBL0.9 とシルクが入っている。LED がいくつかあって、電源が正常か?また通信できているかいるか?確認できるようになっている。

下部には、ピンヘッダが付いている。Xen 等は、リミットスイッチを接続するためのもの。それに加えて(このコントローラでは)未使用のピンが出力されている。未使用とは言っても、だいたいは役割が割り当てられている。完全に未使用なのは、A6,A7 ぐらい。



スピンドルは PWM 制御される。ドライバには、IRF540NS というパワーMOSFET が使われている。VDSS = 100V. RDS(on) = 44mΩ. ID = 33A だそうで、オーバスペック。ただまともに動かすには、ゲートに 4.5V ぐらいはかけないといけない。3.3V 系でコントローラを自作する場合、ドライバを別途さがさないと。

    フルブリッジのドライバ IC として L298N というのがある。2 ch あって 46V 2A x2 まで。付属の AC アダプタは 24V 5.6A で ステッピングモータに 51W / 0.95 の電力を食われるとすると、 24V 3.2A ぐらいが スピンドルに回せる上限。2ch をパラレル接続すれば ... 使えるかも。で、例によって aliexpress では、かなり安いモジュールがある。

    スピンドルでは使えないが、参考までに安いフルブリッジのモジュールを探してみると。
     ・ L9110 12V 0.8A
     ・ MX1508 10V 1.5A (peak 2.5A)
    こういうのがある。いずれも 2ch 。模型用の DC モーターやスピーカーを駆動するのに使えそう。メモしておく。
    パワーMOSFET だと耐圧と 駆動電圧に比例関係があって、なかなか選択が難しい。とりあえず 耐圧 30V で 3.3V で駆動できるものとして FDD6670A とか。

リミットスイッチの接続

リミットスイッチは Y方向なら 前後の2つがあるわけで 、スイッチを2つ付けられるようになっている。が、信号線は1本で 単にパラレル。これを GND に落とすと リミットになったと認識する。ググってみたところでは、XY はリミットスイッチというよりは、ホームポジション検出のために使われているようだ。その目的では、フォトインタラプタを使うことが多いような感じ。
フォトインタラプタを使うには、抵抗が2つ必要。ひとつは発光側の電流制限抵抗で 220 Ω程度。もうひとつはフォトトランジスタに付けるもの。 エミッタ を接地して フルアップという接続例があったが、論理が逆になる。GRBL が対応しているのだろうか? 


実は、秋月で売っている KI1233 を使うと機械式スイッチと同じ論理になる。電流制限抵抗も内蔵されているので、+5V を接続するだけで良さそう。
これを使う方針で検討しようと思う。

Z軸については、いろいろな使い方をされている。エンドミル自体を スイッチとして使うやり方があるのだ。基板を作る場合など 基板が多少歪んでいても、heightmap を作成することで、掘りの深さを一定にすることができたり。この heightmap を作成するには、XY を格子状に動かして、高さを測定する。

ただ、ステッピングモーターは急には止まらない。Z軸が接触しても、わずかには行き過ぎる。材料を痛めたり、テーブルを痛めたりしそうである。その対策として、ばねが付いたものを考えてみた。

1) タクトスイッチの中のバネ。

タクトスイッチの中にお椀状のバネが入っている。中央がくぼんでいて、下にある接点と接触する構造である。これを取り出して、テーブルの上に置く。XY の原点が分かった後なら、どこに設置してもピンポイントで接触させることが出来るだろう。



タクトスイッチには、こういうタイプもある。テープで貼ってあるだけだから、接触させたい部分を切り抜くことで同じ目的に使えそうだ。

ただ、タクトスイッチは、ストロークというか、押せる距離が短い。0.1mm とか 0.2mm ではないか? 短すぎて用をなさない可能性がある。

2) Spring Test Probe



基板の冶具として使われるもので、テストピンというものがある。はんだ付けすることなく、スルーホールと接続する目的で使われるもの。ピンの中にスプリングが入っていて、ピンの先が動くようになっている。aliexpress で、P75-LM2, P75-B1 などをキーワードに検索するといろいろなタイプが見つかる。
どう使うのが良さそうか具体的イメージはないのだが、テーブルに突き刺して、エンドミル、あるいは ER11の縁やモーター と接触させるとか。エンドミルの代わりに ER11 に取り付けて ... というのもあるかも知れない。

とかいろいろ考えたのだが、根本的に誤解してことが1つ。Z のリミットは、あくまでリミットで 高さを検出するための端子は別にある。--- A5 probe 。付属のコントローラでも、同じはず。

 ・https://cnc-selfbuild.blogspot.jp/2016/05/cnc.html
GRBL にはホーミングサイクル機能というのがあって、右奥上に移動させて マシン原点(0,0,0)にする。これの設定項目が沢山あるようだ。それはともかく、上端を検出できるようにスイッチを設置したい。

 ・https://cnc-selfbuild.blogspot.jp/2016/05/cncz.html
プローブについてはこちら。aliexpress で、プローブ用のツールは確かに売っている (cnc Touch Plate で検索) 。売っているのはゴム足にプレートを付けたようなもの。まぁこういうもの自作するのも楽しいかも。

    良く分からないが、プレートをゴムじゃなくてバネで支えるようにしたものとかどうか? 形状はペットボトルのキャップに下からプレートを入れたような形。-- これは単なるイメージで、もっと背が低くて良いし、四角でもいい。底面とプレートを抑える縁の精度さえ出ていれば良いわけだから、木を削り出しても良さそうな。バネの入手の方が難しい。なんでもよければ、百均の木製せんたくばさみとか。

さて、porobe 以外の機能について、興味が出てきた。
 A0 Reset/Abort
 A1 Feed Hold
 A2 Cycle Start/Resume
 A3 Coolant Enable (出力)

たぶん A0 は、緊急停止ボタン。A1 はポーズボタン A2 は、それを再開するボタン。この中では、A0 だけはとりあえず付けたい。

ちなみに、D13 も出力されているが、スピンドルの回転方向。フルブリッジのドライバを使ったときだけ意味がある。あと、A4,A6,A7 は未使用。GRBL をソースからビルドすることにして、改造するなら、好きに使える。




もし電源が壊れたら? 

付属の AC アダプタは、PSE マークがないため、自己責任で使わないといけない。あまり考えたくないことだが、壊れることもあるかも知れない。また PSE マークがないわけで、人に譲るときに問題があるし、そもそも、そういうものを使いたくないという人もいるだろう。

とりあえず 同じものは売っているようだ。24V 5.62A で探すと 1つだけ見つかる。だが、壊れた時には買えないかも知れない。

で、どうするか?ノートPC あるいは 小型PC用の AC アダプタを2つ使うのが良いのではないか? これなら PSE マーク付きの入手もできるだろう。

ひとつは、ステッピングモータ+コントローラ用。12V 以上で 60W クラス(以上)ならなんでも良い。19V が多いと思われる。12V の場合 12V出力の DC/DC を通すわけだが、多分問題ない。で、スピンドル専用がひとつ。90W 以上で 24V というのがあればそれで良いが、19V でも良いのではないか? 2電源にするためには、パターンカットして、電源を1つ引くか、または、専用のモータードライバを用意するか。どちらにしても、ちょっとした工作は必要。

コントローラを設計する際に、考慮すべきことだろうとも思うのでメモしておく。


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2017年06月19日

CNC の切削データを EAGLEで作ってみる

CNC で使う CAD アプリは、Fusion360 が良いらしい。だが、やりたいことは 2D で事足りることが多いので、使い慣れた EAGLE を使いたい。生基板を掘るような場合は、
 ・ PCB-GCODE (ulp)
 ・ FlatCAM
を使うのが良いことは分かった。ただ、 生基板でなんとかしたいようなことは、緊急で作りたい場合のみであり、実用としては、あまり興味がない。

とりあえずやりたいことは、板材の切り抜き、あるいは溝掘りなのだが、FlatCAM はともかく、PCB-GCODE は向いてないことが分かった。

いろいろ調べた(現時点の)結論としては、
 ・ DXF2GCODE
を使うのが良さそうだ。

ちょっとやってみた結果:


・とりあえず、テーブルの上に敷く板の穴あけを考えてみた。まず、EAGLE を無料で使っているので 160mm x 100mm のサイズしか使えない。そのため 1/2 縮尺で描くことに。
・テーブルの端には 15mm角 3mm 厚のアルミアングルを取り付ける予定で、敷板もボルト穴をあける。2mm の エンドミルを使うので、ミリングレイヤーに 切りしろを考慮して円を描く。
・その横のスロットは、ワーク(材料) を 固定するためのもの。テーブルのスロットは、8mm 幅で 45mm 間隔。ここに Hammer Nut もしくは、Sliding Nut を入れて、上から M5 のボルトで締める構造。このスロットを全部利用すると 敷板がうまく固定できないので、図のような配置を考えてみた。
    ちなみに、敷板は 2mm 厚、その下のテーブルのボルトまでの距離が 5mm 、そこから、テーブルにぶつかるまでの距離が 7.7mm 。アルミアングルを固定するためのボルトは 12mm では厳しく 20mm では長すぎ。
    あと前の記事でも書いたが、バイスのように横から挟むためにもう1本アルミアングルを配置する。この2つのアルミアングルを 75mm のボルト2本で締める計画。大きなものは、右のアルミアングルから長いボルトで押さえつける。


敷板を固定する穴をあけるわけなので、実際に作る場合どう固定するの?という問題があるが、とりあえず。

EAGLE では DXF フォーマットの export/import が出来る。表示したレイヤーのみを出力する仕様。2層しか使ってないので、全部を出力。



次に、DXF2GCODE を起動して DXF ファイルを読み込む。オプションに Scall All というのがあるので、2.0 に設定し2倍に拡大。そして 46 レイヤ (Milling) のみを表示させた。

また、オプションに、Slice Depth と Final Milling Depth があるので設定。

以上の設定をして export するのだが、.ngc という拡張子は都合が悪いので、後で .nc にファイル名を変更する。



このファイルを grblControl に読み込ませる。と、このようになった。マルチパスで 深さを変えながら同じところを掘るようになっている。

とりあえず、ここまで出来ることは分かった。




さて、EAGLE で多角形を描くと塗りつぶされて 「面」 の指定になるのだが、サポートしているのだろうか? PCB-GCODE はダメだったのだが、DXF2GCODE で試してみると、描画された。外縁を描いて 横(X方向)にスキャンするような出力である。スキャンの間隔は広く 2mm ピッチのように見える。この 2mm は、どこから出てきた? どうもツール(エンドミル)の設定があるので、それで決めているように思える。たぶん 2mm で start radius 1mm を選べば良さそうである。それはともかく、多角形を使えば、面出しやポケットを敷板に掘るなんてことが簡単に出来そう。
    2mm ピッチなのは、多角形の外周を描く線の太さで決まる。これは、EAGLE が決めていて、横方向のスキャンというのも EAGLE が決めているようだ。

次に「タブ」というものが作れるかどうか? これは、切り残しをわざと作って完全には切り取らないようにする機能。切り抜いてしまうと、その瞬間に材料が暴れたり、さらには引っかかってスピンドルを止めてしまったりする恐れがある。FlatCAM は出来るらしいのだが...。

調べてみたが、どうもそのような機能はない。そもそも切り抜くのかどうか・・・というようなことを明確に指定できない。ただし、自分でそのようなものを描くことで対応はできる。

DXF2GCODE は、レイヤー毎に深さやツールなどいろいろ指定できる。レイヤーの順番も指定可能だ。ということは、メインのレイヤーでは薄く残しておいて、最後のレイヤーでタブを残しながら切り取るようなやりかたをすれば良い。(ひょっとしたら、点線を使えば良いのかも!)

あと、切り抜くことが目的ではなく、穴をあけたいだけならば、削り潰してしまえばよい。上記の敷板の穴あけは、わずかな面積を切り抜いているが、そうするのは良くなく全部削ったほうが良い。

・・・というわけで、なんとかなりそうである。


さっそくやってみた。

これは、例のスピーカーボックスの側面。おまけの図形が描画されている。白の外形線と同じところに、別レイヤで long dash で線を引いてある。


溝や おまけ図形を 3mm 掘り、外形線を 8mm 掘る。そこからさらに 1mm long dash で掘る。スケール変更を忘れたので Z方向に2倍拡大されている。

こんなふうに、うまくやれそうなのではある。が、難点がひとつ。ファイル名の扱いが変なのである。深いディレクトリに置いたファイルを変換するのだが、ルートディレクトリに作成されてしまう。拡張子も変更する機能があるのだが、無視される。そのあたりはまだよいのだが、プロジェクトファイルがあるにもかかわらず、読み込んでくれず、設定を一からしないといけない。たぶん Windows だけの問題なんだろう。python なので、修正すれば良さそうなものだが、面倒くさい。




そういえば、印鑑も作りたかったのである。ググると 「竜巻ソフト」なるもので、印鑑を作ってた人がいた。イメージファイルを読み込んで、GCODE を出力するものらしい。残念なことに動かなかったので、別のを探した。
 ・http://www.scorchworks.com/Dmap2gcode/dmap2gcode.html

とりあえず、こういうのがあった。これもまた、python 。印鑑づくりもいずれは挑戦したい。
    メモしておくと、印鑑の一般的な長さは 6cm 。直径はいろいろあるが、10.5mm , 12mm , 13.5mm , 15mm , 18mm --- こんなところ。木材だと 「つげ」がよくつかわれるが、チタン製というのもある。自作している人の中には、真鍮やアルミを使っていた人がいた。

    アルミ棒を切り売りしているショップを発見
     ・http://www.yokoyama-techno.net/detail/64.html
    12φ 60mm だと、単価 160円。15φが 190円。テーブルに穴をあけないと加工できないが、意外と安い。
     ・http://www.yokoyama-techno.net/detail/188.html
    板材の切り売りも。厚みのあるものは、必要なサイズで切ってもらったほうが、定型より安くあがるかも。



ハンコのパターンを EAGLE で描いてみた。
 ・イメージファイルを import する。(できあがりのサイズに合わせてスケールを設定)
 ・掘りこむ部分をいくつかの多角形に分割してトレース
 ・(必要なら、左右反転)
できあがりを 12mm 角としたので、EAGLE 上は 6mm 角。多角形の width も重要で、面をスキャンする間隔が線幅に合わせて変わる。先端が 0.1mm の V-cut エンドミルを使うので 線幅は 0.05mm (右)。左は 1.5mm だったか。多分仕上がりは、左ぐらいに字体が痩せる。左のやつで良いかと思ったのだが、掘った底に結構な高さのスジが出来てしまいそうだ。なので、やっぱり右でないと。

この程度で良いのなら、多角形でトレースするのは、あまり手間ではなかったが、曲線を使いこなせていないので、なんかイマイチではある。すこし練習すべきかも。



テーブルに穴をあけないと加工できないのかどうか?

 ちょっと考えてみよう。 フレームの奥行は 33cm で 2cm の アルミ角棒?が前後についている。ということは、テーブルの奥行が 0cm なら、29 cm の可動範囲があるわけだ。それが 18cm になっているということは、11cm の奥行ということだ。なにが 11cm かと言うと、スライドさせる軸受けの間隔。テーブルのスリットは、4.5 cm なので、2つ分 9cm の間隔で 軸受けを配置するのが正しい。となると、3つのスリットがある面が裏になるようにするのが本来の配置なのだろう。さて、裏返して 4つのスリットがある面を使うとどうなるかと言うと、テーブルを 2.25cm 前にずらすことが出来る。そして、テーブルの外側 2.25cm まで、切削できるということになる。この空間にハンコをおけば、テーブルに穴をあけなくとも切削できるはず。
 どうやってハンコを固定するか?アルミアングルである。もともと端に置く予定のアルミアングルを 2cm はみ出すように取り付ける。同じように 裏面にも 取り付ける。テーブルの横面?にもスリットがあるので、コーナーアングルを使って 上で説明したバイスのようにする。
 皮算用だが、うまく行きそうな気がしてきた。

... とか書いたが、やっぱりヤメ。可動域が狭くなりすぎる。防音箱に入れるのが前提なのだが、32cm のフレームに対して 18cm のテーブル+18cm の可動域なので、フレームから外側には出さないように使うと、可動域が 14cm に制限される。で、2.25cm ずらせば、11.75 cm まで制限がきつくなる。テーブルを組みなおすだけの話でネジ10個の付け替えではあるのだが、これはまた別途検討。

・・・Y方向にテーブルをオフセットするのは、無理があったわけだが、X方向なら簡単ということに気が付いた。単にテーブルを右にずらして取り付けるだけ。計算では、最大 30mm ずらせる。




あと、やってみたいことは何か ... というと、厚みのある木をくり抜いてケースを作ってみたい。ホムセンを物色したら、1x4 がかなり安いことが分かった。1.8m で 250円程度だから、使い放題である。これで練習して行きたい。で、ケース。 22mm までは掘れるわけなので、18mm厚 の 1x4 はくり抜くことさえできる。



こんな風にしたらどうか? 左の部分に基板を置いて、20mm のスペーサを上に付ける。右の部分を被せてネジ止め。

18mm厚 の 板を 15mm 掘ったところが底。上下で 30mm の空間になる。底から 4.2mm 上に 1.6mm 厚の基板。+ 20mm のスペーサ + 4.2mm で 30mm 。赤い部分がスペーサの部分。ピンクは、ケースの加工部分で、基板の上面までケースを削ると 9.2 mm 。青は 15mm 高の穴をあけたいので、5.8mm という計算。

さて、プラケースにあるような嵌め込みは、作っていない。理由は精度に自信がないため。精度が出なければ、平行四辺形になる。これを合わせると誤差が2倍になって見える。もし綺麗に掘れたとしても、ピタリと合うとはとても思えない。また、Z軸が傾いていたりすれば、上下を合わせることで、くの字になったりするのが分かるだろう。

このケースづくりは、最終調整の確認のためにも、是非ともやっておきたい。

実用上はどうか? というと、どうだろうか? 所詮、蓋と底板であるから、使える範囲は限られるかも。よくあるアルミケースの構造 -- 上下を合わせてパネルの四隅のネジで固定する -- といったパターンもひとつ持っていると良いのかも知れない。



    底板だけを MDF で作るのもアリかも知れない。裸で置くのはどうか・・とか考えて、スペーサーで足を付けたりするわけだが、底板をちゃんと作れば絶縁になるし見栄えもいい。天板も必要なら、2mm PP シートで天板を作って、スペーサーを介してマウントすれば良い。こういうのもいくつかパターンを作っておくことにしよう。



作ってみたいものがもう一つできた。モーターをマウントして、フレームに取り付ける台。モーターには、小径のダイアモンド・カッターを取り付けて、丸鋸台にする。
CNC のテーブルは、アルミアングルとかを自由に取り付けられて、基板をスライドさせる台として便利だなと思ってしまったので作りたくなった。




モーターは、秋月の RS-385PH あたり、あるいは、もうちょっとパワーがありそうな、同径のモーター。30 φを想定。2.3mm のモーター・シャフトと 22mm φの ダイアモンド・カッターをどうにかしてつなぐわけだが、"2.3mm coupling" で見つかる 写真のようなものと 3mm φ のマンドリル(ダイソーのは、2.3mm) でつなぐのが良さそう。手持ちのマンドリルの長さは 35mm で、モータシャフトが 13mm だから 48mm 長(あるいは 51mm長)までの基板を切り出せる。 --- 100mm 以上の基板は必要ないと思っているので、ちょうど良さそう。さて、テーブルの端から フレーム外側までの距離は 左側だとオフセットしているので 65mm(ぐらい)。またデーブルの高さは 78mm ぐらい。

    2.3mm - 3mm のカップラーを何故使うかというと、それしか見つけられなかったため。2.3mm - 2.3mm もない。内径 2.3mm 弱 のパイプを打ち込むのが良いと思ったが、そういうのもない。


    最初は、ドリルチャックを付けることを想定していたのだが、径が 17mm ほどあるので、22mm のカッターだと、切れる範囲は、2.5mm 。これでも良いのだが、クリアランスがないと、切れかかった基板と接触する可能性がある。50mm の大径の カッターを使うなどすれば良さそうではあるのだが、これはまた別途検討したい。


以上のデータをもとに設計してみた。
1x4 からこんなものを切り出して左フレームの外側に取り付ける。厚みは 18mm しかなく 心もとないので、20mm 短いものを作ってはりあわせる。この部分がフレームの上に乗るわけだ。テーブルの上面から 11mm 上がカッターの中心で高さは調整できない。


    そう言えば、スピコンぐらいは欲しいところ。12V で 20W も使わないだろうと思われるので、1.7A 程度で良さそう。そうなると 以前記事に書いた MINI360 程度でも良さそう。--- というか都合が良いかも。2.0A を常時流そうとすると、数秒間隔でオフになる。まぁ "Motor Speed Controller" も $2 ほどで買えるので、それで良いのかも知れないが。(写真はケース付きで $3.05)




材料を無駄なく使うようにデザインを変更した。無駄がないのは良いが、切り出す手順が重要。材料を左右で固定し、腋の4つを切り出す。そのあと、固定する場所を上下4ヶ所に変更して、本体を切り出す。ついでに2枚を接着する際の ダボ穴を追加。 --- 別に必要ないと思う。単に使ってみたいだけ。

    Y 軸の 精度が出てなくとも 2つの本体は同じ形になるはずだ。向かい合わせにすると、精度が出ていない分ずれる。また、Z軸が垂直でないと、ダボ穴がずれる。同じ角度のはずだから、それでもタボは差し込める。が、本体が平行にずれるはず。どれだけずれるか測定して調整に役立てたい。

    ところで、ダイソーの 10cmm 四方の 6枚組 MDF 。精度がどんなものか気になって、ちょっと調べてみた。90°づつ回転させた4枚と、裏返して90°回転させた2枚を重ねてみたが、全く段差がなく思ってたより精度が高い。いろいろと利用させてもらおう。




まったく関係ないのだが、2.3mm 内径のパイプを探していたときに、スルーホール用のピンを発見した。 "tubular rivets" というものらしい。そのなかで、M0.9 というのがスルーホール用。

片面基板で嫌なところは、ランドが剥離する可能性があることで、ストレスがかかるものが使えない。もしこれが使えると嬉しいかも。というわけで、メモしておく。



こんなやつ。外径 0.9mm 長さ 2.5mm のようだが、詳細はわからない。一見すると長いハトメ (英語だと eyelet) 。真ん中は、ハトメ・ポンチ(eyelet punch)の一種。穴を保護する画鋲のような台に、針の部分を通すポンチ。ただし、これは 4mm 用。外径 0.9mm などという極小径用のものは見つからなかった。右は皮に穴をあけるポンチで 0.5mm とかは存在している。後は画鋲のようなものがあれば・・・とか。



そういえば、最近見たというか、買ったのである ダボ・ポンチ(dubbo punch)。6mm 用でたぶんドリル・チャックにセットできる。ダイアモンドやすりか何かで、削ってやれば使えるものになるやも。あるいは、0.5mm とかのドリル。途中から太くなっているから、そこを利用するとか。あるいはただの釘? ドリルにセットさえできれば、凸型に研磨するのは難しくはないはず。

    あ、ダイソーのピンバイスがあった。0.8mm と 0.5mm のセット。ドリル部分を 1.5mm ほど残して切ってしまう。簡単そうだから、最初にやってみよう。

    ところで、このダボ・ポンチ。旋盤じゃなくて CNC で削りだしているようだ。渦を巻いているから旋盤ではない。幅が多分 2mm だから 2mm のエンドミル? --- こんなことに気が付くようになってしまった。

いずれにせよ、練習しなくては。片面C基板などは、穴径 1.0mm なので練習に使えるだろう。

追記:入手した。
そのまま、両面C基板の穴に入る。外径が 0.9mm らしい。鍔の部分は、両面C基板のランド程度。内径は分からないが、0.8mm は入らず、0.5mm は入る。あと、とても小さいので、一回 0.5mm のピンバイスに通して差し込まないとうまく入れられない。
カシメの方法だが、0.5mm ピンバイスは、いまいち。中央の部分が凹んでいるので、良いかと思ったが凹みが大きすぎ。0.5mm のドリル(途中から太くなっているもの)でやってみたが、ドリルが折れた。うーん。



またぞろ、作ってみたいものが増えた。


コントローラを作りたいわけだが、実機を使うわけにはいかないので、テスト用として安価な 28BYJ-48 というのを買ってみた。それは良いのだが、くるくる回すだけでは面白くもなんともない。やはりなにか動かさないと。



どうも 3D プリンタなどでは、プーリーを使ったりすることも多いらしい。で、2GT (GT2 ?) という 6mm 幅で 2mm ピッチの突起が付いたベルト などが使われていたりするようだ。

買えば済む話なのだが、せっかく CNC があるのなら、このプーリーを作ってみたい。EAGLE だと ULP のスクリプトでデータ生成したりするのだろう と思ったのだが、どんなデータにすれば良いのか良くわからないので、手書きで描いてみた。




さすがに途中で投げ出すだろうと思ったのだが、なんと描き切れた。大きいのは、60 teeth 小さいのは 20 teeth 。座標を計算してプロットしていくわけだが、ひとつの歯を作ると コピーして回転すれば、4 つ分が描ける。グリッドサイズを荒くしてもピッタリになるので簡単。さらにミラーして +4の計 8つが簡単に描けるのである。回転も 6°とかが出来るので、次の歯はコピーをもとに、数値を入力して座標を合わせる修正をして出来上がる。それでまた 8つ分描けるのだ。

ただし、描いたものは、径が若干小さいような?


    図形全体を拡大縮小することは出来る。方法はいくつかあるのだろうが、DXF で export → import で scale を 1.04 にするとこんな風になる。(これだと拡大しすぎ 1.02 ぐらいか)

    ちなみに、export のオプションには注意。レ を外して、余計なものが出力されないようにする。


描いてしまったからには、実際に作りたい。ただ、1mm の エンドミルが必要になる。1mm だと折れやすいだろうし、経験を積んだ後トライすることになる。なお、アルミで作ることは考えない。まずは木材。次は、ABS とか エンプラ?
 ・ http://plasticbuhinya.shop-pro.jp/
。。。いや無理、簡単に無駄にしそうだし、もったいない。やはり、次も木材か。

    木材と言ってもピンキリだが、ちょっと 150mm x 100mm を基準にキリの方をリスト
     シナベニヤ 8mm 厚 54 円 (ダイソー 2枚組 版画用)
     フローリング用合板 9mm 厚 27円 (300 x 1800 1000円)
     桐まないた 90mm 9mm 厚 27円 (ダイソー 1/4 )
     1X4 18mm 厚 89mm 幅 20 円 (1800mm 250 円)
     カット合板 9mm 厚 16円 (300 x600 200円)

この中では、シナベニヤがきめが細かく微細な加工ができそうなんだが、弱いイメージがある。普通のラワン合板は、硬いそうだが、肌目が粗いので歯がボロボロになりそうなイメージ。ダメかも。
--- そういえば、これぐらいの厚みの板というと、普通のプラスチックまな板があった。
 リス 抗菌まな板L ホワイト 137円 [370×220×10mm 550円 1/4]
材質は、PP ではなく PE(ポリエチレン)。ホムセンで見たら 8mm,10mm,13mm 厚 PE(耐熱温度 70℃) と 10mm 厚 PP(耐熱温度 110℃) のまな板が、ダイソーには 5mm 厚 PE があった。PEもまたピンキリらしいが、スベリが良いので使える材質かも知れない。5mm 厚 PE で試してから、再検討で良さそう。

    堅木、硬木(かたぎ)とは、ブナ、ナラ、ケヤキ、ラワン、マホガニー、チークなどの広葉樹の材木のことだそうだ。木材博物館を見ると、ケヤキは特に硬い。そのほか タモ、マカバ、ウォールナットなども硬い。赤松はやや硬く、ラジアタパインなどは普通だそうだ。

    で、集成材ではあるが、これらのサンプルが安く買えるショップを見つけた。
     ・http://item.rakuten.co.jp/fujii-syuseizai/bigsample01
    300x200 のサイズで ウォールナット,タモ,ナラ,等が 200円! ただし厚さは選べない。フリー板 というカテゴリの木材の端材なのだが、フリー板自体 20,25,30 ... 100 mm 厚らしく、基本的に厚い。150x100 というサイズもあり、100円〜400円 (ケヤキ 300円、マホガニー 400円) 。

    150x100 が直接 CNC にセットできるから良いのだが、貧乏性で大を選んでしまった。買ってみたいのはホムセンにはない硬木ばかりなので切り出すのがめんどくさそう。ちなみに、プーリー用に考えているのは 10mm 厚程度なので、買った木材を使えるとは思っていない。それはまた別途。

    ちょっと関係ない話になっていくが、上記のショップで買った木材についてのメモ:
    カバ桜:真樺(マカバ)の別名 桜ではない。硬い、加工性が高い、油分が少なく接着性良。印材の「彩樺」の原料。
    タモ:硬く、反発力がある。オールやアイスホッケーのスティックの材料。加工はややしずらい。
    ナラ:ドングリの木、硬く粘りがある。「曲げ木」。ウィスキー用樽。加工はしずらい。
    ウォールナット:重硬で衝撃に強く、強度と粘りがあり狂いが少ない。ライフルの銃床。
    赤松:やや硬い。加工性がよく、耐水性もある。ヤニがでやすく、やや狂いが生じやすい。燃えやすい。


    この中で、松(パイン)というと一応分かる。ウォールナットも色合いで。タモは、丸棒で見たことがある。白っぽい。あとは(板材として)見たことすらない。カバ桜は、桜色の風合いがあるのが特徴で、ナラは少し暗い色で 「虎斑」というのがあるのが特徴だそうだ。

    追記:注文した板が来た。
    ウォールナット、赤松は 25mm 厚、カバ桜、タモ、ナラは 20mm 厚であった。たまたまだと思うが記しておく。
    どれも厚さ方向には一枚 -- 薄い板を貼り合わせたものではない。縦方向のつなぎ目は、ギザギザになっている、そうやって作った角棒を張り合わせて板にしている感じ。
    ナラは、「虎斑」がはっきり分かる -- どういうものか良くわかった。カバ桜はきめが細かい。桜色というが良くは分からない。タモは年輪がはっきりと出ていて針葉樹っぽい感じ。赤松はその年輪が広く、ホムセンで良く見るパイン集成材そのもの。この中では赤松だけが軽い。
    どれも歪みなどはなく。加工精度も高いようだ。ダボでつないで広い板には出来るだろう (私はしないが)。

    どれも切り刻むのがもったいない感じではあるが、そのために買ったのである。最低でも 1/2 に切らないと CNC にかからない。ただし、柔らかい木ではダメな場合のみ使う。特殊な用途であって出番は少ないかも知れない。

    とりあえず 真ん中で切ってみた。木目と垂直だから切りにくい方向。のこぎりでの切りやすさは、
     赤松 >> ウォールナット > タモ > カバ桜
    という感じ。赤松はサクサク。ウォールナットは厚みもあり厳しいかと思ったがそうでもなかった。タモは多少硬い。カバ桜は、きめ細かな感じなのだが、なかなか刃が進まない。このへんで、めんどくさくなったので、ナラはパス。
    ウォールナットはさらに切って 1/4 サイズにした。これを 1/2 の厚さになるよう のこぎりで切ってみたい。ひどいことになるかも知れないが、これが出来ると、CNC で切り抜ける厚みになる。のこぎりの切断面は面取りしてしまえば良いのだろう。カバ桜は、つなぎ目のないところを切り出した。(15mm ぐらい)。ハンコを想定しているのだが、丸棒とかに整形しないとならない。これは、EAGLE では厳しい。レイヤーを沢山使って階段状なら可能だが ... 。Fusion360 ならデータを作れるのだろうが、64bit Windows マシンが問題。 いっそのことプログラムでデータ生成したほうが楽そうな ... 。 あと、裏返して位置合わせという課題がある。

    さて、厚みを 1/2 にする計画だが、なかなかに手ごわい。半分もできてない状態で一旦ギブ。できないことはないが、飽きる。カバ桜の件は、CNC 使うなら 板から切り出す必要はない。だが他の方法では意味がある --- ドリルチャックに固定できるようまず整形して、ヤスリを当てて円柱にするのをやってみようかと。

     ・http://noho91.web.fc2.com/page64.html

    丸棒づくりは、いろいろな方法があるようだ。角棒が丸棒になって穴から出てくるやりかたとか、すごい。

話がそれたのだが、プーリーがあったとして、どう動かすか。一応イメージは出来た。

水平に動かす2関節のアームである。先にペンを取り付けて、簡単な字が描けたら合格。ペンの上げ下げぐらいはしたいが、とりあえずはなし。回転部分の軸をどうするかが問題なのだが、どうせ精度が出せないだろうから、蝶番で良いかと思っている。アーム自体は木材で、大きい方のプーリーをアームにネジ止め。60 teeth ではなくてもっと径が大きいものが良さそうとは思っている。

... とか書いたのだが、入手したステッピングモーターは、4096 ステップで1回転という代物で、直接アームを回せることが分かった。プーリーの件は、ひとまずお蔵入り。
posted by すz at 02:43| Comment(0) | TrackBack(0) | CNC

2017年06月13日

中華CNCが欲しいような・・・

かつて、CNC フライス盤といえば、フライス盤の改造であり、ステッピングモータを取り付け DIY で作るようなものだった。価格も10万円あたりで、ソフトも自作したり。実際に実用として使うまで非常に敷居が高いものであった。それが、いつのまにやら 2万円で最低限のものは揃うような時代になっている。アプリもいろいろ揃っていて、買えば実用として使えるのだ。

スピーカーボックス を製作したときに、あると良いなと思ってしまったのがきっかけ。長い間、なんとなく欲しいと思っていたので、この機会に現状を調べてみようかと。


 ・https://www.aliexpress.com/store/424291/search?origin=y&SearchText=CNC

目をつけたのは、CNC2418, CNC1610 といったモデル。$120 + 送料 $50 前後 (+ 税金 2000円?) ぐらいで入手できる。オプションでレーザーも取り付けられる。0.5W なら 木材を彫刻でき、ダンボールを切り抜くことができる。2.5W ともなると、色付きアクリルをも切り抜くことができる。ただ、作ってみたいと思っているのは、ステンシルぐらいだし、・・・危険そうだし、やっぱりレーザーはいらないか。

    ステンシルを作る場合はどうしたら良いのだろう?カッティングマシンとそう違わないような気がするのだが?

    一つ作っている動画があった。using 5mil(0.128mm) Brass Sheet and a 10 mil(0.254mm),10 degree bit. だそうで。真鍮板を削り出すほうが CNC に向いているっぽい。

    ポリイミド(カプトン)シートを使ってステンシルを作る例も発見。ただし、レーザーで切り抜いている。でも、テープを使って CNC でもできるのではないのだろうか? CNC だと力が加わるので敷板に張り付けて動かないようにすることが第一。幸い幅広のテープは aliexpress にもある。私の用途では50mm あれば十分で、怪しげながら $4.5 とやっすいものもある。まずはこれを試してみたい。あるいは、PET の 耐熱 tape もある。こちらも 50mm で $5 ほどの製品もあった。... いや、PET なら 液晶保護シートがあるな。粘着力は弱いからベストだったりするかも。

    まったく関係ないのだが、上の例で冶具のことを Jig って書いてた。英語でも冶具なのか。

CNC1610 は、ワーキングエリア 16cm x 10cm x 3cm 。この範囲のものしか作らないならば、収納に苦労しないこれがいい。が、ワーキングエリアを目一杯つかえるような気がしない。となると CNC2418 になるのだが、予定した場所に収納がぎりぎりできない。底面のフレームサイズが 33 cm x 34cm 。これにステッピングモーターが飛び出している部分を考慮しないといけない。予定した場所は、幅 38cm 奥行 35cm の大型カラーボックス 。 ・・・奥に穴をあけれ収納できるか・・・。どうせ最後には死蔵するのであるから、収納の問題は重要である。収納できなければ買わないとまで思っていたのだが、これでクリアか。

 ・https://martyworkshopdiary.blogspot.jp/2017/03/cnc2418.html

さて、CNC でどんなことが出来るのか? このひとの記事を見ていると実に楽しそう。堅い木材(パイン)を削りだしたり、主に CNC 自体の使い勝手を良くするような方向でいろいろやっている。ソフトについても解説があり、このひとがやったことをトレースしていけば自分にも扱えそうな気がしてくる。

さて、私はというと、ESP32 で コントローラを自作してみたかったり。
    前の記事でも書いたが、やりたいのはまず無線化。次に付けたい機能は、本体やエンドミルを壊さないための保護機能。ついでに書くと、材料を正確にセットするか、材料の位置を正確に測定する機能 --- これには多分カメラが必要だろう。



CNC2418 に付いてくるコントローラは、Arduino 互換機能に A4988 という モータードライバのモジュールが3つ載ったもの、電源回路もなにかついている。ファームウェアは GRBL というものらしい。この A4988 モジュール、さらには CNC シールドというものが、やたら安い。ひょっとしたら 作った ESP32 の 基板で直接使えるかも知れない。
 
 ・https://www.aliexpress.com/store/1280487/search?origin=y&SearchText=A4988

安いのには理由があった。安いものは、CNC Shield v3.0 である。現在は v3.51 だが、v3.1 から仕様が一部変更になり、最新版の grbl で少々困ったことになる。なにも考えずに使う場合は、grbl-0.8 まで。

 ・https://cnc-selfbuild.blogspot.jp/2016/11/cncv30v31v351.html

ここに詳しい説明があった。CNC Shield には、DC モーターを制御する SpnEN と SpnDir 端子があるが、GRBL が PWM 制御をサポートするために、ポートを変更したようである。V3.0 でも使えないことはないが、いろいろと変更する必要がある。ちなみに、SpnEN と SpnDir は単なるポート出力のようだ。Hブリッジの DC モータードライバ か (逆転が必要ないならば)トランジスタ/MOS FET が必要になる。そのほか XYZ の リミットスイッチを付けることが出来るのであるが、XY原点検出用に フォトインタラプタを使うのであれば、付加回路が必要になる。Z 軸については、( いろいろな用途があり、フォトインタラプタは使わない。)。




あといくつかメモ。

防音対策

私の環境だと、そうシビアではないのだが、やはりうるさいのは嫌である。ホムセン物色してたら、60 cm 角の防音マットが売っていた。材質はたぶん EVA 。これに収まると 5 枚あれば良いことになる。ほかには 45cm 角というのもあった。枚数は必要だが、90cm 角の空間を作ることは多分できるだろう。

    確認してきた。商品は「明和グラビア JEM-6020」遮音等級 特級 なんて書いてある。厚さは 2cm あり 4枚組で 1880 円(税別)。6枚あれば ジョイントで組み合わせて 立方体が作れそうなかんじ。45cm は 4枚で 1080円(税別)。後でググってみると、JEM-60BM とか 1.2cm 厚のものもある。これでも 特級に準じるとか。他にもいろいろ --- というかジョイントできるマット全般が有望。

「CNC 防音」で画像検索すると ... 扉つきカラーボックスのような形状のものが多数。そして収納予定なのも扉つきカラーボックスなのである。具体的には「扉 カラーボックス NEST. 5段」で検索できる製品、3扉 6段のも所有している。ひょっとして、収納場所で防音マットかなにかを貼って動かすのが吉なのであろうか? テーブルが前後に動くわけだが、フレームから外に出ないなら動作させるのは十分可能である。あとは、熱的な問題があるのかどうか?まぁとにかく検討する価値はありそうだ。

切りくず対策

木材を良く使うだろうと思うので、大量に切りくずが出そう。専用の掃除機を用意して ... みたいなことをやりだすと、コストがかかりそうではあるが、(もし)本格的に使うことになれば、是非ともやっておきたい。防音ボックスの画像を見ると、掃除機のダクトを付けている例も見受けられる。やっぱりそこまでやるべきなのだろうか?


     ・https://martyworkshopdiary.blogspot.jp/2017/07/cnc2418.html
    マーティ氏が、なかなか興味深いものを作っている。確か材料は、赤松集成材 -- 結構綺麗に切削できるものだ。それはともかく、この形状!ブロワファンみたいな。ひょっとして、5cm のブロワファンを改造し、羽部分をスピンドルに付けると良いのではないか? メモしておこう。

エンドミル

これがまた良く分からないのである。へたしたら、本体以上にお金をかけてしまいそう。付属のカッターみたいなので事足りるなら良いのだが、とてもそうは思えない。



付属のものは、先端 0.1mm 20度の半月型。V字カットとか、生基板を掘るとか、そういう目的に向いていそうだが、切り抜くとか、削り出すとか向いていなさそう。

    自分で V字カットができる! とか思ったが、精度良く基板をセットするのが大変。ナナメにさえならなければなんとかなりそうだが ... それすら自信がない。アルミアングルでガイドを取り付ける?



    ところで、ER11 って何?とか思ったのだが、これを使うと、ぶれないらしい。ぶれない利点は精度だけでなく、騒音にも有利でもあるそうだ。



まずは、いろんなサイズのセットを買ってみることに。なんか硬いものでもガリガリ削ってくれそうなイメージ。ただ、深くは掘れない -- 刃の部分 1.2cm と書いてあった。あと用途には、super hard wood はあってもアルミの記載はなかった。大丈夫のような気がするのだが、どうだろう?



なんか不安なのでもう一本。柔らかい材料をサクサク削ってくれるイメージ。2mm φ 22mm とか、長いのをひとつ。これは用途にアルミが入っている。また、これが2枚刃というタイプらしい。後で調べると、2枚刃は切りくずが大量に出る切削に向いているが、構造は弱いとのこと -- 折れないように気をつかう必要がある。2cm も刃があるのを選んでしまったので、柔らかい材料以外には使わない方が無難なようだ。



エンドミルの先端の種類がいくつかあって、フィッシュテイル -- 魚の尾の形のように端が出ているタイプ -- がひとつ。上記の2つはフィッシュテイル であって、削った底が平面になるタイプ。ボールノーズ型というのもあって、底がまるくなる。安いのを探したら、2mm φ 22mm とか同じサイズで2枚刃なのも同じ --- というのが見つかった。 2 本 追加。



ところで、軸の直系が 1/8 in (3.175mm) のものと 3mm のものがある。同じものでもショップによって表記が違ったりも。どちらが正しいのやら。いずれにしても ER11 を使う場合どちらも使えるような気がする。使えるのであれば、リューター用の 3mm径 ビット -- 例えば 円形カッターとか、切削ビットとかも使えるのだろうか? どちらも安いものがあるし試しに買ってみよう。ダメでも別に問題はなかったり。

    左の6本セットだが、CNC で使えそうなのは、上と下の円筒形だけかも。たぶん 径は、3mm と 8mm。下面にも刃が付いていて、面出しにも使えるかも知れない。これいろんなショップが違うことを書いている。
    - 1/8" Shank HSS Router Bit Rotary Burrs ($1.86)
    3.175mm というのがダウトだが、まぁまっとうな感じ
    - Tungsten Rotary Burr Set (Shank: 3mm , $0.99)
    こっちは、超あやしい。値段もだし、タングステン?
    - Diamond Bits alloy Rotary Burr ( HSS , Shank: 3mm , $2.23)
    どこにダイアモンドの要素があるんだろう?
    とは言え、
    - Tungsten Steel Carbide Burr Milling Cutter Rotary Tool (Double Diamond Cut)
    タングステンでまっとうそうなものもある。で、ダイアモンド・カット? -- 要素はこれか。これのサイズは 3mm,4mm,5mm,6mm で、Shank 3mm。 N3 3本で $5.2 とか そう高くない。もし買うなら、こっちが良いのだろう。

材料を固定する方法について




その前にテーブルについて、たぶん 横 240mm , 縦 180mm , 15mm 厚。EU Standard というのがあって、15180 というタイプらしい。CNCでは上面横方向に 3本のスリットがあるが、Sliding Nut を差し込み M5 のボルトで固定することが出来る。なにかを垂直に取り付けたい場合は、 Corner Bracket というものを使うようだ。

    テーブルと同じ 240mm に切断したものも売っている。15180 aluminum 240mm で検索して見つかるが、$4.8 + 送料 $12.75 。重量があるものは、送料がばか高い。スリットは 8mm で 3030 シリーズ用が適合する。Sliding Nut ではなく、Hammer Nut というタイプもある。8mm 幅で差し込んで 90°回転させる。M5 Hammer Nut 3030 で検索。また、テーブルではなく、フレームになにか取り付けたい場合は、2020 用を選択。たぶんスリットは 6mm 。



さて、Table Clamp これが4つ付属するが、単体で購入すると結構高価。それはともかく、そもそも、どうやって使うのか。



この写真は別のタイプだが、階段のようなものの代わりにボルトを使う。材料と平行になるように高さを調整し、もうひとつのボルトで上から締める。付属のほうの写真は間違っている。ボルトをスリットに差し込み上から蝶ナットを締めるわけだから逆になっている。

さて、上から押さえれば良い場合は、Table Clamp を使えばよいのだが、高さのあるものを横から挟みたい場合はどうする?



Table Vise というものがあるのだが、高さがある。Z軸の可動範囲が狭いのだから、これを使うのは無理。では、アルミアングル2本で挟むのはどうだろう? 長さのあるボルト2本で締め付けて、Sliding Nut を使って アルミアングルをテーブルに固定する。片側の Sliding Nut を緩めてスライドさせれば、バイスのようにも使えるはずだ。

    反対側にもアルミアングルをセットして、押さえつけるという手も。というか、画像検索でそういうのが見つかった。見つけたのは、バイスと同じで1本のネジで押さえつける構造だった。

ところで、せっかくのテーブルを傷つけたくないので、当て木(敷板)を敷きたい場合はどうしよう。材質は MDF が良いのだろうか? それとも アルミ板? 本来はその都度考えればよいものだろうが、アルミアングルを1本常設しておきたいような・・・苦労して精度を出して垂直にセットできても、外したら無駄になる。なかなか悩ましい。
・・いや、テーブルもそう高いものではない。痛んだら買えばよい。送料が高いが送料込みで1枚 $17.25 2枚 $31.79 である。裏返して使うのもありだろうし。最初はでたらめしそうだから MDF を使うが慣れたら使わない方針にしよう。



ずいぶん前にギガジンに載った記事を見てみる。

 ・http://gigazine.net/news/20140501-shingeki-rittaikidosoti/

30 時間かけて 12mm 厚のアルミ板から ハンドルを削りだしている。
CNC のスピンドルを見ると、CNC2418 とさほど変わらないサイズのものを使用している。
 → ということは、CNC2418でも同等のことは可能ということか!

防音箱の中で作業しているようだ。サイズは大きめ?50cm 四方ぐらい?
防音シート、吸音材といったものは、ないように見える。
切削くずがこんもり
 → ということは、掃除機ダクトなどは必須でもない?

切削跡を見ると 1cm あたり 5,6本程度の跡がある。
 → ということは、2 mm 程度のエンドミルなのか?

1本 2500円のエンドミルを30本以上折ったらしい
ちょっとしたミスですぐに故障したり先端部分が破損したりするとも。
 → 1本 $1 もしないようなものを使おうとしているのだが、なにか違うものを使っている?
 → やはりエンドミルを折らないような仕組みが欲しいところ。
 → 他の故障は何だろう? モータドライバが焼けるのだけは対処できるが、他は治せないぞ。

ハンドルの木材部はアガチス
 → アガチスは鉛筆にも使われる削りやすい材質だったような。

CNCフライス盤は高い精度で穴を空けることができない
 → え? 位置は正確なはず。穴径があってないエンドミルで削り出すなら確かに正確ではなさそうだが。

視点が違うと、こんなところが気になるのであった。

せいぜい 3mm 厚のアルミ板をくり抜ければ良いと思っていたので、12mm 厚のアルミが削りだせるとは朗報だ。30 時間もかけて削り出す根気はないが。また、エンドミルについては aliexpress でも高いものは確かにある。そういう高いものを使わないと話にならないのかどうか? まぁ高いものはもちろん、安物であっても折るのは嫌である。aliexpress で買うから時間がかかるのだ。多分経験を積んではじめて折らないようになってくるのだろう。初心者のうちは折りまくり? 折れる兆候が回転数の低下のような気がするのだが、細いエンドミルだと、たとえ兆候があっても微妙なものだと思える。そういうものを検出できるのかどうか? 他には圧力センサをスピンドルに取り付けて・・・みたいなことも考えてみた。切削できてないのに動かそうとすれば圧力が上がるはずだ。しかし、3軸の圧力を検出するのは難しそうなうえ、センサは熱に弱い。ちょっと無謀のような気がする。あるいは、6 Axis センサを付けて スピンドルが変な挙動をしていないか監視するとか。

さて、エンドミルだが 2mm というのを多用する方針にしようと思う。基板を作ってもミリングは 1mm なんだから、それ以下のものは、基本不要だろう。プロでも 1mm ということになれば、初心者が小径のものを使うのは無謀だろう。きっとせいぜいが 2mm なんだろう。




アプリについて

3D CAD がまず必要で、「Fusion360」が有名。趣味で使う場合は、3年間無料。64bit Windows 専用。3年間というのが引っかかる。他にもあるだろうし、2D で済むような場合、EAGLE も使えるかも知れない。それはともかく、生成物は Gコード というフォーマットにするらしい。

Gコードを入力し、CNC を動かすソフトが別に必要になる。コントローラは GRBL なので対応したものを選ばなくてはならない。
grblControl
  - Qtベース
Grbl Controller
  - Qtベース
Universal Gcode Sender
  - Javaベース
bCNC
  - Pythonベース
  - 要 OpenCV -- カメラサポート
OpenCNCPilot

どうもこのあたりのようだ。カメラを付けたいわけで、bCNC 一択という気がするが、お手軽に使えるような気もしない。とりあえずは、grblControl を使ってみることになりそう。

    PC しか考えてなかったが、Android アプリもあるようだ。接続は Bluetooth 。ひょっとしたら、使い勝手が非常に良いかも知れない。

EAGLE の基板データを G-code にするのは、EAGLE 内でスクリプトで可能らしい。それが可能であれば十分ではないかという気がする。材料を正確に綺麗に切り抜く・掘るといったことはやりたいわけだが、それ以上のことをやりたい and/or やれるイメージがわかない。気が向いたら 3D には挑戦してみたいが、2D でやりたいことが沢山出てくるだろう。とりあえず EAGLE だけでできることを考えたい。

http://ehbtj.com/electronics/make-circuit-board-with-cnc/

ここを見ると、pcb-gcode をいうものが良さそう。(最新 v3.6.2.4) ULP だから改造もできるかも知れない。また、面出しアプリの紹介もある。基板製作では重要な作業だ。--- いや基板が作りたいわけじゃないが、基本として理解しておく必要はありそう。

この pcb-gcode はステンシル作成にも対応してるらしい。これはやってみたい。

・・・というか、普通の切削にも使えるのではないか? 原寸大なら 160mm x 100mm までのものが設計できる。それ以上の大きさだと ガーバーファイルをGコードに変換するツールが使えそう。

 ・http://eng.homuzorow.net/pyGerber2Gcode.html
 ・http://flatcam.org/

とりあえずは、pcb-gcode でできることのみ考えよう。

板材を一定の深さで掘る。あるいは切り抜く
 - 12mm とか 22mm とか刃の長さのエンドミルがあるわけだが、そこまで深く掘れるもの?
 - Milling レイヤーに描画し、エンドミルの直径と 深さを設定すれば良さそうな。
 - 面積が広い場合はどうなるのだろう?
 - 外形線では、マルチパスができると書いてあるのだが、Milling ではどうなる?
 - 外形線は、中心をエンドミルが通るんだった? それとも中心まで? 忘れてしまった。

これが出来ればそれだけで大満足という気はするが、ちょっと面積が狭いのが残念。例のスピーカーボックスを作り直すぐらいはやりたいのだが。

傾斜をつけて掘る
 - V字のエンドミルを使えば、それだけで傾斜が付くわけだが、自由な角度は難しい。
 - 深さと直径を変えて、いくつかファイルを作ればどうか?階段状になるが、ヤスリで仕上げれば。

スピーカーボックスでは、傾斜をつけて切ったことを思い出した。方法を知っておくと良さそう。

ハンコ
 - V字のエンドミルで掘ることにして、パターンに描き、ちょっと深めに設定すれば、出来そうな気が。
 - パターンはビットマップで作ったものを読み込ませる。
 - 外形線も使えば、木のブロックからハンコを切り出せる?
 - 板材は、版画用シナベニヤで練習。慣れたら、ヤマザクラ、朴(ほお)、桂(かつら)の合板や単板を使いたい。

せっかくだから、ハンコを作ってみたいのだが、一般的なハンコの長さを確保できない。テーブルに穴をあけてしまえば、棒を差し込むことで出来ないことはないが ... どうする? 位置合わせもどうしたら良いものか。木のブロックから削り出してみたいような気もしているが、刃の長さが制限になって 2cm まで。

(追記)
pcb-gcode を使ってみたが、期待したようなものではなかった。うーん。

基板を作る場合は、パターンの周りを掘るわけだが、マルチパスというのは、絶縁を確かにするために、もう一段外周を掘るものみたい。深く掘るために何周も掘ることではなかった。outline とか書いてあったので、基板の外形線のことだとばかり。で、外形線(dimension) についてはなにもしてくれない。

ステンシルについては、tcream レイヤの図形の外側を残すように掘る。これも当然1パス。しかも、pcb-gcode が期待していない図形を描くと変なのが出力される。

milling も期待と違う。milling レイヤに線を引くと、線の太さは無視して 線の中心をなぞる。これも1パス。

パスを増やして深く掘るのは、g-code を変換するツールを作ればなんとか。指示した軌跡を描いてくれさえすれば少しは使えるかも・・・という感じ。どこまで使えるか検討しつつ、他のツールを探してみたい。

やっぱり、一旦ガーバーにして FlatCAM を使うのが良いのかも。画像みると、すごく高機能な感じ。ただ、ガーバー作ると手順が煩雑になって、躊躇してしまう。



材料と切削方法

 ・http://www002.upp.so-net.ne.jp/hard-and-soft/CNC3020/CNC3020.html

いろいろと記録を書いてあるところを発見。興味深い。

ポリプロピレン(PP) は、 意外にも切削に向いているらしい。ダイソーに 2mm 厚の PP シートがあるのだが、これで練習したら良いかも知れない。実用として使いやすいのかどうか?はよくわからないが、敷板にするとか、使い道はいろいろありそう。

高回転だと PP でも溶けてエンドミルに絡みつくらしいが、アクリルはもっとひどい。対策としては、切削オイルではなく水を使うのが良いらしい。

PPシートは入手した。透明と乳白色。サイズは、245 x 331 。ちょうどテーブルのサイズが2つ取れる計算。ただ、保管方法が悪く湾曲している。(ある程度?)平坦にする方法はあると思うので、なんとかしたい。



カメラマウント方法の考察



上で紹介したブログのマーティ氏は、こんなマウンタを作成してカメラを取り付けている。取り付けられる所は、ここか、もしくはモータ自体しかない。モータにカメラを取り付けても良いような気もするので スピンドルのモーター用ブラケットを物色してみた。



まずはこの2つ。モーターを取り付けているプラスチックが厚いので、左のタイプを取り付けるとすれば逆向きに付けるしかない。 5cm ほども 下方向に板が伸びることになるわけだ。エンドミルは 4〜5cm ぐらいあるわけで、使えないこともないかも知れない。右のタイプは、スマートに取り付けられるような気がするのだが、どうだろう? ただし懸念材料がひとつ。ER11 を取り付け済みのスピンドルは、ER11 がブラケットの穴を通らないといけない。実物がないし、できるかどうか ちょっと判断できないのである。

    ER11 は、ナット込みで 40mm 長 直径 19mm であった。写真判定だが、ナットを外した直径は、15mm ぐらい。ブラケットの穴は 直径 17.6mm なので、問題なく通る。なお、スピンドルの直径は 45mm 。右のタイプは、L金具のねじが、プラスチックの部分と干渉する。皿ねじを使うとか対策が必要。

あと、CNC を手に入れた後なら自作できるんじゃないの?という気がする。買うようなものではないかも知れない。

モーターに取り付けて大丈夫?という不安がないわけではない。が、モーターを回さずに位置決めするわけだから、使っているうちにカメラがずれていくとか、そっちの方。逆に、振動センサを取り付けられるとか、ブラケットの温度を測定して、過熱してないかモニタできるとか、利点もありそう。

    忘れてた。回転計も付けたかったのである。スピンドルのそばにマウントできるわけだから、検討しておかないと。構想では、ER11 の側面にイモネジがあるが、反射型フォトインタラプタでこれを検出して回転数を計測。反射型フォトインタラプタを付けるネジ穴を切る予定。

    ついでにカメラだが、8mm 角ぐらいのカメラにフレキケーブルが付いているものを入手している。カメラ部は両面テープが付いていて貼る構造だが、振動で動くのが嫌なのでポケットも掘りたい。



さて、もうひとつあるのである。これもそのままでは無理。なのだが、両側の板の間隔を広げるようにスペーサーを付ければいけるかも知れない。あるいは、この形状にヒント得て自作するか。

簡単だけれども、以上メモしておく。なお、検索のキーワードは、「motor blacket 775」

とりあえず、ホムセン見てきた。3mm 厚 100x300 のアルミ板が 950円。これを切り抜ければ良いわけだ。どうやってするのか研究しておこう。


他の案として、この 54x50x15のヒートシンクを加工してブラケットにできるとおもしろい。フィンを利用して フォトインタラプタを取り付けることも出来るかもしれない。問題は、はたしてそんなことが出来るのか?ということ。

    ググってみると、アルミ加工もなかなか大変そう。エンドミルが溶着して折れるとかなんとか。切削油をスポイトでたらすだけでも助けになるとかなんとか。

     ・ 2から3mmのエンドミル、切り込み0.05から0.1mm XY軸送り速度480mm/min z軸送り速度60mm/min。
     ・ 切り込み量0.3mm :切削送りスピード150mm/min:エンドミル直径3mm

    という情報も。他には、ボールエンドのエンドミルは向いてないとも。

    切り込み量は、溝を掘っていく場合の1パス分の深さだろう。フィンを切り取る場合は、また違う条件になると思われる。

    調べていくと、CNC2418 などは、スピンドルのパワーもないし、剛性も低めで、金属加工にはあまり向いていないらしい。ただし、時間をかけて切削するのであれば、できないこともないとのこと。

      中華775モーターは、仕様の記載がまちまちではっきりしないのだが、最大回転数は 8500 〜 13500 rpm と低めの記述があった。150W とも。同じサイズの マブチモーターは RZ-735VA で 最大回転数は 20000 前後 300W とも。これに交換すればパワーが得られるのかどうか? ドライバが 20A 流せないといけないし、これだけのために、20V 300W の電源が必要。もともと厳しそうな放熱も問題になる。元の中華775でも連続稼働は無理そうに見える。温度センサを付けて、過熱したら休ませるようにしたい。

      剛性については、足りないとどうなるのだろう? たわむことで精度が狂うとか、あるいは、振動・騒音? いずれにせよ、はっきりと違いが分かるものなのだろう。逆に分からないようなものであれば、あまり影響はないのではないか?

    やはり切り込みは、0.1mmで送り速度も 150mm/min とか 80mm/min が良いのだろうか? フィンを削っていく場合は? もっともっとゆっくりやるべきか。

    メモ:ある人は、卓上 CNC で 2mm φ1枚刃を使って 22mm/min , 切り込み深さ 0.14mm という条件にしていた。2枚刃であるなら 2倍の 44mm/min , 4枚刃なら 88mm/min が適用できる。回転数 は、2500 rpm とのことで、もし 2倍の 5000 rpm で回せるならば、送り速度も 2倍にできる。また、1mm φを使うならば、1/2 にしなくてはならない。





電源について

AC アダプタは付属しているようだ。24V 5.6A (134W) とかいう半端なもの。これで 1.5A x2 のステッピングモーター x3 と 150W とも書かれている スピンドルを動かすわけだ。ステッピングモータドライバの A4988 は、最大電流を 半固定抵抗で設定できるが、大丈夫じゃないような ... 。トラブったり壊れたりする可能性もあるので、ちゃんと調べておこう。

というか、スピンドル専用に電源を用意した方が良いかも知れない。たぶん、ステッピングモーターの動作に左右されて回転数が変わるだろう。これでは、どうやって使うのが良いかの知識が蓄積できない。ちょっと考えたい。

ちなみに、ステッピングモーター
・Model: 17HS1352-P4130
・Step Angle: 1.8 Degree
・Rated Current 1.33A
・Rated Voltage: 12V - 24V DC
・Holding Torque: 1.26N.m
・Shaft Radial force: 2.2Kg/cm
こういうものらしい。1.8度ということは1回転 200 ステップ。送りネジ?のピッチが1回転 2mm ということで 1ステップ 0.1mm 。仮に 1000 RPM で動かすと 2000 mm/min --- こんな速度で切削などはできないから意味ないが。

(追記) コントローラの写真があったので、じっくり見ると 電源回路は、24V 〜 36V → 12V のようだ。 XL4015 を採用して 容量は 最大 5A 。おそらくはこれをステッピングモータの電源に使用していて、スピンドルは入力の 24V を パワーMOSFET(IRF540NS) で PWM 制御。arduino の電源は、12V をレギュレータで 5V にしている。 ちなみに、IRF540NSを所定の性能で動作させるには、4.5V は必要そう。3.3V では駆動できない。

ということで、ステッピングモータが使用する電力は せいぜい 1/4 〜 1/3。 残りはすべてスピンドルに回る。 これなら、心配するほどのこともなさそう。


あと、コントローラには GRBL 0.9 という記載がある。スピンドルを PWM 制御できるバージョン。



アプリについて(2)

EAGLE は、DXF フォーマットの エクスポート・インポートが出来るようだ。例えば File → Export で 今見えているレイヤーを .dxf に書き込む。これを dxf2gcode で読み込むことが出来た。レイヤー名には、EAGLE の レイヤー番号が付いた。で、 dxf2gcode なのだが、まずスケールを変更できる。EAGLE 上では縮小して描き、拡大して gcode にすることが可能なようだ。また、Z 軸について 最終的な深さと 送りを設定できる。とりあえずこれだけできれば、材料を切り抜くことはできる。Windows(32bit) で簡単に動いたので、とりあえずはこれで行こう。
posted by すz at 21:49| Comment(125) | TrackBack(0) | CNC