2007年11月27日

MC34063/NJM2360版デサルフェータ(案)

M5291FP は、MC34063,NJM2360 とほとんど同じという情報をもらったので、MC34063/NJM2360版デサルフェータの案だけ書いてみることにした。

MC34063,NJM2360は、100円シガーライターソケット用 DC-DCダウンコンバータに使われていたりして、有名な IC らしい。NJM2360 は日本語のデータシートがあるが詳しくない。M5291FP のデータシートに詳しい説明が載っているので、NJM2360 のデータシートと比較しながら見ると 理解が深まると思う。

回路図(案)


M5291FPと違って、電流を流せるので、外付け Tr が必要なくなり、回路は簡単になった。

L1/L2 は、千石で扱っている LHLC10NBが良いのではないかと思う。昇圧用のL2 は、1.5A まで流せる 100uH のものを使い、L1 は 1mH で良いのではないかと思う。

周波数を決める Ct は 0.12 uF にしてみたが、良く分からない。この値ぐらいからはじめて、10kHz になるよう調整したらよいと思う。

電流制限用の抵抗は、最初は大きな 値で試したほうが良さそうなので、一応 0.41 Ωとしてみたが、1.5A まで流すなら、0.2 Ωにする。L1 や コンデンサが熱くなるようなら、電流を流しすぎていると思う。テスターで Rsc の電圧を測定して、平均電流を調べながら調整すると良いだろう。

回路図では、5 番ピンのINVin を GND にしてしまっているが、上限が16Vぐらいになるよう分圧抵抗を入れたほうが良いと思う。

さらにいうと、TL431 + トランジスタ(かなにか)を使って 10V が下限になるように工夫したほうが良いと思う。


追記:07/11/30
秋月の シガープラグ 6V (200円) も MC34063使っていますね。
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2007年11月12日

デサルフェータの試作と効果について

作ってみたい装置(その2)(4)鉛バッテリー用 デサルフェーターを作ってみて、効果があるか試してみた。

デサルフェータ1号機(M5291FP版)回路:


手軽に作りたかったので、M5291FP という DC-DC コンバータICを使用した。他の部品も手持ちのもので選択。

いろんな点が思惑と違って、予定どおりではなかったが、効果はあったらしい。

鉛バッテリーの放電特性の測定を行った結果(使用前 vs 使用後)
(LONG は、劣化していないバッテリーの例)



after1 は、劣化しているバッテリー Reliart を デサルフェータで 1日放電させた後測定、after2 は、さらにもう一回デサルフェータで放電させた後のもの。グラフを見るかぎり相当な効果があったように見えてしまう。

ただ、after1/2 ともに フル充電できている状態から放電させたのに対して、使用前はフル充電かどうか自信がない。フル充電とほとんど変わらないはずなのだが、これほどの差になると、怪しい感じがする。まぁ、after1/2 の間でも若干の差があるから、効果はあったのだと思う。

何が予定どおりでなかったか

デサルフェータは一般に 50mA ほどの電流を消費して、バッテリーに付けておくものだが、これは、400mA ほども消費する。そのうちいくらかは充電されるはずだが、5割も充電されるとは思えない。実際に 1日〜2日ぐらいでバッテリーは放電してしまう。

コイルに流す最大電流は、0.41 Ωが 0.3V になる値なので、0.73A ぐらい。それにかかる時間(ON time) は、i=Vt/L の関係から計算すると 4us かそこらのはず。周期は 10kHz なので 100us 。ON time の平均電流は、400 mAでもおかしくないが、ON+Off の平均電流が 400mA にもなっている。予定より 20倍ほど消費電流が多いのだ。あと発振周波数も予定と違う。10kHz なら 0.005 uF ほどのはずが、0.012 uFでないと 10kHz まで落ちてくれない。なんか変なのだが、68uH のコイルとダイオードは、ある程度発熱しているので、仕事はしているようだ。

よくわからない特性になってしまったが、放電器+デサルフェータと考えることにして、1日〜2日放置してどうなるかまずは見てみることにしたわけだ。

もし2号機を作るなら

まず、効果より消費電力を優先して設計する。そのために、On time / Off time を正確に制御したほうが良いと思う。あと過放電対策をちゃんといれる。

コイルは、できたら 2A のものを使ってみたい。たぶん 220uH もいらないだろう。68uH 〜 100uH 2A で良いのではないか。
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2007年10月31日

エンジンONで入るスイッチ

バイクには、ヘッドライトをON/OFFするスイッチが付いていないことをご存知だろうか?

そのこと自体は別に問題ではないのだが、エンジンが OFF のときでもヘッドライトが点灯してしまう。バッテリーが弱ってきて、エンジンがかかりにくい状況でもヘッドライトは点灯している。ついにはエンジンがかからなくなったときでも...

ヘッドライトに流れる電流はかなり大きい。100W なら 8.3A だ。これだけの電流を常時流さなければ、エンジンはかかったかも知れないと思ってしまう。(私のバイクはセル専用でバッテリーがあがればどうにもならない。そして...こういう経験が、2度ある。)

エンジンONを検出して、そのときだけヘッドライトを点灯するようにしたいと思っていた。そのようなものを作るにはどうすればよいか今まで分からなかったが、バッテリーの特性を調べてみたら実は簡単なのではないか ..と思えてきた。

車やバイクの充電方法は、フロート充電で 13.5〜13.8V の定電圧充電だ。すなわち エンジンONのときは、この電圧になる。
そして、鉛バッテリーの放電特性の測定で調べたように、フル充電の状態でも多少電流を流せば 12.4〜12.9V ぐらいの電圧にすぐ落ちる。ということは、13.0V以上 で ON/それ以下で OFFになるような回路があればよい。そしてその回路は TL431と Pch FET で簡単に作れる。それも実験済み。

FET の ON抵抗は低くければ低いほどよい。放電器で使った FDS4675は、11A 流せて ON抵抗は 13mΩ そのときの自己損失は 0.14W に過ぎないからこれで十分。放熱器も必要ない。

回路図案:



放電器と回路をベースに、コンデンサを入れ RC LPF を通すことにした。100uF なら cut-off 周波数は 約1Hz になる。これでも反応がよすぎるなら 1000uF を使ってみるのもよいかも知れない。

調整案)
適当な電源(5Vとか)をつないでみて、入力電圧と TL431のRef電圧をテスタで測定する。その比率が 13.0:2.49 になるようにVR(半固定抵抗)を調整する。

予想動作)
イグニションキーを ON にした瞬間、フル充電されている状態なら、数秒? ヘッドライトが点灯する。しばらくエンジンをかけていなければ、(たぶん)まったく点灯しない。エンジンをかけると少しの間を置いてヘッドライトが点灯する。

注意)このスイッチは、12V バッテリーでヘッドライトを点灯させるタイプでしか使えません。ジェネレータから直接配線されているようなものはだめです。(そもそもこのスイッチの必要性もないはずですが ...)。 ちなみに、6V バッテリー用には抵抗を変えればよいはず。HID で使えるかどうか(問題がないか)については分かりません。
いずれにせよ、自己責任でお願いします。

おまけ

バイクの充電システムの例



ジェネレータは、三相交流。整流してバッテリーに直接接続。電圧制御は、SCR(サイリスタ)によっておこなう。余分な電力は、GND にショートすることによって、ジェネレータに返す。また、LOAD(負荷)も イグニッションキーが ON のとき バッテリーと並列に接続される。
バッテリーの充電電流を制限しているところは回路上なく、たぶんバッテリーの内部抵抗だけで充電電流の上限が決まる。
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2007年10月30日

鉛バッテリー充電器

鉛バッテリーに充電できる装置は1つしかもっていない。しかも専用機ではなく、UPS そのもの。もともと ジャンクUPSなので、充電器として使っていて良いのだが、当然ながら使いづらい。

1つ簡単な鉛バッテリー充電器を作ろうと思う。

13.5V〜13.8Vの定電圧の電源で 1A〜 2.5A ぐらいの電流制限が付いていれば、鉛バッテリー充電器として使えるらしい。

Panasonic の鉛バッテリーのページにある 充電について(pdf)を読むと、定電圧定電流充電方式というらしい。フロート充電(浮動充電)は、車など負荷がバッテリーと並列につながったシステム(フロート)のための充電システムということで、充電方式自体を指すわけではないらしい。


案1)トランス型 AC アダプタ 12V 1A + 可変型レギュレータ PQ20RX11

たまたま 12V 1A のトランス型 AC アダプタを持っているので、これを使ってみたい。この AC アダプタは、無負荷で 16V ぐらいになる。負荷をかけると電圧が落ちていく。ためしにバッテリーにつないでみると 12.X V まで電圧が落ちて、500mA ぐらいの電流が流れた。(自分で監視すれば)そのままでも充電はできるが、13.8V の上限になるよう レギュレータを入れると 性能は低いものの立派な充電器になりそうだ。

16V で 13.8V 制限をかけるので、レギュレータは低ドロップタイプでなければならない。

ちなみに、PQ20RX11は、過電流保護回路があり、1.5A で制限される。また、設定した出力電圧と実際の電圧の電圧差 が大きくなると(Δ2.3V ?)、出力電流が急速に落ちる(フの字特性)。本当に Δ2.3V で出力電流が落ちるなら 11.5V 以下になってしまったバッテリーは充電できない。
許容損失は放熱器なしで 1.5W 。たぶん電源電圧の方が先に落ちるので、出力電圧差は、0.5Vになるはず。なので 放熱器は必要ない。

トランス型 AC アダプタではなく、たとえば 15V 1.6A の AC アダプタを使った場合どうなるのだろう?

1.5A の過電流保護があり、AC アダプタの定格も超えないので、11.5V 〜 13.8V まで 最大 1.5A きちんと流れるはず。ただし損失は、11.5V で 5.25W --- 放熱器は必要。それ以下で充電できるかどうかは、出力電流が落ちる電圧がいくつなのかが問題。

鉛バッテリーの放電特性の測定では、10V まで測定するが、測定後しばらくすれば、11.5V ぐらいまでは復活していたと思う。11.5Vをきる状況というのは、実はあまりないのかも知れない。

案2)12V 電源 + 昇圧型 DC/DC コンバータ

本来は、19V AC アダプタなどを電源に使って、降圧型 DC/DC コンバータで作るものだと思う。しかし、19V 電源は買うつもりはなく、12V 電源はたくさん持っている。

そういうわけで、昇圧型で作ってみたい。デサルフェータの機能も付けてみたいという理由もある。たぶん、簡単なものではなくなるので、レギュレータ版の後。
posted by すz at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | バッテリー関係

2007年10月29日

鉛バッテリーの放電特性の測定

鉛バッテリーが手元にいくつかある。そのうちの2つは、2年ほど前、秋月で売っていたジャンクUPS+新品バッテリーの格安セットを購入したとき入手した。ジャンクUPSにもともと入っていたバッテリー(YUASA Reliart RE 7-12, 7AH) は劣化しているということで、新品バッテリー(LONG WP8-12 ,8AH) が付いていた。そのときから、劣化したバッテリーを デサルフェータで復活させてみたいと思っていた。劣化しているのかどうか・復活したかどうか確認するには、放電特性を測定しなければならない。
また、最近シリコン・バッテリーというのに魅かれて、GREENSAVER SP6-12(8.5AH @20H放電,6AH@2H放電) を購入してしまった。シリコンバッテリーの輸入元のページでは、こんなセールストークがされている。本当に性能が良いのか、その中のいくつかの点でも調べてみたい。(興味があるのは自己放電のすくなさ)

..というわけで、まずは、鉛バッテリーの放電器を作ることにした。





10Ωのセメント抵抗を6つ、昔のCPU放熱器にエポキシパテで貼り付けて、2直列3並列(6.66Ω)にし、電流測定用に 0.3 Ωの抵抗を 2並列にしたものを GND 側に付けて、負荷にした。それに加えて、TL431 + FDS4675で過放電対策をしている。放電特性は、USB910A を接続して、電流と電圧をログすることにした。
回路全体では、 7.21Ωの抵抗値で 12V のときは、1.66A 程度が流れる。放熱器は 74℃(周囲温度 24℃)ほどになった。手で触れないぐらいの熱さだが、まだ大丈夫だろう。(いちばんやばいのは、負荷抵抗の足に直接付けた FET ,抵抗の熱が回ってきて放熱器と同じぐらい熱い)

過放電対策について
TL431 は、REF が約 2.5V以上だと、K が +2V程度になる。そうでなければ、電源電圧 。Pch MOS FET / PNPトランジスタを使うと、ある電圧以上で ON になるようにできる。2K2 x 3: 2K2 で分圧しているので、約10V 以下になると OFF になるはず。バッテリ電圧10V以上ある間は、10V で完全に OFF にならず、100 mA 程度の電流が流れているようだ。 最終的には 10.0V 前後で ほとんど電流が流れなくなる。

回路図:


YUASA Reliart RE 7-12, 7AH と LONG WP8-12 の放電特性


WP8-12は、データシートの特性と結構似ているので、妥当だと思える。さて、RE 7-12 の方、容量がかなり見劣りするが、そもそも開始時の電圧が低い。RE 7-12 は、とりあえず充電できた状態で測定したが、WP8-12 は UPS でずっとトリクル充電していた。公平な比較ではなさそうだ。100%に充電していたらもっと持ったと思える。... ということは、ほとんど劣化していないかも知れない。

YUASA Reliart RE 7-12, 7AH と LONG WP8-12 と GREENSAVER SP6-12 の放電特性



LONG WP8-12 を再度測定して、GREENSAVER SP6-12 も測定した。
WP8-12 は、完全なフル充電ではなく、他のバッテリと同じようにある程度充電できた状態でスタートするようにした。
それでも、WP8-12は電圧が高い。バッテリーの性質なのだろうか? SP6-12 は、電圧が下がる傾きが緩やかで RE-7(54WH) と同じ電圧から開始したのにもかかわらず、76WH まで伸びた。RE-7 の1.4倍の容量があることになる。やはり RE-7 は 劣化していて 2-3割容量が落ちていそうだ。

メモ 

LONG WP8-12 (データシートから)
 容量 1C放電 3.6AH 5H放電 6.8AH 10H放電 8AH 20H放電 8AH
容量維持 1ヶ月 92% 3ヶ月 90% 6ヶ月 80%
 バッテリー充電方法
  充電電圧 14.4 〜 15.0V、最大充電電流 2.4A
  フロート充電電圧 13.50 〜 13.80V (電流制限必要なし)

GREENSAVER SP6-8
 容量 2H放電 6AH 5H放電 7AH 10H放電 8AH 20H放電 8.5AH
容量維持 わずか?
 バッテリー充電方法
  充電電圧 14.8 〜 15.0V、推奨充電電流 2A〜3A
posted by すz at 15:08| Comment(0) | TrackBack(0) | バッテリー関係